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読書|ほんとうのことを書く練習

ほんとうのことを書く練習 「わたしの言葉」で他者とつながる文章術
著者:土門蘭


いま必要な本に出会えた。
読み進めていくと、ノートに書き留めたい言葉が多すぎて、読みながら何度も手を止めてメモをした。
何度も何度も何度も手を止めて…

…こ、降参! 降参だ!

これはもう自分で購入して、直接本に線を引きたい。
そして家の本棚に置いて何度も読み返したい。
私の中で言葉にならなかったものたち、ふわっとしていたものが言語化されていた。

自分が変化し始めたから、その変化した自分に共鳴するもの、周波数が合う本が手元にやってきたんだなと感じた。(この表現、スピリチュアルっぽいかな?)

だって、少し前の自分だったら選ばなかった本。
仮に読んだとしても、ピンと来なかったし、理解出来なかったと思う。

内容は文章術のことを書いているのだけど、もっと本質的で、核心をついた重要なことが書かれている。

読んでいて心療内科の先生と話しているような気持ちになった。

淡々とした印象の文章だけど、愛を持っている人だと感じた。
分かりやすく優しい表現とか、柔らかさを感じる表現ではないけど、淡々と自己受容について書いている、と私は感じた。

そして、良い悪いでジャッジしない、フラットな心を持っている人だと思った。

著者の土門さんは、" 今まで書いたもの全てをかき集めた総量が100だとすると、80は日の目を見ず誰にも読まれないまま "というようなことを言っている。

「誰にも読ませない文章」を書くことは、水の通り道をきれいにする作業のようなものだ。
1日1度はザッと排水しないと、ゴミや落ち葉が詰まって流れが悪くなり、水が濁ったり、詰まったりする。

言葉も同じだ。
人の中には言葉が通る水路がある。
その水路は「ほんとうのこと」が湧いてくる。
きれいにしておかないと、いくら水源から「ほんとうのこと」が湧いたって、通りが悪くて外に出ない。
そればかりか、濁った水が流れて固まり、水源に蓋をしてしまう。
その結果、中から「ほんとうのこと」が出てこなくなる。
言葉の水路をなるべくきれいに保っておくための毎日の排水作業。
それが「誰にも読ませない文章」を書く意味であり、そうしないと、すぐに書けなくなってしまうんだと独立してから気付いた。
だから毎晩必ず「誰にも読ませない文章」を書いて、水路をリセットしてから眠るようにしている」

P87より

この感覚、分かる。
ちょっと違うかもしれないけど、分かるかも。

この「誰にも読ませない文章」は、私にとっては手書きでノートを書くことに当てはまる。感覚としては心のお掃除やデトックスに近い。

毎日少しづつでも書いておかないと、日々湧いてきた思考や感情が処理されないままどんどん溜まって、腐って、澱んでしまう。
自分の本心が分からなくなる。

すっきり、さっぱり、気持ちよく過ごしたいから、そのために毎日デトックス・メンテナンスをしている感覚。歯磨きと同じで、日々やることが大切。

とっても不思議なんだけど、" 最近なんか調子いいから別に書かなくていっかな〜 "なんて調子に乗ってサボっていると、じわじわ身体や心に不調が出てくる。

こんな自分めんどくさいなぁなんて思う時もあるけど、これはもう私が生きていく上で必要なことだと諦めて、日々のルーティンにねじ込んでいる。
繊細な自分が社会で生きていくために必要なルーティン。


いつか私にも教えて欲しい。

ほんとうのことを書く練習 より

この言葉が何度も出てきた。
なんだか恐れ多くも、いつか会えそうな気がした。
私に、読者に、フラットに言っているように感じた。


つまり、「書く」ことは「問う」ことなのだ。
自分に対して「あなたはどういう人間ですか?」と問い続けること。

いま何を考えてる? いま何を感じてる?
それはなぜ? いつから?
これからどうしようと思ってる?

P48より

自分のことが分からないと、理解していないと、きっと、ほんとうのことって書けない。
自分に問うて、返ってきたことに対して、良い悪いでジャッジしてしまうとそこで流れは止まってしまう。

こんなこと思ってはいけない、こんな考え方だめだ、などとジャッジが入ると「あっそ!聞いてくれないんだね。じゃあもういいよ!」って、素直に話してくれなくなる。

だって、正直に答えたってジャッジされるならほんとうのことを言いたく無くなるよ。どんどん自分との信頼関係が崩れていく。自分のことが信じられなくなって自信がなくなる。

出てきたものを見るのは正直怖いこともある。その場ですぐに受け入れられなくてもいい。すぐに解決しようとしなくていい。怖い時はただ、" 出てきてくれてありがとう "と伝えて、一旦そこに置いておけばいい。

いつか、今より怖がらずに向き合える時が来るから、焦らなくていい。大丈夫。そのタイミングが来るのを待ってあげるのもまた、愛だと思う。

その姿勢が自分への信頼に繋がる。ゆっくり、着実に信頼関係は深まっていく。「わたしの話、ちゃんと聞いてくれるんだね」って、色んなこと話してくれるようになる。

そうやって、自分に問いながら信頼関係を深めながら「ほんとうのこと」を書いていきたいと思った。


ピン!と来る本に出会えて嬉しいです。
今回は図書館で借りてきたけど、自分で購入して本棚にお迎えしたい本でした。

ここまで読んでくださったあなた、ありがとうございました。

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