社会のセーフティネットが良すぎて、モヤッとした話
私は、病院で入退院に関わる仕事をしています。
先日、ある総合病院から転院の相談がありました。その患者さんは、独居で身寄りがなく、そして、無年金、そして介護保険も未納だったようで・・・。
収入がないので、これから生活保護の申請を行っていく予定なんだそうですが・・・。これって、なんだかなぁ・・・と、つい思ってしまうのです。
生活保護という制度
収入が少なく、生活が困窮する方にむけた公的制度である生活保護。生活扶助、住宅扶助、医療扶助、介護扶助、等々が受けられ、年金等収入があるけれど金額が少ない方には、足りない部分の扶助が受けられるというしくみでもあります。
生活保護制度は、生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的としています。
医療サービス、介護サービスを受けても、本人負担はありません。そして、生活扶助、住宅扶助の金額は約13万円、これに対し、国民年金の満額約7万円。これってこれでいいんだっけ?って思っちゃうんですよね。
そして、2022年の厚生労働省の資料をみると、生活保護受給者数は約204万人。その約半数が高齢者世帯であり、さらにその約半数が無年金なんだとか。
これって、なんか納得いかないなぁ・・・と、ふと思ってしまうのです。もちろん生活に困窮する方を支える必要があることは理解しているのですが、それでも、結局、若い時のつけを、国、そして現在の現役世代に負担を強いているのは、なんかおかしいなぁと思ってしまうのです。
身近にあった事例から
冒頭に紹介した患者さん。
若い時に年金を納められないほど生活に困窮していたのか、他に納められない理由があったのか、単に納めなかったのか、これはわからないのですが、将来のための準備をしてこなかったとは言えるのではないかと思うのです。
そして無年金なので、保険料の天引きもできず、介護保険料も未納になり、きっと督促がきていたのではないかと思いますが、未納となっている。支払いをしなかったのか、出来なかったのか、どっちなんだろうって思う。
そして、病気になり、最後に生活保護制度を使う。社会のセーフティネットってなんてすばらしいのか、と思わずにはいられませんが。でもね、「これでいいんだっけ?」って思ってしまうのは、私だけではないはず。
もう一つの事例、今、私の勤める病院に入院している患者さん。
生活保護受給していて、身寄りが精神疾患をもち同じく生活保護の息子さんと、遠方に住む妹さんのみ。酸素を使っているのですが、ある程度自分のことは出来るので、入院生活が退屈なんだと、わがまま言い放題で、生活保護担当者をすぐに呼びつける、不満があるとすぐに職員を捕まえ話続ける、等々・・・。それにふりまわされる職員はかなり大変で、時間も手間も取られてしまう。
生活保護だからなんでも我慢しろと言うつもりはないけれど、自分の我を通し続ける姿勢はどうなのか、そんなことも思うのです。
自分ごととして考える
身近にあった事例から、自分が思うことを書いてみました。ここから、自分はどんなふうに準備をしていくのかと考えることはとても大切。
国の制度は、使えるものはもちろん使えたらいいと思うけれど、必要以上に使うことのないようにしていきたいと考えています。自助をしっかりという感じでしょうか。
自分の将来の年金額、そして生活に必要な金額を把握すること。
老後はどんな生活を送りたいかを考えること。
いつまで仕事をするか考えること。
自分が病気になった時の医療や介護のことを考え、記録しておくこと。
そして、家族と共有しておくこと。
老後の金銭的な問題が発生しないように資産形成をしておくこと。
家族、友人などの人間関係を大切にすること。
自分が出来る準備はこんな感じでしょうか。すぐに出来ないこともありますが、もう50代後半になっていますので、出来るところからやっていこうと思います。
先日、人間関係について書きましたの、合わせて読んでみてください。
