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エッセイ 『本気すぎる』

勘違いすんな私は本気

NENE『HEAT』

私は、過去のエッセイで、私が年々、友人関係であっても恋愛関係であっても、人と関係性の距離が近づくほど怖がられて、徐々に距離を取られてしまうことの理由について考えてきたが、その解像度が上がったので書こうと思う。

結論を先に述べると、
「私が本気すぎるから」である可能性がある。

過去に、私が本気すぎて人から怖がられた例を思い出したので書いてみる。

以前、趣味で友人とYouTubeチャンネルを作ってトーク動画を作っていたことがある。初めは友人がスマホを使って撮影し、編集もしていた。

そのうち、友人が「編集大変だからたまにはしてよ」と私に言ってきたので、私はせっかくなら撮影もしてみようとなり、持っていた一眼レフカメラで動画を撮影し、動画編集ソフトを使いカラーグレーディングという作業で画質を映画のようにして、編集も凝ったものにして出すと、友人がその動画にドン引きして出来上がったものを見せても完全にスルーされたことがある。

そして、本格的にして楽しくなった私は撮影時にする話の内容もどんどん凝ったユーモラスなものにクオリティを上げていき、友人は「自分の話が使えないため面白くない」と言って、自分で動画を撮影することも、編集をすることも止めてしまった。

次の例として、大学の時に、好きだった先輩にフラれたので、私はお酒を飲んだり、タバコを吸ってみたり、チョコをいっぱい食べたり、友達と遊んだり、新しい出会いを探そうとしたりしてみても、どれも傷心に大した効果がなかったが、勉強をしている間だけは心の痛みがマシになることがわかった時である。

私は英語科だったので、TOEICという英語能力テストで800点を取ろうと目標を決めて、講義以外の時間は図書館にこもり英語の勉強していた。
そのうち、それを見た英語科の後輩と先輩が、私につられて一緒に同じ机でTOEICの勉強をし始めた。

その二人はおそらく、英語能力やTOEICの点数を伸ばしたいというよりも、サークル活動みたいなノリを楽しみたかったのだと思う。
「今度のTOEICテストが終わったら、みんなで打ち上げをしよう!」
などと嬉しそうに計画をしていたためだ。

しかし、私は「本気」だったので、毎日図書館が閉まるまで勉強をしていた。
また、何もしてないよりも、勉強をしていた方が心の傷が痛まないため精神的に楽だったのもある。

例えば、午前で講義が終わった日などは、そのまま9時間ぶっ通しで図書館で勉強をしていた。
途中までは、先輩と後輩は面白がってついてきていたが、何ヶ月も経つと徐々に二人に疲労の色が見え始め、また、私は、家に帰ってからも、休みの日も朝から晩まで勉強していたので、TOEICテストがあるたびに、ぐんぐん点数が伸びていき、先輩と後輩を置き去りにした。

二人は徐々に元気がなくなり、図書館に来なくなり、たまに私を見かけても力なく笑うだけになった。
私は、二人に怖がられ始めたわけである。

また、大学の時、私は洋画の影響でナイトクラブ(DJイベント)に行くことにハマっていたが、もっと本格的な場所に行ってみたいとなり、NYのナイトクラブに行くために友人を誘って旅行に行ったが、友人はNYというだけで、もう一杯一杯になってしまい、ナイトクラブどころではなくなり、行くことを回避しようとしたため、結局行けなかった。
その後、日本に帰ってから友人は「ナイトクラブ」という単語自体を避けるようになった。

私は、ギャンブルはほとんどしたことがないが、大学の時に、父親が「ルーレットで勝てる方法がある」と、ネットで見つけた賭け方を私に見せてきたので、私は、「やるなら本気でやろう」となり、色々な方法を考えてシュミ
レーションを重ねて、父親と共に韓国のカジノ付きヒルトンホテルに行き、実際にお金をかけてルーレットをして本気で勝ちに行ったことがある。

1回目に行った時は、60万円勝ち、「これは行ける!」となり、一旦日本に帰り、再度行ってみると一切勝てなくなり、父親が母親に隠れて貯めていたヘソクリ100万円と、私がバイトで貯めた20万、そして、最初に勝った60万合わせて、最終的に180万を擦って終了した。

全てが終わってから、ルーレット台で横に座った日本人の客が、私たちの絶望フェイスを見て、
「あれ、知らないんですか?ルーレットってディーラーの人が狙った数字に球を入れることが出来るので長丁場でやると絶対に勝てないですよ?ディーラー学校でそれが出来るようにならないと卒業できないんです」と教えてくれた。

私たちは、ルーレットは「確率」の問題だと思っていので、その計算をして簡単には負けない方法を考えて臨んだのであるが、そういう問題ではなかったのである。
おそらく、最初に勝ったのは、私たちを油断させもっと大金を掛けさせるための罠だったのだ。

長年かけて貯めたヘソクリがなくなったので、日本に帰ってからも父親はそれから元気がなくなってしまったが、私は、次に「本気」ですることを見つけて、父親を置いていった。

このように、私は、何かをするのであれば、「本気」でして行けるところまで行こうとするので、一緒にいる人が振り落とされるということが定期的にある。

そのため、私は作家・村上龍と非常にウマが合う。彼は、何をするにも本気でして地平を目指し行けるところまで行こうとするので、仲間だなと思う。

ただ、多くの人は、私が何かにつけ本気でしようとするので「怖がるのではないか」という話でした。

対策:ゆるキャラになる


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