型から始まる、新しいボンボンショコラ
新しいボンボンショコラの試作が始まりました。
今回挑戦しているのは、単なる新商品の開発ではありません。
**「デザートを一粒で表現するボンボンショコラ」**という、新しい価値への挑戦です。
新しいチョコレートとの出会い
今回使用したのは、ヴァローナ社のコンフェクション80%
聞きなれない名前。
それもそのはず。
まだ一般販売前のチョコレートだからです。
最初に感じたのは、カカオの個性が非常にストレートに伝わってくること。
油脂や糖分で包み込むというよりも、カカオそのものの存在感がある。
そして、繊維質を感じる力強い質感。
長く続く余韻。
だからこそ、このチョコレートには、それに合ったレシピが必要でした。
オリジナルチョコレート型
今回、もう一つの挑戦があります。
それが、私自身が考えた
私のオリジナルチョコレート型です。
この型には明確な目的があります。

シェルを極限まで薄くすること
上面の面積を広げること
その上にデザートの世界観を表現すること
要冷蔵だからこそ成立する口どけを目指すこと
薄さに負けないカカオの存在感を作ること
単なるデザインではない
1つの世界観を追求したい。カラーリングも手を抜かない。

「ボンボンショコラをデザートへ近づける」それに向かって進むために。
壁にあたる
一番難しかったのはガナッシュ
このチョコレートは、乳化がとても難しい。
乳脂肪や水分は必要ですが、多すぎるとバランスが崩れます。
糖分を増やせば扱いやすくなりますが、それではカカオの魅力が隠れてしまう。
さらに、型に流し込むための流動性も必要です。
乳化。
流動性。
カカオらしさ。
この3つを同時に成立させる必要がありました。
このチョコレートだから生まれた味
何度も試作を繰り返し、ようやく狙っていたテクスチャーと味わいにたどり着きました。
そして気付いたことがあります。

この味は、このチョコレートだからこそ生まれた味でした。
レシピだけではありません。
素材が持つ個性があって初めて成立する一粒。
改めて、レシピは素材を理解することから始まるのだと感じました。
感動した瞬間
完成した一粒を口にした瞬間、素直に感動しました。
もちろん、型にフィットするレシピを完成させることは目標でした。
しかし、それ以上に嬉しかったのは、
この型に最適なチョコレートを見つけられたこと。
レシピ。
型。
チョコレート。
すべてが一つにつながった瞬間でした。
だからもう迷いはありません。
この方向で進めばいい。
そう思えたことが、一番の収穫でした。
ここからが、本当の商品開発
レシピは完成しました。
でも、商品はまだ完成していません。

これから、この一粒の上にデザートの世界観を積み重ねていきます。
ケーキづくりで培ってきた構成力。
香り。
食感。
季節の素材。
一皿のデザートを組み立てるように、一粒のボンボンショコラを設計していきたいと思っています。
ボンボンショコラでありながら、デザートでもある。そんな新しい価値を持った一粒を目指して。
大阪へ。そして、またスタート。
明日から大阪だ。
少し試作から離れますが、頭の中では次の一粒を考え続けていると思います。
戻ってきたら、またリスタート。
ここからが、本当の商品開発です。
きっと今までにない、新しいボンボンショコラが完成する。
そんな確信を持って、次のステージへ進みます。
