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私と酒

プロローグ

私は酒が好きだ。

正確に言うと、酒の文化が好きだ。

日本酒の香り、
蔵の空気、
酒を囲んで人が笑う時間。

そういうものが好きだった。

だが同時に、
酒で人生が壊れかけたこともある。

仕事のストレス、
鬱、
家庭の問題。

酒は時に逃げ場になり、
時に人間関係を壊し、
時に自分自身を見失わせた。

一時期、私はアルコール依存症と診断され、
断酒をした。

AA(アルコホーリクス・アノニマス)にも通った。

それから長い年月が過ぎた。

酒を飲まない生活を続け、
やがて酒への執着は消えていった。

だが不思議なことに、
ある日、日本酒と再会した。

それは逃げるための酒ではなく、
味わうための酒だった。

今、私は酒を完全に断っているわけではない。


だが酒と距離を取りながら、
自分なりに付き合い方を探している。

飲酒量を記録し、
医師に相談し、
時には薬の力も借りながら。

酒は敵なのか。

それとも文化なのか。

この連載は、
私自身が酒とどう向き合ってきたかを記録するものだ。

依存、断酒、再会、そして薬。


そのすべてを、
できるだけ正直に書いてみようと思う。

日本も、タバコが世界を失っていったように、アルコールも規制が強くなる。
すでにアルコール依存に関しての啓蒙も、ジワジワと進んでいる。

(つづく)

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