あのお腹の上で寝てもいいんだ
「おっはよー☆」
次女の保育室に入ると、明るい保育士さんたちが優しく出迎えてくれる。おぉここは天国なのか。床もほんのり温かい。仕事に行かないでずっとここに座っていたい。
ここは私が思い描いていたようなTHE・保育園だった。ドラマで見るような可愛い保育士さんが「おかえりなさぁい♡」って出迎えてくれるような感じの。
引っ越し前に長女が初めて入った保育園は、もっとパリッとしていた。朝の支度も親がしないところで、エコバックに入ったオムツとその日の着替えを渡して、玄関で子どもとバイバイ。
保育士さんたちもジャージを着ているし、すごくクールだし「え?実際の保育園ってこんな感じなの?ドラマと違うんだな」そう思ったのをよく覚えている。
友人に「うちの保育園こんな感じだよ。あとルールも沢山あるよ」なんて愚痴をこぼすと「え?まじ?そんなとこあるの?」ってよく言われた。あれ?もしかして他の保育園は、やっぱりドラマみたいな感じなのか。そこから私は、優しい保育士さんが待っている保育園への憧れが強くなった。
時が流れ、引っ越し後にたどり着いた今の保育園で、夢が現実となった。
いつものようにキョトンとしている次女を抱えて保育室に入ると、ベテランのおばあちゃん保育士さんが、床にゴロンとしてお腹の上でお友だちをあやしていた。
おぉ、それはまるでおばあちゃんの家に来たかのような光景であった。前の保育園だったら絶対に見れない光景だっただろう。うん、私はこれでいい。うちの娘をその腹の上であやしてもらっても全然かまわない。
だって子どもたちにとってここは、家同然の場所となるのだから。
ここでは、不思議とこの時期特有の新入園児の泣き声の大合唱が、あまり聞こえてこない気がした。それぐらいリラックスできる環境なのだろう。
今世の中に必要なのは、あのベテラン保育士さんみたいに昔の知恵を駆使してくれるおばあちゃんたちなのかも。
