宮崎西高の先輩は、自衛隊化学学校に勤務していたときに、地下鉄サリン事件の除染を指揮した
厚労省から防衛省に異動した直後に、
東京の宮崎西高の東京同窓会があって、
出席しました。
このときに、
2期生の先輩に出会いました。
ちなみに、私は5期生になります。
防衛大卒の化学科の元陸上自衛隊員で、
大宮にある自衛隊化学学校に勤務していたときに、地下鉄サリン事件に遭遇しました。
東京都知事の災害派遣の要請で出動し、
地下鉄内の除染活動を現場で指揮した方です。
除染が終了したときに、
地下鉄職員から、
「地下鉄車両は明日から使用可能でしょうか?」
と聞かれました。
このとき先輩は、
自ら防毒マスクを外して安全確認をしました。
サリンによる縮瞳で視野が暗くなったら、
まだ除染されていないということになりますが、暗くはなりませんでした。
後で、上官に報告したところ、
「蛮勇を振るうな」と叱られたそうです。
確かに、除染が不十分だったら、
マスクを外したときに
サリンの毒にやられて倒れてしまう
ことにもなりかねない行為でした。
幸いなことに、この歴史的な除染活動で、
自衛隊の部隊は一人の負傷者もなく
市ヶ谷駐屯地に帰隊しました。
このときの自衛隊の除染活動の画像は、
国内外に配信され、
大きな宣伝効果がありました。
事件が起こる前までは、
陸上自衛隊の化学科はもはや不要
と言われるほど、存在感の薄い職種でした。
しかしこの活躍が転機となって、
陸上自衛隊内での重要性が
改めて認識されるようになりました。
北朝鮮のミサイルから
サリンをまかれたら一大事です。

私も大宮の化学学校を視察したことがあります。
化学学校には、
世界の軍事関係者の視察が絶えない
と言っておりました。
防衛医大を舞台にした
漫画「賢者の学び舎」では、
化学剤を暴露して
防毒マスクの効果を知る訓練が
ちらりと描かれています。
自衛隊の訓練風景は、
テレビで見たことがあります。
ガスが出る部屋に、
訓練に参加する隊員が
防毒マスクを付けて入室します。
ガスが噴出されても、皆、平気です。
防毒マスクを付けているので、
何が起きているのか判りません。
突然、「マスクを外せ!」という命令があり、
皆、マスクを外した途端に、
咳き込んで涙を流しました。
この訓練を受けた後の隊員は、
防毒マスクを捨てることはない
と言っていました。
催涙ガスは、
安全なものを使用しているとのことでした。

日本は、
一般人にサリンによるテロが行われた
世界で唯一の国です。
世界一安全だと思われていた国でしたが、
そのような中でも、
訓練をしてきた
先輩のような自衛隊員がいたのです。
もし、サリン攻撃への対処訓練をしていなかったらと思うと、ぞっとします。
松本サリン事件のときに、
原因物質を特定したのは、
警察ではなく
長野県環境衛生研究所の職員でした。
情報も標準物質もないなかで、
よくぞ、長野県の技術職員が特定したとものだと思います。
公衆衛生は、奥が深いと思います。

ちなみに宮崎西校の後輩の
東村アキコさんの映画が、来月公開されます。
かくかくしかじか。
主演は永野芽郁さんと大泉洋さん。
母校をはじめ、宮崎のジーンが登場するのは、
大変ワクワクしています。
ジーンではなく、シーンでした。
予告編でジーンとなりました。
