第1章|崩れていく日々の中で―「あの頃の私は、ただ生き延びようとしていた」
20歳で、私は母になった。
正確に言えば、「母になることを選ぶしかなかった」と言った方が近い。
彼との子を授かったのは、20歳の秋。
不安もあったけど、産みたい気持ちは本物だった。
だから私は覚悟を決めた。
21歳になる5月、男の子を出産した。
まだ幼く、頼りなかった私が、それでも前を向こうとした瞬間だった。
けれど、現実は想像以上に厳しかった。
彼は仕事が長続きしない人だった。
何度も転職を繰り返し、気づけば生活はどんどん苦しくなっていった。
「この人を当てにしていたら、子どもを守れない」
そう思った私は、産後3ヶ月でスナックで働き始めた。
それから2年3ヶ月くらい経った頃…
眠れない、食べられない、笑えない日々始まった。
心と体が悲鳴をあげていた。
過呼吸、不眠、繰り返す下痢。
鏡に映る自分は日に日にやつれていった。
だけど、止まれなかった。止まったら、全てが崩れてしまう気がしていた。
気づけば、自分が自分じゃなくなっていた。
感情がなくなっていく感覚。
何を見ても、誰に会っても、心が動かなかった。
ついに私は、精神科に入院することになった。
ベッドの上で、ぼんやりと天井を見上げながら思った。
「もう、私は母親じゃないのかもしれない」
そんな言葉が、頭の奥で静かに響いていた。
この時の私は、「どうやって生きればいいのか」がわからなくなっていました。
「誰にも言えなかった“あの頃の私”のことを、今やっと言葉にしています」
「いつか、誰かの心に届きますように。」
読んでくれて、ありがとうございます。
次回は、入院生活と、子どもとの別れに向かう日々を綴ります。
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