【やなせたかし展】94年の人生に学ぶ“何のために生まれて 何をして生きるのか。”
やなせたかしさん。
日本の子供たちを魅了し続けるキャラクター、
アンパンマンの産みの親です。
私も子供の頃から今も大好きな
国民的ソングでもある、アンパンマンのマーチ。
なんのために 生まれて
なにをして 生きるのか
こたえられない なんて
そんなのは いやだ!
今を生きる ことで
熱い こころ 燃える
だから 君は いくんだ
ほほえんで
そうだ うれしいんだ
生きる よろこび
たとえ 胸の傷がいたんでも
人生の節々でこの一節を思い出しては、
『私はなんのために生まれたのだろう。
なにをして生きていくべきなのだろう。』
と考えていた、私のような方はきっと多いはず。
現在、福岡県立美術館で開催されている
『やなせたかし展 ~人生はよろこばせごっこ~』
に行ってきました。
大人向けの展示でした。
きっと、朝ドラ『あんぱん』を見ていた人には刺さる内容だったのでは。
みんなが大好きなアンパンマンと
その仲間たちの原画のみならず、
やなせさんの携わってきた案件、作品や原画等の数々をその人生と共に振り返る内容になっています。
どうしてもアンパンマンの印象が強い
やなせさんですが、
実際にアンパンマンができたのは彼が54歳のとき。
その大ヒットしたアニメがスタートした時には、
彼は69歳。
それまでは、幼い頃のご両親との別れ、
戦争での飢えの経験、そして弟との死別等、
現代に生きる我々の想像を絶する苦悩と、
それでもその悲しみも辛さも抱えたまま、
がむしゃらに人のために働き続ける日々でした。
戦後の彼の仕事は、
新聞、三越での社内報、包装紙(のロゴ)に始まり、
イラストにとどまらず、ラジオや舞台美術、
コピーライティング、歌詞制作などなど…
頼まれればすべてやる非常に幅広いクリエイター。
クリエイターと一括りに言ってしまえば、
そんなこともあるのか、と思われてしまう方も
いるかもしれませんが、
現代とはいえ近しい仕事をやる身としては、
ありえない業務量、そして業務幅…。
ただやなせさんは、その状況を
『苦しい、大変だ』と思うのではなく、
自分が求められる限り、
懸命にまっすぐに答え続ける。
そんな人だったのだと思います。
そして、そのまっすぐな人生で出会った人や仕事が、
「手のひらを太陽に」などの歌詞やアンパンマン
といったキャラクターなど、老若男女から時代を
超えて愛される名作の数々に通じていきました。
『何歳なのにこんなこともできない…』
『本当はこの歳までにこうなっているはずだった…』
など、周囲の目や言葉、自分の思い込みで
苦しくなっていましたが、
やなせたかしさんのように、
【まっすぐに、ひたむきに今を生きる】ことが、
『なんのために生まれて なにをして生きるのか』
の問いに通ずる道なのかもしれない
と勇気づけられました。

