見出し画像

永遠という籠 :毎週ショートショートnoteお題【額に入った夕暮れ】

たらはさん、お題をありがとうございます。貼付記事以下、参ります。

燃えている。彼女が立っている夕焼け、その光景そのものが。
それを見てから、私はその光景にずっと焦がれている。

「永遠に残す方法があったとしたら、あなたはそれを手に入れたいと思いますか?」

私の思いを見透かすように、そんな言葉を掛けてくる男がいた。写真か?それとも絵?どちらにしてもまがい物など必要ない、お引き取り願おう。そう告げようとした私を見て、男は話を続ける。

「写真でも絵画でもありません。あなたの記憶を永遠保存する方法がある、そう申し上げているのです」

胡散臭い話だ。そんなことは場末の物語だけで実現できることだろう?

「いえいえ、そうではないのです。実際に存在するのですよ、保存方法が。滅多に口外しないことなので、胡散臭いと思われても仕方のないことですが」

俺の心の声が聞こえるかのような言葉を告げてくる男。私は彼を追い払おうとした。……追い払おうとして、「去れ、私に構うな」と告げる言葉が喉に引っかかって音にならない。

男と私の視線が交わり、私は黙って彼に従い、歩き出した。


あの日見た燃える夕焼けは、永遠のものとなった。法外な金額と、パトラゴールドの額に納まって。


後は、この中に彼女と私を加えるだけだ。私はあの男に連絡を取るため、端末に手を伸ばした。完成した世界に思いを馳せながら。


(543字)

よろしくお願い申し上げます。

#毎週ショートショートnote
#額に入った夕暮れ
#お題で書いてみた
#AIとやってみた
#AIでヘッダー画像をつくってみた
#LeonardoAI
#33日ライラン   #66日ライラン


© 2023-2025 HarunagaMutsuki.


いいなと思ったら応援しよう!

春永睦月 拙稿をお心のどこかに置いて頂ければ、これ以上の喜びはありません。ありがとうございます。