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基礎体温と川上未映子。孕す読書日記⑤

不妊治療の日々。けれど、治療の衝撃に、仕事の忙しさに、いろんなことを忘れてしまってなんだか寂しい。備忘録代わりに産むことの本を色々読んで考えたこと、治療終わりに食べたもののことになど、つらつら書いていこうと思います。


7月末〜8月初旬

 ついに基礎体温計を購入。ルナルナアプリに連携できるOMRONのやつ。日頃から生理周期を記録するためにルナルナアプリを使っていて、ルナルナの言うことなら信じられる。絶大な心配感。

 でも、OMRONアプリのデータをルナルナアプリに飛ばから、2種類のアプリで運用しなければならず、その手間を減らすことはできなかったのか……?と疑いの目で見てしまったり。
 起床時間をセットすれば、タイマーが鳴って起こしてくれるそう。基礎体温を検温するためには、起床時に動いて体温をあげることのないよう、安静にする必要があるとかなんか……。めっちゃ寝相が悪いので、ちゃんの測ることができるのか全然自信がない、全くないのです。
 体温計を枕元の棚に置いて、タイマーがなったら片手をバンザイするカタチで体温計を取ってみているけれど。これはギリギリセーフ? 安静のグラデーションってどこまでなんだろう。
 生理前になると確かに体温が下がっていることがわかって、これなら排卵を予測できそうな気もしてくるような、してやったり感。ときどきグラフみると、体の調子がわかって面白かったりします。
 ははあん、私の鬱や躁っていうのは、すべてホルモンに感情を支配されているんだなぁとルナルナ基礎体温アプリを見てて思う。
 例えば、生理が終わってから排卵するまでの間に、“私ってすごい”という根拠のない全能感があったりして、これって卵を産むときのホルモンに酔っているんだなぁと正気に戻る。
 それにしたって、OMRONアプリとルナルナアプリとの連携は手動なので、うーん、やっぱり自動化して欲しかったなぁと思うこの頃。まぁとにかく、ルナルナを信じよう。そう思って毎日タイマーの目覚めとともに片手バンザイして基礎体温計を、むんずと掴んで、むにゃむにゃしながら舌下に基礎体温計を押し当てているのですよ。
 8月は旅行もあるのでクリニックはいったんおやすみです。でも、基礎体温計で排卵の時期はなんとなく探ってはいるので、タイミングを試してみることに。
 いや、タイミングそのものができないから人工授精に切り替えて通ってるんだけど! 
 それって“本末転倒”っていうんじゃないか……とか思いながらも、人工授精の出来る瞬間の限られたチャンス、それを逃したときの虚しさ、を思いだすと(前回のnote参照)
 もう一度やってみるかとパートナーと腹割って話し合ったり、涙したり。
 不妊治療している世の夫婦ってのはこうやって話し合いを経ていくのかな……とかおかざき真里『胚培養士 ミズイロ』を読みながら思う。

 体外受精もまた大変だよなぁ、しかしその可能性だってなくはないわけで。他人事ではない。
 関連資料も多くないなかで、おかざき真里の果てしない取材の上に、この漫画が成り立っているんだなぁということがびんびん伝わってきて涙。
 体温は上がっている感じはしないけど、お腹のつっぱりを感じて、さらにはTLとか BLを読みたくなる気持ちも沸々湧いてして、やっぱり俺はホルモンの奴隷なんだなぁとしみじみ BLを読んでました。もちの米『クズ男のポエム』良いです。(※Amazonだと分冊版が買えなくなっているかも。)

 排卵してるかどうかは、うーん、基礎体温計のグラフをみても、正直言ってよくわからない。排卵すると上がるんですよね……? もしかしたらちゃんと測れていないのかもしれず(そんなアホな…)
 川上未映子の『君は赤ちゃん』を読んでいると、お腹のつっぱりはおのずと消えていって、8月の卵ともお別れしました。

川上未映子『きみは赤ちゃん』 

 川上未映子の出産育児エッセイ。突然、イアン・マキューアンとか、太宰治とかの引用があって小説家だなぁと思う。
 やっぱり大阪の人だからケレン味というか、感情の波に乗って軽快にそれを捉えて回転してる感じがあって面白い。エアロビの相乗効果なのか?(彼女の産院は、エアロビしてればお産が軽い!という方針だったそう。川上未映子お腹の子とエアロビをしてるんなんて想像がつかないよ!)
 基礎体温計と、排卵診断?を使って妊活してたらしく、その診断キットの名前が知りたいけど書いてなくて残念。ベビーカーとか使って良かったものはいろいろ書いてあるのになぁ。
 具体的な費用感も記録されてて、ちょっと内容としては古いけど、面白い。
 そろそろ映画が上映するらしい『すべて真夜中の恋人たち』の刊行時で忙しくしてた頃のエッセイということで一緒に読んで映画もみてもいいかも。
 寂しい人たちの恋愛模様の小説だったはずで(結構昔に読んで、本は売ってしまって読み返せない)作者はもりもり飯を食べて子どもを産んだのと思うと、あんなに本人は儚い感じなのに意外でした。


先月はこちら👇

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