奇跡は、玄関のすぐ外にあった
今朝、玄関を出て扉を閉めた途端、何かが飛んできました。
「わっ!」
思わず驚いて、飛んでいるのを目で追うと、それは一匹のアゲハ蝶でした。

どうやら玄関の壁に止まっていたようで、扉を閉めた音や振動に驚いて飛び立ったみたいです。
しばらくひらひらと飛んだあと、また壁に止まってひと休み。
そっと近づいて写真を撮り、チャッピーに聞いてみると、「ナミアゲハ」というアゲハ蝶の仲間だと教えてくれました。
玄関先でアゲハ蝶を見たのは初めてです。
そのうちどこかへ飛んでいくのかな、と思いながらじーっと眺めてました。
結局、私がその場を離れるまでの5分ほどずっと壁に止まっていて、飛び立つ気配がなかったので、アゲハ蝶に「行ってくるね」と声をかけて仕事へ。
朝の5分。
いつもなら、特に何も考えずに玄関を出て、そのまま仕事へ向かっていた時間です。
でも今朝は、目の前に現れた一匹の蝶のおかげで、少しだけ立ち止まりました。
きれいだな。
どうしてここに来たんだろう。
いつからここにいたんだろう。
そんなことを考えながら、しばらく蝶を眺めていました。
私たちは「奇跡」と聞くと、願いがかなったり、偶然とは思えない大きな出来事が起きたりすることを想像しがちです。
けれど本当は、奇跡はもっと身近なところにあるのかもしれません。
いつもの道で、きれいな花を見つけたこと。
ふと空を見上げたら、美しい雲が広がっていたこと。
会いたいと思っていた人から、突然連絡が来たこと。
そして、何でもない朝の玄関先で、一匹の蝶に出会ったこと。
出来事そのものは、とても小さなことかもしれません。
でも、その瞬間に心が動いたのなら、それは自分にとって大切な出来事です。
私たちは毎日、たくさんのものを目にしながら過ごしています。
「特別なことなんて何もなかった」
そう思っている一日の中にも、本当は小さな贈り物がいくつも届いているのかもしれません。
必要なのは、大きな奇跡を探しに行くことではなく、目の前の出来事に気づける心の余白なのだと思います。
いつもなら通り過ぎてしまう景色の中で、少しだけ立ち止まってみる。
「きれい」
「うれしい」
「なんだか気になる」
そんな自分の心の動きを、なかったことにしない。
それだけで、何でもない日常が、少し違って見えてくる気がします。
今朝の私にとっての奇跡は、遠くの特別な場所ではなく、玄関のすぐ外にありました。
もしかすると今日も、小さな奇跡は、すぐそばで気づいてもらえるのを待っているのかもしれません。
