医学部地域枠1年生講義「宮崎県の医療事情ー行政課題と医療の現状と課題」
それでは皆様、「宮崎県の医療事情ー行政課題と医療の現状と課題」についてお話をさせていただきます。
はじめに
自己紹介をします。
昭和38年に宮崎県の椎葉村に生まれまして、椎葉で育ちまして、宮崎西校から産業医大に進学し、厚生省に入省しました。
富山県厚生部長、環境省の特殊疾病対策室長、厚労省の課長を4つやりまして、大臣官房審議官、安全衛生部長を経て防衛省の衛生監となり森鴎外と同じポストに就きました。最終ポストは関東信越厚生局長です。
今年の3月に皆さん方が医学部に合格して、人生で一番輝いた時期の貴重な15分間をいただいて、宮崎県庁で地域医療の講話をさせていただきました。
覚えてますか?
それでは、その続きを今日はやらさせていただきます。
面白くて役に立つ話を用意してきましたので、期待をしていただければと思います

本日の講義の内容は4つあります。
一つ目は、宮崎県の人口です。
人口って一番面白くないんですが、しょうがないんですね。
実は、人口は、皆さんが将来医者になった時に患者が来るかという話です。さらに、皆さん方が医療機関を開設するときに看護師・放射線技師・薬剤師などの医療スタッフが来てくれるかという話に直結します。
二つ目が宮崎県の医師の状況です。
宮崎県は今、40代の医者が少ない。活躍してるのは60代の医者です。
ちょうど私と同じ世代の先生方が頑張っているというわけですね。
皆さん方に、早く一人前の医師になってカバーしていただきたい。
宮崎県は医師少数県です。九州は実は医者が多いんですね。少ない宮崎県は、実は狙い目です。
医者が多いところでは競争が激しくて、生き残れない。
医者が少ない地域で戦うべきです。
マーケティング的に言えば、医師の多い首都圏は「レッドオーシャン」です。サメばっかりいる海は、サメに食われるだけです。血まみれの海です。
それよりもサメのいない海「ブルーオーシャン」で戦うことを勧めたい。
ポジショニングが大事です。
皆さま方は、医学生の間に、マーテケィングを勉強する必要があります。
3つ目に、若手医師の確保に向けたオール宮崎の取り組みをやっています。県知事、県教育長、大学学長、県医師会長という最強の4者が組んでおり、こういう県は日本でも珍しい。
ぜひ宮崎でですね、医学の技術の腕を磨いていただいて、県民の命を支えてもらいたいです。
4つ目に、医学部合格はドラフト会議で選ばれたのと同じようなものです。医学部に入れば、真面目に勉強さえすれば、六年後に医師国家試験を受けて医師となります。
ドラフト会議を経たプロ野球選手に似ています。
しかし、ドラフト1位で入った人も、鳴かず飛ばずで3年後にクビになる人もいます。
生き残るのはごくわずかです。
何故かというと、入ってからが勝負だからです。
プロ野球の一軍でプレーができるのはわずか9人。
ポジションは、わずか9つしかありません。
医学の世界も同じようなもので、いかにして医学界で頭角を現すか、人と違う技術を身につけるか、ということが大事です。
一番よくないのは人と同じことをすることです。
これでは選ばれません。
埋没します。
人と違う技を持っていれば選ばれるわけです。
ぜひ、人と違うことをして、自分の強みとなる技術を磨いていただきたい。
そういうことで、生き残るために、ドラフト会議で指名された選手がなすべきことをレクチャーしたいと思います。
あくまでも個人的見解なので、そこのところヨロシク!
上椎葉ダム

まず地域枠の皆さん方ですので、ぜひ宮崎県を好きになってもらいたい。
宮崎県って広いんですね。
すごく広くて、あなたの知らない、いろんな地域があります。
これは私の生まれた椎葉村の上椎葉ダムというダムです。
綺麗な曲線を描くダムで、日本で初めて作られた大規模アーチ式ダムです。
昭和30年にできています。最初はまっすぐな重力式ダムを作るはずだったのですが、アメリカ技術団が、九州電力の社長にですね、「僕たちが研究した結果、ストレートでもいいけど、カーブでもいけますよ」と助言しました。
普通カーブは、造るのに大変面倒くさいんですね。
技術的に難しく、日本ではどこも造っていなかった。
しかし九州電力の社長は、アメリカの技術者と一緒になって、アーチ式ダムを造ろうと決断します。そのためにいろんなことを研究・試験をした。
そのため、上椎葉大学と呼ばれました。
上椎葉ダムが完成して、これ以降、日本にアーチ式ダムがどんどんできることになりました。上椎葉大学で培った技術が役に立ったのです。
日本で一番大きいのは富山県にある黒部第四ダムです。この技術が使われています。
上椎葉ダムは大規模アーチ式ダムの原点で、日本で一番古い。ダムマニアから「閣下」というニックネームが付けられています。
ダムの下には木が生えています。スキージャンプ方式で放水されるので、水は前に行き、ダムのたもとには水がかからない。そのために木がある。
私の夢は、遊歩道を作って、ダムのたもとに近づけるようにすることです。ダムの横には、私の母校の椎葉中学校があります。

ダム工事には、延べ500万人の労働者が従事しました。
工事で亡くなった方が105名います。
名前もわからない人が3名います。
偽名で働いていたのですね。時代を感じさせます。
現在、ダム建設で100人の労働者が死んだら、工事は中止となり、事業者は労働安全性法違反で書類送検されます。
当時は、人の命が大変軽かったのです。
また労働安全衛生法もありませんでした。
西都市に「一ツ瀬ダム」というダムがありますが、これは堰堤の高さが130メートルもあり、上椎葉ダムよりもさらに大きなダムです。
一ツ瀬ダム建設の前に、労働基準監督署が目標を立てています。
上椎葉ダムで100人亡くなったので、一ツ瀬ダムでは半分の50人に抑えるという目標です。
結果は、43人でした。
目標を設定してだんだん死亡者を少なくするという手法です。
本来、労働災害で人は死んではいけない。怪我になってはいけない。
これが労働災害ゼロ、通称「ゼロ災」の考え方です。
医学部では、労働衛生や、産業医学を学ぶと思いますが、その前に、上椎葉ダムや一ツ瀬ダムを見学しておくといいと思います。
耳川

上椎葉ダムのある耳川には、いろんな歴史があります。
日向市の人いますか? あ、いる。
日向市の美々津は、神武天皇がここから大和に向かってお船出をしたという碑があります。日本海軍の発祥の碑です。
内閣総理大臣・海軍大将の米内光政の書のある碑で、すごくレアです。
海上自衛隊の旗もあります。
ここから、まず北九州に行って、それから最終的には奈良に行きます。
この子孫が今の天皇陛下になるわけです。
宮崎の高千穂に天孫降臨をしたニニギノミコトの子孫である神武天皇が、宮崎から優秀な人材を全部大和に連れて行ったということで、優秀でない人しか残っていないというまことしやかな話があります。
皆さまも私もその子孫であり、一緒に頑張っていきましょう。不適切な発言だと感じた方がおられれば、謝罪させていただきます。
若山牧水

皆さん、若山牧水は知ってますか? 知らない。
東郷町出身の方いますか? いない。
若山牧水は日向市東郷町の出身です。延岡高校を出て早稲田大学に進んで、歌人となりました。
日本で一番歌碑が多い人だと言われています。このレコードを超える歌人はもう現れないのではないかと思います。早稲田の後輩の俵万智さんでも無理かな。
日向市細島に歌碑があります。亡くなった日本大学の学生だった日高秀子さんの墓を歌ったものです。
ふるさとの美美津の川のみなかみに さびしく母の病みたまふらん
これは、病気のお母さんを歌っています。
なぜ若山牧水の話をしたかというと、日本の企業人や軍人が、一番好きなのは若山牧水なんです。牧水の歌を読むと、心が休まる。
投資だとか、工場を買収するとか様々な決断をする経営者にとって、牧水の歌というのはすごく癒されるわけです。
つまりメンタルヘルスの役割があります。
皆さん方も、牧水の歌集を買って読むと、心が落ち着きます。
これからストレスに満ちた医学部の6年間、牧水の歌が助けてくれるかもしれません。医師になってからも同様です。
高木兼寛

高木兼寛です。宮崎出身の海軍の軍医で、脚気の予防をした人です。東京慈恵会医科大学の創始者であります。日本で初めて看護師の養成をしています。
作家の吉村昭の小説に「白い航跡」があります。高木兼寛の一生を描いています。これをぜひ読んでいただきたい。
病気を診ずして病人を診よ、という格言を残しています。
来月からTBSテレビで、総合診療医のドラマが始まります。この言葉がポイントになっています。
「道は古今を貫く」という言葉に私は刺さっています。
是非皆さんも、「高木兼寛スピリット」で、古今の道を貫いていただければと思います。

宮崎市高岡町にある高木兼寛の生家跡に、行った人はいますか?
誰も行っていない。
3月に「車の免許取ったら、最初に行って」と言いましたよね。
ぜひ行っていただきたい。
右は、東京の青山墓地にある高木兼寛の墓です。私が訪れたときは、掃除してあってお花もありました。さすが慈恵医大だと思いました。
慈恵医大は、創始者の高木兼寛の墓を守っているし、生家跡も管理しています。医学生の間には、是非、これらに行って欲しいと思います。
石井十次

高鍋町出身の人はいませんか? いない。
石井十次知っていますか? 誰も知らない。
高鍋町出身の孤児の父、石井十次です。この碑はJRの高鍋駅にあります。
「児童福祉の父」とも言われています。
石井十次は、医者になろうとして、岡山大学の医学部の前身の岡山医学校に進みます。卒業間際に、ある村の診療所の手伝いに行きました。
そこでお遍路参りみたいな二人の子どもを連れたお母さんと出会います。
行き倒れになりそうで、どうもやばいと思った十次は、子どもを一人預かるんですね。
子どもを預かったという噂を聞きつけた人たちが、次々に子どもを預けるようになります。石井十次は、いろいろ考えるんですね。
医者になりたい人はたくさんいる。しかし、こういう孤児を養う、児童福祉をやる人は自分しかいない。
「医者を辞めて、児童福祉の道を歩もう」、「孤児と共に生きよう」と決断をしました。今まで勉強してきた高価な医学書を全部焼いてしまいます。
十次は不退転の決意で医学書を焼き、児童福祉の道を歩み始めました。

これはすごい写真ですよね。
「こども満腹主義」を唱えます。
子どもはご飯をいっぱい食べさせれば悪いことはしない、とというシンプルな考えです。現在の「子ども食堂」に通じるものがあります。
石井十次記念館が、木城町にあります。
見に行けば、あなたの人生が変わります。
ルノアールの彫刻もあります。何億円もするような本物です。
石井十次の義理の息子さんはフランスに留学した画家で、その人の描いた絵もたくさんあります。
石井十次のご子孫に、宮崎大学出身で小児科の医師をされている方がいます。
ヒポクラテス

これは宮崎大学医学部にあるヒポクラテスの像です。後ろの樹はプラタナス。ヒポクラテスの樹とも呼ばれます。左は、医学部長と病院長です。
大体日本の医学部にはヒポクラテスの木があります。
ギリシャのコス島にある木の種を拾って、日本に持ってきて植えて成長させたものです。それを日本中の医学部に植えました。
自治医大にもヒポクラテスの木があります。
ヒポクラテスの碑はないのですが、アスクレピオスのレリープがあります。

アスクレピオスは、医学の神と言われています。蛇は忠実な部下です。
娘のハイジアは衛生の神です。レリーフの一番右にいます。
日本の医学神

じゃあ質問です。日本の医学神を知ってますか?
誰も知らない。日本の医師になるなら日本の医学神を知らなきゃね。
日本の医学神は、大国主命(おおくにぬしのみこと)です。
サメに皮を剥がれて泣いているウサギを助けた神です。
まず真水で洗って、次にガマの穂をまぶしなさいと言いました。
ガマガエルではなく、穂がスポンジみたいな、よく生け花で使われる茶色の植物です。
ガマの穂は今でも火傷だとかですね、皮膚の潰瘍の治療に使われているので、医学的にも正しい処方です。
宮崎だと、都農神社に祀られています。
医学の神なので、試験の前だとか、切羽詰まったときには、都濃神社にお参りするといいかも。苦しい時の神頼みです。
今まで宮崎県の名所を紹介しました。
上椎葉ダム、美々津のお船出の碑、若山牧水、石井十次記念館、高木兼寛の生家跡。宮崎県地域枠の学生ですので、ぜひ行ってみてください。
人口動態など

これからが本番です。
これまでのような微笑む話ではなく、深刻な話が始まります。
まず人口であります。いわゆる人口動態です。2010年には、宮崎県には113万人いましたが、2025年は102万人です。
ものすごいスピードで減っているわけですね。
この調子で行くと、皆さん方が医者になる頃は、80万人台になります。
一年間に7000人から1万人ぐらい減っています。
これは大変なことです。7000人といったら、宮崎県で言えば、町が1つ消えていくのと同じです。しかも、毎年町がひとつ消えていく。
人口構成

2番目は、人口構成も変わっていきます。
2020年は高齢期の男女とも多いですが、今から20年後の2040年は、女性の高齢期の方はたくさんいますが、男は減っています。
入院医療の動向

そして入院患者です。
20年後の2040年も1万人は入院しています。
75歳以上の患者は、75.5%を占めます。
つまり入院している人は、75歳以上の方ばかりです。
皆さん方が、いかに若い患者を診たいといっても、入院してこない。
75歳以上の後期高齢者は、耳の聴こえが悪い。認知機能も落ちます。多くの合併症を持っております。
腎臓を直しても、肝臓が悪くなった。肝臓を直しても、心臓が悪くなった。いたちごっこではなく、モグラたたきのようにたくさん病気を持っている。
薬も多く服用しています。薬が多い場合は、ポリファーマシーといいます。
75歳以上の方は、介護保険を使っている方が多くいます。
介護保険における施設サービスの一つの特別養護老人ホームに入所中に、骨折して入院してくるとか、入所中に肺炎を起こして入院してくる、入所中に尿路感染症で入院してくる。
地域に住んでいる人よりも、こうした高齢者施設に入所中の方を診ることが多いのです。そういう現実が既に起きています。
そのような状況で、循環器内科の専門医になると言っても、すみません、もう循環器だけ悪い患者は来ません。循環器疾患以外にもたくさんの合併症を持った患者ならたくさん来ます。
現在の大学での医学教育は、伝統的に急性期の臓器別疾患を治療する教育を中心にやっていますが、個別撃破法ではもはや通用しません。
役には立ちますが、それだけでは、多疾患を抱えた患者さんには、個別激破法では難しいのです。高齢者の医療は、要するに人間丸ごと見ないとダメです。
臓器別の専門医は、75歳以上の高齢者が中心の入院医療では、はっきり言えば通用しなくなります。総合的に人間を診るそういう医学の専門医が現場では求められています。
疾患別入院医療

病気別の入院医療の推計です。
自分は、糖尿病の専門医になると言っても、糖尿病の入院患者は増えません。がんの専門医になると言っても、がんの入院患者は増えません。
脳血管疾患の入院患者は増えます。心臓血管疾患の入院患者も増えます。
妊娠、出産系、産婦人科とか小児科は少ないです。
神経は増え、筋骨格系はあまり増えないが骨折は増えます。
病気によって将来のトレンドが違うということです。
自分の将来の専門医をイメージするのはいいですが、マーケティング的に言えば、糖尿病の専門医になるのはお勧めしません。
糖尿病治療薬も相当進化しています。
治療よりも、予防が主になるでしょう。
増えていく病気の専門医はねらい目です。
高齢者の脳血管疾患、心血管系疾患、骨折、認知症ですね。
宮崎県医療計画

宮崎県は、医療計画というものを策定しています。
医療計画というのは、医療法に基づいて都道府県が作る計画です。
令和6年度からの6年間の計画です。
医療計画の中に、将来の医療の姿が描かれています。
医療計画の中で5疾病6事業が定められています。
がん、脳卒中、心血管、糖尿病、精神疾患の5疾患と、救急医療、へき地医療、小児医療、周産期医療、災害医療、新興感染症の6事業です。
これ以外には、在宅医療・介護との連携についても定められています。
県が医療政策的に力を入れないといけない疾患と事業があるわけです。
医師確保計画もあります。
ぜひインターネットに出ているので、どんなものかというのを一回読むといいと思います。
医師になっても医療計画を見たことがない人もいます。
院長になって突然、県がつくった医療計画があることに気が付いたらゲーム終了です。
昔はそういう医師がトップでも病院は安泰でした。
VUCAの時代の今は、違います。
医療計画というのがあるということ。こういう政策医療があることをぜひ知っておいてください。
最初は退屈するかもしれませんけれども、ざっくり見て、医療計画というものは、どういうものかというのを知っている医師と知らない医師とでは天と地の違いがあります。
宮崎県の医師の状況

宮崎県の医師の数です。県内の医師数は少しずつ増加をしています。
先ほど言ったように60歳代が多く、この一番の油が乗っている40歳代の先生方が少ないという状況があります。
20年後は、現在60歳代の先生方は引退されますので、ぜひ皆さん方、カバーしてください。
医師少数県

医師少数県の話です。令和5年に厚労省が公表した医師偏在指数に基づき、下位3分の1に該当する都道府県を医師少数県と呼びます。
医師多数都道府県である、東京、京都、福岡に行ったとしても医者が多くて競合します。一方、医師少数県は全然少ない。医者として勤務するのは、断然こっちです。

この図を見てください。九州で,唯一医師少数県のブルーとなっているのは、宮崎県だけです。山口も少ない。
東日本は結構そういう地域が多い。
いわゆる「西高東低」の状況にあります。
県内の医師の状況

県内の二次医療圏ごとの医師偏在の状況です。
宮崎市のある宮崎東諸県医療圏は、医者が多く、全国で34番目です。
宮崎市で開業しようとしても、競合が多い。
むしろ、延岡西臼杵医療圏、日向入郷医療圏、西都児湯医療圏、都城北諸県医療圏、西諸医療圏がいいです。全国240~290番目です。
県内の医師偏在を何とかして改善しないといけないということが、県議会や各市町村長さんからの要望となります。
若手医師の確保に向けた「ALL Miyazaki」での取組

オール宮崎での取組のスライドです。
左から県教育長、宮崎大学学長、宮崎県知事、宮崎県医師会長です。
県教育長は、現在は副知事をされていて、医療担当です。
県医師会長、県知事は現在も同じで、変わっていません。
池ノ上学長の後任は、鮫島学長で同じ産婦人科の医師です。
つまり、ほとんど変わりはないというわけです。
宣言が出されています。
①地域枠の適切な定員設定と医学教育の充実
②宮崎県キャリア形成プログラムに基づく若手医師の養成・確保
③医師の勤務環境の改善による県内定着促進
こういう内容を、こういうメンバーで、令和2年に宣言しております。
このような宣言をした都道府県というのは多くはありません。
宮崎県はその先駆けになっております。宣言をした方々は現役ですので、
それも有利な点です。宮崎県は真剣にやっているのです。

医師の確保・養成に向けた様々なプログラムがあります。
宮崎大学医学部の小松先生からお聞きになったと思います。
様々な会議体があります。
私はこの地域医療支援機構の専任の医師ということで入っています。
高校生の時代から始まり、医学部学生となり卒前支援プランが適用されます。「宮崎から医師を目指そうフォーラム」を覚えておりますか。
これを見て医学部に入ってきた人もいると思います。
医学部学生時代に、もさまざまなプログラムがあります。
卒業して医師国家試験に合格してからは臨床研修、専門研修のプログラムがあります。オール宮崎の取組の主役は皆さま方です。
いろいろご意見をいただきたいですね。仕組みを変えたり、充実させたりするためには意見が必要です。意見をもとに県と大学で検討します。
県の医療政策課と宮崎大学医学部とは地域医療支援機構の中で定期的に協議を行っています。皆さま方の意見を反映するシステムです。

この写真は、オール宮崎研修スタートアップセミナーウェルカムパーティーの時のものです。宮崎で臨床研修をする先生方が集まっています。
宮崎日日新聞にも、一人ひとり写真が掲載されます。
皆さん方もあと6年後に、新聞に顔写真が載ります。
留年や国試浪人したら遅れますが、必ず写真は掲載されます。
ぜひ気合い入れて、その日を夢見て頑張っていただければなと思います。
ドラフト会議で選ばれた選手がなすべきこと

さて、皆さん方は現在、医学教育を受けているわけでありますが、「医学教育モデルコアカリキュラム」を知っていますか?
知っている,さすがです。
この医学教育モデルコアカリキュラムは、文科省が策定しました。
大学医学部での卒前教育は、このカリキュラムをモデルとしてやって欲しいと各大学に示したものです。
令和6年度からの入学者からスタートしています。
キャッチフレーズを読むと、皆さん驚くと思います。
未来の社会や地域を見据え、多様な場や人をつなぎ活躍できる医療人の育成
病院や医療機関という言葉が出てこないんですね。
つまり、モデルコアカリキュラムの目標は、病院に勤める医師ばかり作るわけじゃないと言っているんです。
未来の社会や地域を見据え、多様な場で、人をつなぎ活躍できる医療人をつくることを目標にしています。
昔だったら、医療機関で患者を診て治療ができる医師の育成だった思いますが、そうではないんですね。病院から多用な場に広がっています。
学生が卒業時まで身につけておくべき、必須の実践的診療能力が3つあると言っています。
知識と技能と態度です。
また、学生たちに襲いかかる事項を4つ挙げています。
一つ目は、人口減少地域が増加していることです。
二つ目は、高齢者の上昇、これもオール日本ですね。
三つ目は、新興感染症と災害リスクが増大している。
人口は減っており、高齢者が増加しているので、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科と細分化したけど、これからのプライマリ・ケアは総合診療科でいいかも。
治療も大事ですが、病気にならせない予防にも力を入れるべきですね。
「地域包括ケア」は介護保険の言葉です。
地域でみんなで絆を持って、中学校区でみんなでいろいろ介護予防やら要介護状態になっても、住み慣れた地域で在宅で過ごせるように、ケアマネージャーがケアプランを作成して、医師、歯科医師、薬剤師、看護師、栄養士、理学療法士などの専門職がケアを提供できるような、そういう地域を作っていこう、そういうことです。
ところで、新興感染症を、大学の医学教育で教えられますでしょうか。
これまでは基礎医学で、微生物学をすこしだけ習っていただけでした。日本中が反省したのです。
新型コロナウイルス感染症が蔓延したら、我が国はひとたまりもなかった。日本中どこにも感染症にきちんと向き合える組織がありませんでした。
映画のフロントラインを見ましたか?
あれは、ぜひ見てもらいたいです。
私の講義よりも、フロントラインを見た方が勉強になります。
新興感染症だとか災害リスクについて勉強になります。
健康危機管理については、病院の中では学べません。
学ぶためには、病院の外に行かないとだめです。
最後の新規科学技術の代表例は、AIです。
AIは、医療を変えるでしょう。
麻酔科医の手術中の管理も、AIに置き換えられるかもしれません。
放射線科医の放射線診断もAIに置き換えられる可能性があります。
外来医療での鑑別診断もAIは役にたちます。
80歳以上の一人暮らしの男性の呼吸器疾患では、肺結核を疑わないといけませんが、結核がきちんと教えられてないので、過去の病気で日本にはないと思っている医師がたくさんいます。
そうすると見逃すんですね。
保健所で報告を受けると、どうして外来の鑑別診断で疑わないの?
とはぎしりします。
AIだったら絶対に鑑別診断のトップに結核をあげるでしょう。
これからの医療は、AI抜きではできないと思います。
地域医療をやるんだったらAIを使って、予防も頑張る。
地域の人々を病気にさせない。総合診療医になる。
介護保険も勉強して一緒に地域包括ケアをつくります。
健康危機管理をきっちりやります。
多様な場で人をつなぎ、活躍できる医療人の育成というのこんな感じです。
文科省のモデルコアカリキュラムは、医療を変える革命的なものです。
令和6年度に入学した医学生から始まっています。それ以前の人たちは、この目標と違った形で養成されています。
是非皆さまは、多様な場で人をつないで、医療人として地域で活躍してください。
医の三要素

医の3つの要素が医学と医術と医療です。
知識と技能と態度です。英語で言えばサイエンスアート、エシックスです。
人間の身体に例えると頭と手と心臓、心。
医学と医術と医道の3つがうまく調和が取れた人がまさに、いいドクターと言われます。
医師に求められる基本的資質

医師に求められる基本的資質は、10個あります。
何か迷ったら、この10項目に立ち返って考えてください。
まずプロフェッショナルリズムです。アマチュアと違うプロ意識が必要です。SNSでアマチュアのように呟いてはいけません。
総合的に患者・生活者を見る姿勢。これはまさに、高木兼寛の言葉「病気を診ずして病人を診よ」です。
生涯にわたって共に学ぶ姿勢が大事です。医師は生涯学習です。
学ぶ姿勢がなくなったら、そこで試合終了です。
科学的な探究心によって現代の医学は造られてきました。あなたも新しい知見をみつけて、医学の発展に貢献してください。
専門知識に基づいた問題解決能力、これはソリューション能力です。患者さんの悩みを宙ぶらりんにせずに、専門家として解決にむけて努力をする必要があります。
情報・科学的技術を活かす能力、これはインテリジェンス能力です。情報を集め技術を使って治療やソリューションに応用することが求められます。
シャーロックホームズ・シリーズを書いたコナン・ドイルは医師です。
患者ケアのための診療技能、これは一番医師に必要な能力です。
コミュニケーション能力、多職種連携能力はチーム医療に不可欠な能力です。
社会における医療の役割の理解、これは公衆衛生ですね。
昔は多職種連携やコミュニケーションとか、何も言われなかった気がします。そもそも患者に病名を説明しなかった。
私が学生の頃は、がんと診断しても患者本人には教えないというふうに習いました。山崎豊子さんの「白い巨塔」の財前教授は、患者は黙って医者の言うことを聴けばいいんだという感じでした。スタッフも医師のいうとおりに動いていました。
隔世の感がありますね。
皆さん、「ドクターエッグス」は見てます? あ見ている。
これは面白い漫画です。山形大学医学部がモデルです。
医学生の日常的な生活や勉強やクラブ活動がわかって参考になると思います。
漫画が一番いいですね。絵があって読みやすい。医学に一番向いています。文章だけだとなんのことがよく分からないけど、イラストがあれば理解が進みます。
わかりやすい医学書は、イラストが豊富です。
医師は絵が上手い人が多いです。その極みつけは手塚治虫さんです。
手塚治虫さんは、大阪大学の医学部を卒業して医師となり、医学博士まで取っています。
学位を出したのは奈良県立医大です。
奈良医大には手塚治虫さんのパネルがあります。
プロフェッショナリズム

一番目のプロフェッショナルリズムです。
人の心に深く関わり健康を守るという医師の職責を十分に自覚し、多様性・人間性を尊重し、利他的な態度で診療にあたりながら、医師としての道を究めていく。
信頼、思いやり、教養、生命倫理とあります。
この中で一番大事なのは「利他」です。

自治医大の初代学長の書です。「己を忘れて他を利せよ」という利他です。
自治医大の学生寮にあります。
利己主義ではありません。利他です。
何かあった時には、利他を思い出してください。
もし子供ができたら、女の子だったら、「リタ」と名前をつけるといいかも。リタちゃんなら、永遠に忘れません。
もしかしてリタさんという名前の人いますか? いない。

ポンペの言葉です。
医師は自らの天職を承知していなければならない。ひとたびこの職務を選んだ以上、もはや医師は自分自身のものではなく、病める人のものである。もしそれを好まぬなら、他の職業を選ぶがよい。
ぜひこういう言葉をかみしめて、医学生時代、もしくは医者になってもですね、生きてもらいたいです。
やっぱり折れることがあるんですね。失敗したとかですね。しかし、失敗したとか、心が折れた時にいろんなこういう名言集を持っているとですね、励まされるんですね。
ポンペの言葉があったな、と思い出せば、立ち直れる気がします。
疲れた時、心が折れた時に、自分を励ます言葉を用意しておくこと、これが医学部6年間を乗り切る秘訣です。
医者になって、臨床研修や専門研修やら、野戦病院のようなこともありますけれども、その時に役に立つのはこういう言葉ですね。
若山牧水の短歌であったり、いろんな励ます言葉があるので、それを自分のものにして、そういう大好きな「自分推しの言葉」、こういうのを用意しておくといいと思います。
一番簡単なのは「利他」ですね。「利他」のシールを作って貼っておくといいかもしれません。一方、ポンペの言葉は長いので大変かも
私の「押しの言葉」は、「哲学する医師」、「感謝されない医師」です。
これは産業医大の初代学長の土屋健三郎先生の言葉です。
「哲学する医師」の出どころは、ヒポクラテスです。
「感謝されない医師」は、ドイツの衛生学者のペッテンコーヘルという医師です。
臨床医は感謝されるんですね。病気を治したら感謝されますけど、病気にならせない医師は感謝されない。予防医学をやる医師は感謝されません。
私は、感謝されない医師になるために、厚生省に入りました。
本当に感謝されませんでした(笑)。
しかし、厚生省に入って、勉強になりました。
医の倫理

医師法に基づく行政処分です。
皆さん方、医師免許を取れると思っているでしょうが、取ったら永遠ではないです。取り消されることがあります。医師法にあるんです。
医師法の第七条に、麻薬に手出した人だとか、罰金刑以上の人、処分された人だとか、医事に関して犯罪または不正の行為のあった者等に該当し、または、医師としてのを損する行為があった場合は、大臣は次に掲げる処分をすることができると書いてあるんです。
「戒告」、これは単に文書で戒告するだけです。
「3年以内の医事の停止」や「免許の取り消し」があります。
大臣は勝手に処分をすることはできず、あらかじめ医道審議会の意見を聞かなければならないと定められています。
私は医道審議会を担当していたことがあります。
医師としての品位を損なえば、医師免許取り消しもあり得ます。
医師免許をもらっても、取り上げることもあることを覚えておいてください。

どういう場合に取り上げるかということを示したスライドです。
医師がその業務を行うにあたって、当然に負うべき義務を果たしてないことに起因する行為、医師が医療を提供する機会を利用したり、医師の身分を利用して行った行為があります。
例えば病院の中で盗撮をするとかが該当します。
業務以外の場面で他人の生命、身体を軽んじる行為をした場合は、例えば、児童ポルノであるとか、交通事故を起こしてひき逃げをした場合です。
医療人は人がけがをしたときには助けるのが当然の職務です。それを怠って逃げたら、もうそこで終わります。
医療を行うにあたり、自己の利潤を追求する行為をなした場合。これは診療報酬の不正が当たります。
こういった行為が医師の行政処分の対象になるというわけです。

具体的な例です。
2023年2月8日に開催された医道審議会の結果です。
30名の行政処分について審議がなされ、審議の結果18名が行政処分となりました。医師免許取消2件、強制わいせつと詐欺が原因でした。
医業停止3年は2件。詐欺、麻薬取締法違反です。
ストーカー行為だとか、迷惑行為、児童ポルノがあります。こうした行為は、医師の品位を損する行為です。
処分は実名が出ます。
嘆願書を集めても、効果は限定的です。
交通事故には気をつけてください。
わいせつ行為や盗撮とかとんでもない話です。医師としての品位を考えたらおのずとわかるはずです。
今日の講義のポイントはここです。
医学生として、一番役に立つ情報だと思います。法律を知らなかったといっても通用しません。
総合的に患者・生活者をみる姿勢

総合的に患者・生活者をみる姿勢です。
個人と社会のウェルビーイングを実現することが書かれています。
大切な4つの視点が示されています。
全人的な視点とアプローチ、地域の視点とアプローチ、人生の視点とアプローチ、社会の視点とアプローチです。
患者だけを見るのではなく、患者が住む地域や、患者さんの人生や、社会情勢を踏まえた視点が大事だと言っています。
医学的に臓器横断的に捉えた上で、心理、社会的背景も踏まえて、ニーズに応じて柔軟に自分の専門領域にとどまらず診療を行い、個人と社会のウェルビーイングを実現することが求められているのです。
これは、医学教育モデル・コア・カリキュラムに書いてあるんですよ。それから抜き出したんで、私が作ったわけではないです。
医学だけじゃなくてですね、いろんなことを学んで、患者のいろんなことを考えて対応しろと、そういう姿勢を医学部時代に身につけてくれというわけですね。私が受けた医学教育とは根本的に違います。

WHOの健康の定義です。
ウェルビーイングが出てくるので参考までに。
ウェルビーイングは、これからいろんなところで流行る言葉です。
子供の名前をウェルビーイングにするといいかもしれません。利他ちゃんの次は、ウェルビーイング君にすれば、絶対に忘れません。
生涯にわたって共に学ぶ姿勢

生涯にわたって学ぶ姿勢は医師の本能のようなものです。
医学は進化するものです。医学の進化についていかないといけない。
例えば胃潰瘍は、我々が習った時は、ストレス性疾患でした。
胃潰瘍の専門医は山ほどいました。
まさかヘリコバクター・ピロリによる感染症だったとは誰も思いませんでした。オーストラリアの田舎の大学の研修医が、ピロリ菌の入った液体を飲み込んで自ら人体実験して確かめました。
後にその研修医はノーベル医学・生理学賞をとりました。
一方、胃潰瘍のストレス学派は、崩壊したわけですね。
そういうことで専門家が一瞬にして吹っ飛ぶびます。
AIにより、いろんな専門家が消滅するでしょう。
AIができても生き残るような、医師になってもらいたいですね。
薬剤師はAIに戦々恐々としています。薬剤師の服薬指導はAIに置き換えられるかもしれません。
ドラッグストアにいる薬剤師は、職を失うかもしれません。
医学の進歩は恐ろしいんです。
CTができた時に、ハンマーで診断していた医師は一掃されました。
脳のこの部位が悪いとか、CTを撮ったら一発でわかるようになりました。
それまでの技術が価値を亡くしてしまうというのは衝撃的です。
常に勉強しないといけないということです。
科学的探究

科学的探求です。
皆さん方の発見や報告が新しい医学を作るかもしれないということです。
日本に狂犬病はいないですが、実は椎葉村の山の中に狂犬病のアナグマがいたとか、それを食べたら、水が怖いとか、風が怖いとかの症状が出現した。
その患者を診た医師は、狂犬病ではないかと疑う。
きちんと調べてみたら狂犬病だったとか、あるかもしれないです。
実は台湾がそうなんです。
台湾はそれまで狂犬病がない島だったんですが、台湾に生息しているイタチアナグマが狂犬病ウイルスを持っていることが発覚しました。
もうそれからは、台湾政府は、狂犬病予防対策を死ぬほどやっています。
いつ何時、何が起こるかわからないので、患者さんのことをきちんと診察して、もしかするとということを大事にしてもらいたいです。
私が学生時代に、宮崎大学出身の研修医の女医さんは、ボツリヌス症を発見しています。
熊本県の名産のからしれんこんを食べて、7人が亡くなった事件がありました。神経内科の専門医は、脳卒中やギランバレー症候群といった診断名をつけました。
研修医の女医さんは、患者を丁寧に診察して、ものが二重に見えるという患者さんの主訴を聞いて、「あ、これってもしかして微生物学の時に習ったボツリヌス症じゃない?」と疑ったのです。
調査の結果、ボツリヌス症だと分かった。専門の先生たちは恥をかいたというエピソードがありました。
あなた方には、そういう医師になってもらいたいですね。基本を大事に、そして大学の基礎医学で学んだことを忘れずに、はっと気づくというのが大事です。
予断を持たずに、きちんと医学的所見を取り、科学的な思考に基づいて診断をするからです。
専門知識に基づいた問題解決能力

専門知識に基づいた問題解決能力は重要です。
医学と関連する学問分野の知識を身に付け、根拠に基づいた医療を基盤に、経験も踏まえながら、患者の抱える問題を解決することが大事です。

情報・科学技術を活かす能力は、これからの医師に一層求められる能力です。
発展し続ける情報化社会を理解し、人工知能等の情報・科学技術を活用しながら、医学研究・医療を実践することが大事です。
そのための倫理や、原理を理解して、診療現場で活用することが求められます。

患者さんの苦痛や不安感に配慮して、確実で信頼される診療技能、磨き、医療の質と患者安全を踏まえた診療を実践するということで、これが一番大事なスキルだと思われます。

コミュニケーションスキルは必須ですね。
患者と患者に関わる人たちと、相手の状況を考慮した上で良好な関係性を築き、患者の意思決定を支援して、安全で質の高い医療を実践する。
特に言葉遣いは大事です。
それから態度も重要なポイントです。

多職種連携能力。チームで医療が行われるので、絶対に必要なスキルです。
医師国家試験は個人戦なんですね。自分が勉強して、その試験問題と戦えばそれで終わりです。
病院に勤めると、今度は団体戦です。
チームワークが大事です。
看護師さんや臨床検査技師さんや放射線技師さん、薬剤師さん、いろんな事務の方もいます。そういう人たちと仲良くやっていくのが大事です。
多職種連携能力はプレゼン力と近い関係があります。
私の経験では、当直の時とかに寿司を取ってやると、準夜勤の看護師さんは、いろいろと便宜を図ってくれました。
寿司の効力は2ヶ月くらいは持続します。
自腹を切って関係性の構築を図ると、返報性の法則で見返りがあります。
学会などに出張した時は、病棟にお土産を買っていくだけでもポイントアップです。看護師長さんに、お土産ですと持っていくことも大事です。
そうすると、突然の検査のオーダーも受けてくれたり、いろいろと見返りがあります。
身銭を切ることは、自分のお金は減るんですが、投資と考えれば全然高くない。連携能力を高めていけば有利で、いろんなことができます。協力者が増えます。

社会における医療の役割の理解。これも大事ですね。
私の専門は公衆衛生学なので、これをぜひ理解してもらいたいと思います。
公衆衛生の向上に努めることは医師の職務です。
社会の構造や変化から捉える医療、国内外の視点から捉える医療、社会科学の視点から捉える医療。こうした視点が大事です。
私の高校時代の宮崎は、ツバメが冬にいませんでしたが、40年ぶりに帰ってきたら冬にツバメがビュンビュンと飛んでいました。
昔は、越冬ツバメといって珍しい存在でしたが、今の宮崎では普通になっています。
渡り鳥はウイルスのキャリアになります。
ウイルスを運んでくるのは鳥と蚊です。
気温が上昇すると、蚊の繁殖地域が広がって、今まで日本になかったデング熱が出てくるとかがあります。
宮崎は南のフロントラインです。国外から持ち込まれる病気もあるので、そういった社会的な視点を考えながら、公衆衛生の向上に努めてもらいたいと思います。
天野篤先生の名医の条件

平成天皇陛下の手術をされた心臓外科医で順天堂の教授の天野先生は有名です。病院長までなりました。
名医の条件について、予後が作れること、予後が当てられることだと言っています。これはヒポクラテスの言葉です。
ヒポカラテスは予後をきちんと患者に説明するように言いました。
天野先生も、同じことをおっしゃっています。
2000年前の医師も今の医師も変わりません。
医の倫理や哲学は、時代が変わっても変わりません。一方、医の技術はどんどんどんどん進化して変わって行きます。
天野先生は、医者に必要なスキルとして、勉強、コミュニケーション能力、展開能力、礼儀作法を挙げています。
医学教育モデル・コア・カリキュラムと同じですね。
医師法の医師の任務

医師法の第一条の医師の任務は、3月に教えましたので、もう皆さん暗記していると思います。
公衆衛生の向上と増進に寄与して、国民の健康な生活を確保してもらいたいです。
憲法第25条

それから憲法も覚えましたよね。
医師法第一条の医師の任務は、憲法第25条からきています。
憲法には、医療という言葉はありません。
是非、医療だけでなく、憲法にある公衆衛生、社会保障、社会福祉の勉強もしてもらいたい。

国家資格の職種について定めた法律の第一条には、その職種の任務が書かれています。医師法も獣医師法も薬剤師法も、公衆衛生の向上が共通の目標です。
今、ワンヘルスというのがありまして、動物の健康も人間の健康も同じように扱って研究・対応しようという考え方があります。
狂犬病は犬から人間に感染します。
エボラ出血熱は、コウモリから人に感染しました。
こうした動物由来の感染症はたくさんあります。
国立感染症研究所の研究者には、獣医師が多くいます。
獣医学で進化した技術が医学に来ていることはいっぱいあります。
生殖補助医療は、獣医学から医学への応用です。
宮崎大学には獣医学部もあります。医学部と獣医学部がある大学は少ないので、人畜共通感染症やワンヘルスを考えながら、研究するのもいいかと思います。
公衆衛生の定義

3年生の公衆衛生学で習うと思いますので、ここは省略をしましょう。

これも公衆衛生学の講義で習います。
宮崎の地域の健康問題って何があると思いますか?

SFTSとレジオネラがあります。
微生物学で習うと思います。

これは日向市出身の人、見たことありますか? ない。
日向市の道の駅「サンパーク」の近くにあるお舟出の湯です。
この温泉施設が開業してわずか1月で、300人が感染して7人が亡くなった世界最大の事件です。
慰霊碑が建っています。
結果、宮崎県の公衆浴場の条例は日本で一番厳しくなった。
レジオネラ症の届け出も少ない。
予防をしっかりやると、臨床の先生たちが楽をするというわけですね。

最初に紹介した高木兼寛です。
胸像は、宮崎県医師会館にあります。
若い時の高木兼寛です。
イギリスに留学して,ナイチンゲールがいる病院に勤めました。
ナイチンゲールに会ったのではないかと思っています。
英国から帰ってから、東京慈恵医大を作り、日本で初めて看護師の養成施設を作っています。
左の海軍医カレーを食べたことがある人います? あ、いた。
これはなかなかうまいです。肉も大きい。
ぜひこれを食べて、高木兼寛の気持ちを味わっていただきたい。
東京から来た人へのお土産はこれが一番ウケます。
私の知り合いはみんな公衆衛生の人なので、高木兼寛のカレーを,お土産にやるとみんな喜びます。

予防医学の種類です。
1次予防、2次予防、3次予防があります。
一次予防は、病気にならせないってというもので、健康教育やワクチンがあります。二次予防は、スクリーニングや健診です。三次予防は、リハビリテーションがあります。

健康寿命を延ばそうという一次予防のポスターです。
左は厚労省がつくったものです。歩いて、食べて、タバコの煙をなくしてというメッセージが込められています。
右は宮崎県のポスターです。
健康寿命を延ばして日本一を目指そうと宮崎県目標を掲げています。
塩を減らそうとか、野菜をあと100g食べようとか、体をあと10分動かそうとか、二次予防のがん検診受けましょうとかいうことを呼び掛けています。
もしかして医師を目指す人で、タバコを吸ってる人いますか。
はっきり言って、吸ったら医者になれないです。
今の時代、勤務する場所がありません。たばこはダメ絶対です。
たばこが吸いたければ、医学部をやめて医師以外の職業に就くべきです。

2つのアプローチがあります。
医療は下のハイリスク・アプローチです。
病院の外来や救急に来たハイリスクの患者を診るアプローチです。
これを永遠に繰り返すことになります。
一方、上は上流にいる健康な人に働きかけて、患者にさせないようにするポピュレーション・アプローチです。

推薦したい本があります。
イチロー・カワチというハーバード大学の教授です。
ポピュレーションアプローチと健康の社会的決定要因(SDH)が学べる本です。

イチロー・カワチさんの本に紹介されています。
ジョン・マッキンリーの文章です。
岸辺を歩いていると「助けて」という声が聞こえます。誰かが溺れかけているのです。そこで私は飛び込み、その人を岸に引きずり上げます。
心臓マッサージをして、呼吸を確保して、一面を取り留めて、ほっとするのもつかの間、また助けを呼ぶ声が聞こえるのです。
私はその声を聞いて、また川に飛び込み、患者を岸まで引っ張り、救急処置を施します。すると、また声が聞こえてきます。次々と声が聞こえてくるのです。
気がつくと、私は常に川に飛び込んで、人の命を救ってばかりいるのですが、一体誰が上流でこれだけの人を川に突き落としているのか、見に行く時間が一切ないのです。
おそらく病院の先生方って、多分同じ思いをもっているのではないかと思います。ただ普通の臨床医は、忙しいのでここまでは考えないですね。
病院に来る前の上流の人たちに、何とかアプローチできないかということで、この上流理論ができました。
健康人にアプローチして病気にさせないようにする、それが公衆衛生です。
感謝されない医師です。
地域枠の皆さんも、こういう公衆衛生の医師になることができます。
将来の選択肢に加えていただければと思っています。

国連のSDGsです。
誰一人取り残さない世界を目指す2030年までの17の目標です。
SDGsって、脱カーボン社会の実現だとか、循環型社会の構築とか、環境での取組という誤解がありますが、医師に関することがてんこ盛りです。
3つ目の「すべての人に健康と福祉を」、ではズラリと並んでいます。
予防が中心で、医療という言葉はありません。
8つ目の「働きがいも経済成長も」には、ディーセントワークというのが出てきます。これはまさに医師の働き方改革です。
持続可能性のある医療機関にするために、当直明けに引き続いて勤務して疲弊させるのではなく、そうならないようにディーセントワークが実現できるような体制でやろうということです。
SDGsのことも勉強すると、医療だけを勉強する人と比べて差が付きます。医療しか知らない医師と、医療だけでなくSDGsの知識もある医師とはどちらが選ばれるでしょうか。

医療政策は本当に難しいんですね。
上は医療提供体制をどうするかということです。地域によって全く違います。医療提供体制は地域の問題です。
医療の費用をどうするかという問題があります。これも本当に難しいんです。保険料か税金か自己負担か。
この選択は国によって違います。
医療の費用の問題は、国の問題です。

初代の内務省、衛生局長長与専斎です。
医制を制定し、明治時代の初めの衛生行政のかじ取りを行いました。
5人の大臣に使えて、16年ほど衛生局長をやっています。
一人で病院や医学教育や医師や薬事をマネジメントしました。
当時は、西洋医学を学んだ医者なんてほとんどいなかった。
漢方医ばかりですが、西洋医学にチェンジしていきます。
現在開業をされている漢方医はもうそのままいいと本領安堵しましたが、新規に開業、継承する場合は、西洋医学を学んだ医師でないと開業できないことにしたのです。
本領安堵された漢方医は、皆喜びましたが、20年後に息子に跡取りをさせるときに、気が付きます。
医療政策は長期的な視点がないと失敗します。
それに、東京の中央の視点だけでも失敗します。
明治政府となり、西洋医学を学んだ人に医療をさせるという正論を言う人はたくさんいました。
しかし、西洋医学を学んだ医師は宮崎県内にはほとんどいませんでした。
日本全国を考えないと、正しい政策は誤った政策になります。
長い時間軸で考えることが必要です。
発展途上国が、先進国の医療の真似をして短期間に導入すると必ず失敗します。
長与専斎は、西洋医学を日本中に広めるという理想を持っていて、自分のそういう夢を長い時間かけて実現させていったという、すごい人だと思います。この時代は、手本はなかったのです。

これは明治時代の医師免許状です。
皆さんも6年後にもらうと思いますが、菊の御紋のあるデザイン今も昔も変わりません。
厚労省の大臣か役人の誰かが変えたいと考えても、この様式は変えられないでしょう。変える理由がありません。
内務卿の山縣有朋、衛生局長の長与専斎の名前があります。
今は、この真ん中に医務技監が入って3人の名前があります。
文章は印刷ではなく直筆です。墨で書かれています。
私の免許証は、ビニールに引っ付いて剥したら、ボロボロになってしまいました。
再発行はできますけれども、手続きが本当に面倒くさいので注意してください。保健所でもらいますが、再発行の手続きも保健所でします。
もらったら大事にしてください。

医療法の基本原理のスライドです。
医療法を皆さん方いつか読んでみてください。
いろいろと組み入って難しい法律ですが、この基本原理を抑えると理解が早まると思います。
まず個人の尊厳、生命の尊重が一番上にあり、良質な医療、透明な医療、効率的な医療という三本の柱があるのです。
宮崎県の医療計画は、医療法に基づいて策定されています。
今日は割愛しますが、第1条の2の医療法の目的もぜひ、読んでもらえればと思います。

病院の収支構造の図です。
県立宮崎病院など県立病院が赤字だということで、50億貸し付けたという話がありました。
病院の収入というのは、入院患者と外来患者しかないんですね。
患者が外来に来ない病院は収益がない、患者が入院しない病院は収益がない。
つまり、県立病院には患者が来なくなった。入院する患者が少なくなったということです。これが赤字の原因です。
何故、患者が少なくなったのか。
患者が来なくなったか、病院が断ったのかの二つです。
収入を確保するためには、外来で患者を診て救急を断らずに診て入院させることしかありません。
費用は人件費が半分、薬剤費、材料費、経営費、減価償却費と大体決まっています。
いかに入院患者を増やすか、いかに外来患者を増やすか、これにかかっています。シンプルな構造なのです。
病院に勤務する医療スタッフ全員がこうしたことを理解して、心を一つにできれば、赤字は解消されていくと思います。

総合診療医の専門医制度ができました。
これまで基本領域専門医は18個しかありませんでしたが、19番目の専門医である「総合診療専門医」というのができました。
制度をつくったおひとりの高久文麿先生です。
東大の第三内科教授をされて、東大の病院長になり、自治医大の学長もされています。
亡くなりましたけれども、ドイツ大使公邸で「ベルツのような医者を作りたかった」と挨拶をされていたのをきいたことがあります。
ベルツは、明治時代に東大病院にドイツから来た医者ですね。
小児も診たし、産婦人科も診た。精神科で狐憑きまで診ています。
温泉が好きで草津温泉を世界に紹介しています。
「家庭医を養成しよう」と言ったひとです。
しかし、日本は急性期医療中心の臓器別専門医を養成するようになってしまいました。

漫画の「19番目のカルテ」があります。
これ読んだことがある人いますか? あ、いますね。
読んでいない方は、ぜひ読んでください。
ドラマが始まりますね。松潤さんが主人公です。
「その医者は病気ではなく人間を診る」は、宮崎県出身の高木兼寛の言葉ですよね。
宮崎県は総合診療院の聖地です。
ぜひ聖地で総合診療医になってもらうのが、一番いいかと思いまます。
ワンピースの「海賊王に俺はなる!」のように、「19番目のカルテに俺はなる!」とかいいですね。

投資家の思考法という本です。
これに、自分の引き出しを作ろうということが書かれています。
あなたの顧客は誰か? あなたの付加価値は? あなたの競争優位性は?
あなたの長期潮流は? ようするに長持ちするのかということですね。
参入してくる絶対強者がいます。
例えば東大医学部や慶応大学医学部出身の医師が宮崎にやってきたらどうですか?
医師としてのポジショニング戦略はどうするのですか?
競争相手の多い分野で戦うのは、不利なことが多い。
自分のコンテンツに付加価値を設けられば、絶対強者が参入しても、生き残ることができますが。
ドラフト会議で選ばれた皆さん、医師の世界で生き残るために、流されずに立ち止まって、一度考えてみませんか。

これが今日見せたかった一番のスライドです。
あなたの顧客は誰ですか? というキャッチ-なタイトル。
地球レベルから、国レベル、地域レベル、家族、個人、臓器、細胞、分子とならんだ図です。これはエンゲルという人が1977年に造った図です。
地域医療の経済学という本にありました。
それに公衆衛生医をつぎ足しました。
臓器別専門医は名前のとおり臓器中心です。
総合診療医は人中心で、公衆衛生は地域中心です。
皆さんは、どの医師になりたいですか。
その前に貴方の顧客は誰ですか? というタイトルが気になると思います。
人口がどんどん増えて、医学が細分化していく時代の最適解は、臓器別専門医だったと思います。
モデルコアカリキュラムにもあった人口減少時代を迎えて、主たる患者が高齢者で複数の合併症を持っている状況です。臓器別専門医では立ち行かないのではないですか。
私は図の一番下の公衆衛生医師をお勧めします。しかし、皆さま方は、真ん中を取るのがいいかもしれません。
6年間でいろいろ考えてもらいたいと思って、このスライドを示しました。
役に立つ話と本

マーケティングの入門書です。
ブルーオーシャン、レッドオーシャンというのはマーケティングの用語です。
この本はわかりやすくて、参考になります。
ぜひ、マーケティングを勉強してもらいたいです。

野村監督の描かれた、この本はお勧めです。
「天才に勝つ一芸の極め方 超二流」です。
自分が勝てる場所を見つけて、そこにすべてをかける。
チームに不可欠な超二流が一流を凌駕する。
皆さん方は、イチローでも大谷翔平のような天才ではありません。
しかし超二流という生き方があります。
神武天皇から選ばれなかった人の子孫は、こういう本を読んで、一流の力を上回り、「超二流」の選手として大成してください。
恐怖領域から成長領域への進化

快適領域の話です。
例えば、宮崎市という快適領域にとどまってはいけません。
「指導医がいないから宮崎市以外は行きたくありません」と言って、ずっとここに立てこもっても何も進化がありません。
快適領域の周りには、恐怖領域があります。
ですから行かないだけです。
恐怖領域を乗り越えて「学習領域」に行き、最後に「成長領域」に到着します。そういう、これを恐怖領域を破って成長領域に行った人がこの人です。

漫画家の東村アキコさんです。
映画「かくかくしかじか」は絶対見ましょう。
「かくかくしかじか」は、快適領域から、恐怖領域を経て、今や日本一の漫画家になった宮崎出身の東村アキコさんの自伝です。
私は、第二の高木兼寛だと思います。
野球の野村監督は、「変化には恐怖が伴う」、「成長を拒んでいるのは、変化を受けない自分自身だ」と言っています。
VUCAの時代の医療

現在はVUCA(ブーカ)の時代です。
勝手に、メディカル・ブーカと名前を付けてみました。
変動、不確実、複雑、曖昧の頭文字をとってブーカといいます。
世界や医療界は、まさにVUCAに直面しています。
「変動」は、技術の急速な進化です。AIは医療を変えます。
「不確実」は、新興感染症が起こったり、大災害が起こったりします。
「複雑」は、医療政策が毎年のように変更されます。医師の業務を看護師にタスクシフトしていけばガラリと変わります。
制度で決められていることは、制度で守られているものは、政権が変わればいとも簡単に変えられます。
「曖昧」は、患者ニーズの多様化です。入院患者が病院に帰ってきていません。全国の病院が赤字なのはこれが原因です。
新型コロナウイルス感染症のパンデミックの経験で、多くの国民は在宅でも医療が受けられるということを知りまた。
わざわざ病院に入院しなくても、在宅に来てもらった方がいい。そういうふうに患者のニーズが変わってきました。
患者ニーズをうまく受け止められないと、たちゆかなります。
過去の成功体験は通用しなくなりました。
過去の成功体験のある先輩医師のいうことを真に受けたらしくじります。
自分の医師人生です。
自分に投資して、己の人生の経営戦略を持って貫く必要があります。
VUCAの話はこの本に詳しいです。
自己投資しよう

自己投資をまとめてみました。
新NISA、iDeCoだとかぜひやってみてください。毎月10万円の就学資金の一部を積み立て、経済や社会保障を自ら考えてください。
本を買うのも投資です。医学部では学べない、経営、戦略、マーケティングなどビジネス書を買って勉強してください。
日本地域医療学会の学生会員は年会費100円です。毎年1回学会に参加することで、全国の仲間とつながります。地域医療について勉強できます。
これだけは言えます。宮崎市内の大学の中では地域医療は学べません。
学会で発表したり、SNSで読んだ本の感想などを書くと、いろんな人とつながります。
自分に投資してみてください。結果は後から出てきます。
日々の食事や運動や休養も自分への投資です。
移動する人はうまくいく

「地域枠」の医師は異動が多い人です。
人は環境、感情、向上の順で行動し、意志の力ではなかなか自分の行動を変えることができません。
しかし、移動するといろんな人に出会うことができます。
移動した場所で、いい人間関係ができたりします。
めんどくさい人になることなく、コミュニケーションスキルに長けた人は、どんどんどんどん友達ができます。本を読んだり、いろいろやれます。
移動する人は、移動しない人と比べて、結果としてうまくいきます。
そういうことが書いてあるこの本は、ぜひ地域枠の医学生に読んでもらいたいと思います。
ハベレオ通信

私は「ハベレオン通信」というのをやっています。
300を超える記事があります。
自分で言うのもなんですが、公衆衛生について大変勉強になります。
ぜひ読んで、一日1記事読んでも一年かかります。
毎朝7時に更新してますので、ぜひご覧いただければと思います。
また大学での講義録もあるので、参考になると思います。
ご清聴ありがとうございました。
