画面越しのゲーム【毎週ショートショートnote「和歌ゲーム」】
(本文472字)
たらはさん、お題をありがとうございます。貼付記事以下、参ります。
どんな情報でもネット検索にあたれば得られるようになって暫くになる。近年はArtificial Intelligence、人工知能により、その速度は速くなってきた。
伝統的な和歌の世界も例外ではない。「あなたにもできる和歌」「和歌めーかー」なるサイトで、ワンクリックorタッチで57577の和歌・短歌を出現させることが可能になった。古典の宿題に悩む学生に重宝がられているらしい。
巻き起これ俺はあんなに震えてる終わりを告げる汚れた空と
「うーん。今ひとつイケてない気がするけど。ま、いっか」
ほう、そうくるか。まあ、いい。こちらも仕事だからな。
気が付けば終わりを告げる群青が雲の形で届かぬ先に
「オッケ、これでおしまいっと」
そう言いながらブラウザを閉じていく者、また一名。
彼らは知らないだろう。この冴えない歌を出現させているAIに黒幕が存在すすることなど。お互い立ち位置を間違えてはいけない。お手つきには罰ゲームが付き物なのだから。
名もなきエンジニアが笑う。31字をCopyしていく若者を、画面越しに見つめながら。
※引用欄内の短歌は筆者作です(本作のための創作、著名な和歌短歌ではありません)
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