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人に興味がない人こそ最強?AI時代のドブ板営業術

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AI時代にこそ「ドブ板営業」のスキルが輝く理由

AIが私たちの日常に急速に溶け込み、多くの仕事が自動化される未来がすぐそこまで来ています。そんな激動の時代に、「人間にしかできないこと」とは一体何なのでしょうか。

私は現在、長野県を拠点にAI研修の講師をしたり、「おてつたび」という、人手不足に悩む地方と地域に深く関わりたい人々とを結びつける素晴らしいサービスの普及活動をしています。その活動の中で、痛感していることがあります。それは、AI時代だからこそ、極めてアナログで泥臭い「ドブ板営業」のスキルが、とてつもなく重要な価値を持つということです。

なぜか私は、このドブ板営業が結構得意で、苦になりません。今日は、その理由を深掘りしながら、AIには決して真似できない人間の強みについて、私の経験を通してお話ししたいと思います。

AIには決して真似できない、人間の「壁」を突破する力

「ドブ板営業」という言葉には、どこか時代錯誤で、非効率なイメージがつきまとうかもしれません。見ず知らずの相手に次々と声をかけ、自社のサービスを何度も何度も伝え続ける。100回アプローチして、99回は冷たく断られるのが当たり前の世界です。

これをAIにやらせればいいのでは?と思うかもしれません。実際に、AIが自動で電話をかけてくれるサービスも存在します。しかし、想像してみてください。無機質なAIオペレーターから「このサービスのご紹介をさせてください」と延々と語りかけられて、あなたは真剣に話を聞く気になるでしょうか。おそらく、多くの人が「AIに言われても…」と感じ、すぐに電話を切ってしまうはずです。

そこには、人間とAIの間にある、見えないけれど決定的な「信用の壁」が存在します。

私たちが最近目にした物語、例えば『PLUTO』の世界のように、AIロボットが人間と全く同じ人格と感情を持つようになれば、話は別かもしれません。しかし、少なくとも現状のテクノロジーでは、AIは「人間」にはなれません。だからこそ、ロボットやAIが突然訪問してきても、私たちは心を動かされないのです。

「このままAIに仕事が奪われてしまったら、自分には何が残るんだろう…」

そんな不安がよぎる今だからこそ、この「信用の壁」を突破できる、人間ならではの力が際立つのです。それは、理屈や効率だけでは測れない、熱意や誠実さ、そして人間臭さそのものと言えるでしょう。

なぜ私は99回の拒絶に心を折られないのか

私自身、この「人間力」が試されるドブ板営業の現場にどっぷりと浸かってきました。

会社を立ち上げた当初は、コーチングサービスを広めるために、X(旧Twitter)のDMで多くの方にアプローチしました。イベントで出会った方一人ひとりに、自分のサービスの価値を伝え続けました。

長野でAI研修講師を始めてからは、さらにアナログな手法に切り替えました。折り畳み自転車で町を駆け巡り、一軒一軒の企業を訪問しては「AIに興味はありませんか」と声をかける。電話をかけてはアポイントを取り、また自転車で向かう。そんな日々を2〜3ヶ月、がむしゃらに続けました。

そして今、「おてつたび」の活動では、地方のホテルや旅館のリストを元に、一件一件アプローチを続けています。

なぜ、こんなにも精神的にタフな活動を、私は苦もなく続けられるのでしょうか。自分なりに分析してみると、二つの大きな理由が見えてきました。

一つは、少し意外に思われるかもしれませんが、「人に過度な興味がない」ことです。

これは「冷たい人間だ」という意味ではありません。「共感性が、良い意味で低い」と言い換えることもできます。営業先で「この人に嫌われたらどうしよう」「悪い印象を与えて、相手を悲しませてしまったら…」といったことを、あまり深く考えすぎないのです。

相手の気持ちを敏感に察知しすぎる人は、飛び込み営業には向きません。100人のうち99人に「いらない」と拒絶されるたびに、深く傷ついていては、心が持ちません。私のこの特性は、相手からのネガティブな反応に対する**精神的なダメージを最小限に抑える「盾」**として機能してくれているのです。自分の中ではウィークポイントだと感じることもあるこの特性が、ここでは最強の武器に変わります。

そしてもう一つの理由は、根っからの「ポジティブな思考回路」です。

たとえ厳しい言葉を投げかけられても、「まあ、そういうこともあるよね」「ご縁がなかっただけ」と、すぐに気持ちを切り替えることができます。一つの失敗を引きずることなく、すぐに次へ向かう。この切り替えの速さが、行動量を担保し、やがてたった一つの「成功」に繋がっていくのです。

あなたの「弱み」が、AI時代の「最強の武器」になる

今、この記事を読んでくださっている方の中にも、AIによって自分の仕事がなくなるのではないかと、漠然とした不安を抱えている方がいるかもしれません。

「自分には特別なスキルなんてないし、これからどうしたらいいんだろう…」

もしあなたがそう感じているなら、一度、ご自身の「弱み」や「短所」だと思っている部分に目を向けてみてください。

もしかしたら、私のように「他人の気持ちに少し鈍感なところ」があるかもしれません。あるいは、「空気を読むのが少し苦手」かもしれません。そういった一見ネガティブに思える特性が、これからの時代、思わぬ形であなたの「強み」に変わる可能性があるのです。

特に、企業にとって喉から手が出るほど欲しいのが、一番最初の接点を作り出せる人材です。どんなに優れた商品やサービスがあっても、顧客との出会いがなければ何も始まりません。この「0を1にする」泥臭いプロセスこそ、AIが最も苦手とする領域であり、人間が最も価値を発揮できる場所なのです。

あなたがもし、断られることを恐れず、ためらわずに新しい扉をノックできるメンタリティを持っているのなら、それはAI時代において非常に希少で、重宝されるスキルです。

時代は確実に、そして急速に変わっていきます。その変化の波の中で、自分だけのユニークな価値を再発見し、それを武器に変えていく。そんな視点を持つことが、これからの時代を生き抜くための、一つの大きなヒントになるのではないでしょうか。

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