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私と酒②(酒と鬱)

酒と鬱が絡み始める


社会人になってしばらくの間、
酒はごく普通のものだった。

仕事の後に飲む酒。
仲間と笑いながら飲む酒。
それは楽しい時間の一部だった。

しかし、年齢を重ねるにつれて
仕事の内容が少しずつ変わっていった。

責任が増え、
人間関係も複雑になり、
プレッシャーも大きくなっていった。

そして、接待の機会も増えていった。

当時はまだ、
仕事と酒が強く結びついていた時代だった。

取引先と飲み、
上司と飲み、
社内でも飲む。

気がつけば、
酒を飲む機会は確実に増えていた。



仕事のストレスも、
少しずつ大きくなっていった。

忙しさもあるし、
精神的な負担も大きかったと思う。

人間関係や責任の重さの中で、
次第に心が疲れていった。

やがて私は、
鬱の症状を抱えるようになった。

当時はまだ、
自分が鬱だとははっきり自覚していなかった。

ただ、
気力が出ない。
何をするのも重い。

そんな感覚が続いていた。



その頃から、
酒の意味が少し変わり始めた。

それまでの酒は、
楽しい時間の一部だった。

だがこの頃から、
酒は「気持ちを緩めるもの」になっていった。

仕事で疲れた夜。
気持ちが重い夜。

そんな時に酒を飲むと、
少しだけ楽になる気がした。

もちろんその時は、
自分が酒に頼っているとは思っていない。

ただ
「少し飲めば気分が軽くなる」

その程度の感覚だった。



しかし今振り返ると、
この頃が一つの分岐点だったのだと思う。

酒が

楽しむものから、支えるものに変わった瞬間


だったのかもしれない。



この後、
私の酒との関係はさらに大きく変わる。

鬱は深くなり、
酒との距離も大きく揺れ始める。

そしてある夜、
私は衝動的にバイクに乗って走り出すことになる。

次回
「依存という言葉」

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