香りは、今の私を教えてくれる
忙しかったころの私は、
自分のことを後回しにするのが当たり前でした。
やることがたくさんある
家族のこともある
仕事もある
気づけば一日が終わっている
そんな毎日を過ごしていました。
もちろん、それが悪いわけではありません。
でも今振り返ると、
私はずっと外側ばかりを見ていたように思うのです。
周りのことには気づけるのに、
自分の心や身体の声にはあまり耳を傾けていませんでした。
「大丈夫」が口ぐせだった
疲れていても、「大丈夫」
少し無理をしても「大丈夫」
本当は休みたい日も「まだ頑張れる」
そんなふうに過ごしていました。
でも更年期を迎えるころになると、
それまで見過ごしていた心や身体のサインが、
以前よりもはっきりと感じられるようになりました。
身体は正直です。
無理を続ければサインを出します。
心も同じです。
気づかないふりをしていても、
ちゃんと声を届けようとしてくれます。
27年寄り添ってくれている香り
私とアロマとの出会いは、今から27年前。
最初は純粋に、
「いい香りだな」
というところから始まりました。
暮らしの中で楽しみながら、
気づけば長い年月を共に過ごしてきました。
そして年齢を重ねるにつれて、
香りとの向き合い方も少しずつ変わっていったのです。
ある時から気づいたことがあります。
同じ香りなのに、
心地よく感じる日と、
そう感じない日がある。
好きだと思っていた香りが重たく感じる日もある。
逆に普段は選ばないような香りが気になる日もある。
その違いはなんだろう…
そう考えるようになりました。
香りは今の自分を映す鏡
ある時から私は、
香りを選ぶ時間を
自分と向き合う時間として使うようになりました。
今日はどんな香りが気になるだろう?
どんな気分だろう?
身体は疲れているかな?
心は何を求めているかな?
香りを選びながら、自分に問いかけるのです。
すると不思議なことに、
普段気づかない感情が見えてくることがあります。
本当は疲れていた
本当は寂しかった
本当は少し頑張りすぎていた
そんな気持ちに気づくことがあるのです。
更年期は、自分を見つめ直す大きなきっかけになりましたが、
その時もそばにいてくれたのは長年親しんできた香りでした。
香りは私に、
「今のあなたはどう感じている?」と
静かに問いかけてくれていたのだと思います。
整えるとは、自分を大切に扱うこと
以前の私は、
整えることを特別なことだと思っていました。
何かを学ばなければいけない
何かを変えなければいけない
そう思っていたのです。
でも今は違います。
整えるとは、
自分を大切に扱うこと
自分の状態を知ること
そして必要な休息や癒しを与えてあげること
そんなシンプルなことなのだと思います。
香りは、そのきっかけを作ってくれます。
心地よさを選ぶ勇気
私たちは長い間、
「やるべきこと」を優先して生きてきました。
でも人生の後半戦は、
「心地よいこと」も大切にしていいのではないでしょうか。
好きな香りを楽しむ
ゆっくりお茶を飲む
空を見上げる
好きな音楽を聴く
そんな小さな時間が、
私たちを整えてくれます。
自分を後回しにしない人生へ
更年期は、
自分を見つめ直すタイミングでもあります。
これまで誰かのために頑張ってきた私たちが、
これからは自分自身にも優しくする時間。
私は27年間アロマと共に歩む中で、
香りが心と身体の変化を教えてくれる存在であることを学びました。
香りは魔法ではありません。
人生を大きく変えてくれる特別な力があるわけでもありません。
でも、
「今の私はどう感じている?」という問いを
思い出させてくれます。
そしてその問いかけは、
自分を大切にする第一歩になるのです。
人生再起動の始まりは、
もしかしたらそんな小さな気づきから始まるのかもしれません。
