コンサート備忘録4@2025年10月
備忘録と記している通り「このリサイタルに行ったんですよ~」という紹介というよりは、自分のための記録です。
今年は三か月に一度のペースで書いてきましたが、年末までコンサートの予定が多いため、これからは月イチペースで書いていこうと思います。
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 第84回ティアラこうとう定期演奏会【ラヴェル生誕150周年】
ティアラこうとう(江東公会堂)で行われたオールラヴェルプログラムのコンサートで、お目当ては務川慧悟さんがソリストを務めるピアノ協奏曲ト長調と左手のためのピアノ協奏曲でした。

ラヴェル生誕150年ということで、今年はとにかく務川さんのラヴェルを聴く機会が多かったです。
7月のリサイタルで一区切り…と思いきや、最後にとびっきりの楽しみが待っていました。
以前も書きましたが、ピアノ協奏曲の中でラヴェルが一番好きかと言われるとそういうわけではないのですが、務川さんのラヴェルは聴きたいのです。去年から何回か聴いてきましたが、個人的には今回の演奏が一番良かったです。そして今回初めて生で聴いた左手のためのピアノ協奏曲。実に興味深い曲でした。また機会があれば聴きたいです。
他にもオケ版で高雅で感傷的なワルツや道化師の朝の歌、ラ・ヴァルスを聴きましたが、どれも素晴らしかったです。あ、いや、高雅で感傷的なワルツの一曲目だけはピアノ版が好きすぎて「オケ版はちょっと…」なんて思ってしまったのですが、それ以降の曲はピアノ版も好きだけど、オケ版は音楽の流れというか音の対話みたいなものが分かりやすくて良かったです。
ちなみにソリストのアンコールはソリストのアンコールは亡き王女のパヴァーヌでした。
ああ、記念すべきラヴェル生誕150年はこれで終わりか…。

スタクラ 2025 IN 横浜 務川慧悟 ALL CHOPIN
ラヴェルが終わっちゃった…と嘆いていた翌日は務川さんのオールショパンのコンサートでした。

実は今まであまり務川さんのショパンをコンサートで聴いたことがなく、以前から楽しみにしていた反田さんのコンサートと被ってしまったのですが、務川さんのショパンを聴きたい!ということで、行ってきました。

ショパンが1842年に作曲したOp.51から54までが演奏されて、特に52から54(バラード4番、ポロネーズ6番、スケルツォ4番)の曲自体の厚みのようなものに圧倒されました。
務川さんのショパンは自分にとって飲み口がよい白ワインのような感じです。アンコールではエチュードを弾いてくれて、「革命」の名の通りの熱い演奏に「おお~」と心の中で声を上げてしまいました。もっとエチュード弾いてくれないかな…。
スタクラ 2025 IN 横浜 ガーシュウィン meets ラヴェル
オールショパンを堪能した後、もう一つコンサートがありました。

音楽祭ならではの顔ぶれとプログラムのコンサートで、務川さんが参加されるとのことで足を運びました。ソロでガーシュウィンを一曲、デュオでラヴェルを三曲演奏してくれました。ラヴェルのおかわり、嬉しい。
ソロでガーシュウィンを弾く前だったか後だったか、このメンバーの中でガーシュウィンを弾くことを後悔した…と軽口を叩いていましたが、びっくりするくらいキレキレなガーシュウィンでした。
藝大出身のサックス奏者・上野耕平さんとのデュオとトランペット奏者・児玉隼人さんとのデュオも良かったです。
たまたまこの日は一番前の席に座っていて、ステージに向かって右側の席だったもので残念ながら弾いている姿は全く見えなかったのですが、児玉さんとのデュオの時に演奏に合わせるために彼をよく見ているお顔が見えてそれが印象的でした。切れ長気味のお目目が大きくなる時があって、もちろんそれが曲にリンクしているので、思った以上に顔で弾くタイプなんだなあ、と。
一緒にステージに立ったメンバーが異種格闘技みたいな感じで(言い方…)、蝶ネクタイで髪もしっかりセットした正統派ピアニストもいれば厚底靴にハット姿のストリート系ファッションでガンガンピアノを弾くピアニストもいて、それもまた音楽祭ならでは、ですね。
正統派の務川さんはこのメンバーでどんなふうに演奏するんだろう…と思っていたのですが、なんのなんの、うまく「ハマって」いました。さすが。
アジアオーケストラウィーク2025
ミューザ川崎で行われた香港フィルハーモニー管弦楽団のコンサートです。
久しぶりの反田さん。チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を聴いてきました。

あくまでも個人的感想ですが、たまたま座っていた席がいけなかったのか、それともホールのせいなのか、出だしはピアノとオケのバランスがあまり良くなくて、反田さんの強み(ピアノとオケが一体となって一緒に音楽を作り出す)が生かされていないように感じました。もちろん、曲が進むにつれてオケと混じりあっていきましたし、なんならあくまでも個人的な好みの問題なだけだったのかもしれません。
いつものキラキラした音は変わらずで、11月のリサイタルもチケットを取ってあるので、とても楽しみです。
おまけ:務川慧悟 Special Lesson
務川さんがソリストとして所属するSolistiadeのイベントで行われた公開レッスンを聴講してきました。

前回は二日に分けて行われたレッスンが、今回は一日で行われました。
集中力が途切れることなく指導する務川さん…凄すぎる。
そしてどのようなレベルの奏者に対しても決して否定的な言い方をせず、自然に相手のレベルに合わせてくれるあたりも指導者としても出来上がっていますよね(それに比べてうちの先生は…むにゃむにゃ)。
今回もとっても勉強になりました。そしてお手本としてさらりと弾いてくれるので(ツェルニー30番まで)、ファンとしても楽しめる公開レッスンでありました。
おばあちゃんになる前に務川さんのレッスンを受けるのが夢です。もっと練習しよう。

