季節の変わり目、心に小さな余白を
まだ少し肌寒い朝があったかと思えば、日中には汗ばむほどの強い日差しが降り注ぐ。この時期の天気は、まるで気まぐれな猫のようだ。それに加えて、いつの間にか部屋の空気がしっとりと重たくなり、湿気が肌にまとわりつく。季節が次の季節へとバトンを渡そうと、一生懸命に準備をしている証拠なのだろう。けれど、私たちの心と体はその急激な変化に追いつくのが少し大変で、なんとなく気が滅入ってしまう日もある。
そんな日は、無理に元気を出そうとしなくていい。ただ、窓の外を流れる雲を眺めたり、温かいお茶をゆっくりと淹れたりして、自分の歩幅を少しだけ緩めてみる。季節がめまぐるしく変わっていくときこそ、自分の中の時間だけは穏やかに、ゆっくりと流してあげるのが心地いい。
服の衣替えをするように、心の持ちようも少しずつ、今の季節に合わせて緩めていく。冷たい水が心地よく感じられる瞬間や、夕暮れの風がほんの少しだけ涼しく頬を撫でていく瞬間。そんな、日々のなかに隠れている小さなしあわせに目を向けてみる。
気が滅入る時期だからこそ、自分をたくさん労ってあげたい。冷たいものを飲みすぎないようにしたり、いつもより少し早く布団に入ってみたり。そうして小さな体調の変化に耳を傾けながら、大切に日々を重ねていく。
やがてまた、新しい季節がやってくる。そのときを健やかな笑顔で迎えられるように、今はただ、目の前の時間を愛おしみながら、自分のペースで歩んでいければそれでいい。
