なぜ予算委員会で予算の話をしないの?『奈良のシカ』質問が15分続いた日
【概要】2025年11月10日の衆議院予算委員会は、約115兆円の予算執行を監視すべき場だったのに「奈良のシカ」に15分、答弁不能なノーベル賞質問など、予算と無関係な質疑が続出。本来の役割とのギャップから、日本の国会の構造的問題と改革のヒントを分かりやすく解説します。
「なんで予算委員会なのに、予算の話をしていないの?」
2025年11月10日、衆議院の予算委員会をテレビやネットで見た多くの人が、こんな疑問を持ったのではないでしょうか。
この日の予算委員会の正式な議題は、「予算の実施状況に関する件について調査」。つまり、すでに成立している約115兆円規模の2025年度予算が、計画通り使われているかをチェックする日でした。
ところが、実際に取り上げられたのは
「奈良のシカを蹴る外国人」の真偽をめぐる15分間の応酬
トランプ氏のノーベル平和賞推薦の有無(政府は答えられない質問)
衆議院の定数削減(本来は国会内で議論すべきテーマ)
台湾有事と「存立危機事態」の答弁の扱い
などなど・・・
この記事では、予算委員会が本来どんな役割を持っているのか、11月10日に実際に何が起きたのか、そしてなぜこんなことになっているのかを、初めて国会に関心を持った方にも分かるように解説します。
この記事を読めば
予算委員会の本当の役割が分かる
日本の国会の構造的な問題が見えてくる
次の選挙で「本当に必要な政治家」を見抜く目が養われる
それでは、まず「予算委員会って何をする場所なの?」から始めましょう。

1. 予算委員会とは?──知っているようで知らない基本の役割

予算委員会の基本的な仕組み
予算委員会は、衆議院と参議院それぞれにある常任委員会の一つです。国会には様々な委員会がありますが、予算委員会は「国民の税金がどう使われるか」を審査・監視するという、最も重要な役割を担っています。
予算委員会が扱うのは、こんなこと
新年度の予算案の審査(通常国会の1〜3月)
すでに成立した予算の執行状況の監視(臨時国会など)
財政の健全性のチェック
無駄遣いや不正の追及
予算のライフサイクルと予算委員会
分かりやすく、予算の「一生」を見てみましょう
【予算のライフサイクル】
予算案作成(前年の夏〜秋)
各省庁が「来年度これだけお金が必要です」と財務省に要求
財務省が査定して予算案を作成
予算案審議(1〜3月の通常国会)
内閣が国会に予算案を提出
予算委員会で審査 ← ここで中身をチェック
修正することもできる
採決して予算が確定
予算執行(4月〜翌年3月)
各省庁が予算を使って政策を実行
道路を作る、年金を払う、防衛装備を買う...など
執行監視(年度途中〜年度末)
予算委員会で監視 ← 11月10日はここ!
「計画通り使われているか?」をチェック
使い残しや無駄遣いがないか確認
決算審査(翌年度)
会計検査院が詳しく調査
決算委員会で最終チェック
つまり、予算委員会は予算の「審査」と「監視」という、税金の使い道を守る二つの大きな役割を持っているんです。
11月10日は「監視」の日だった
2025年11月10日の予算委員会は、この中の「④執行監視」に当たります。
正式な議題は「予算の実施状況に関する件について調査」でした。
簡単に言えば、「2025年度予算(約115兆円)がちゃんと計画通り使われているか、無駄遣いはないか、使い残しはないか」をチェックする日だったんです。
では、実際には何が起きたのでしょうか?
2. 2025年11月10日、予算委員会で何が起きたのか

この日、予算委員会では午前と午後に分かれて、複数の議員が質問に立ちました。
その内容を、一つひとつ見ていきましょう。
ケース1:西村智奈美議員「奈良のシカ」質問【約15分間】
どんな質問だったか
西村智奈美議員(立憲民主党)は、高市早苗首相が総裁選の演説で言った「奈良のシカを足で蹴り上げる、とんでもない人がいる。外国から来て日本人が大切にしているものをわざと痛めつける人がいる」という発言について質問しました。
質問の内容
その発言の根拠は何ですか?
外国人だけの問題なんですか?
不確かな情報がSNSで広がって外国人差別を助長しかねないので、発言を撤回すべきではないですか?
首相の回答
観光事業者から証言を聞いた
自分も英語圏の人に注意したことがある
奈良県が条例を改正して、多言語で注意喚起をしている
撤回はしない
何が問題だったのか
一見すると、「動物を守ることは大事だし、差別はいけない」という重要なテーマに思えますよね。
でも、この質問には大きな問題があります。
❌ 予算執行と全く関係ない
奈良公園のシカの管理は、基本的に奈良県の仕事です。約115兆円の国家予算の使われ方とは関係がありません。
もしシカの保護が重要なテーマなら、こう質問すべきでした
【本来問うべきだった質問】
環境省の天然記念物保護予算は、ちゃんと使われていますか?
奈良県への交付金は適切に執行されていますか?
観光客向けの啓発活動の予算は、効果が出ていますか?
しかし、こうした予算の使われ方についての質問は、一切ありませんでした。
❌ 検証できない話に15分を費やした
「英語圏の人を注意した」という首相の経験談と、日本人による過去の有罪事例を持ち出す応酬になりましたが、映像や記録がないため検証できません。
結局、価値判断の押し問答で終わってしまいました。
この15分間で本当に議論すべきだったこと
社会保障費の執行率は計画通りか?年度内に予算が足りなくなる心配はないか?
防衛費の装備品調達は予定通り進んでいるか?遅れている分野はないか?
少子化対策の予算はどれくらい使われていて、効果は出ているか?
こういった、国民の生活に直結する予算の使われ方を確認する時間が失われたのです。
ケース2:馬淵澄夫議員「定数削減・財政目標」質問
どんな質問だったか
馬淵澄夫議員(立憲民主党)は、二つのテーマについて質問しました。
質問①:衆議院の定数削減について
自民党と日本維新の会が「衆議院の議員を1割減らす」と合意した
他の党が賛成していなくても、政府として法案を出すんですか?
質問②:財政目標について
2025年度に国の財政を黒字化する目標を諦めるんですか?
何が問題だったのか
❌ ①は国会内で決めることを、首相に聞いている
衆議院の議員定数は、各政党が話し合って決めることです。行政のトップである首相に「法案を出すのか?」と詰め寄るのは、権限の混同です。
首相も「与党で協議した上で、各党各会派と議論を重ねます」と繰り返すしかありませんでした。
もし予算執行監視の文脈なら、こう聞くべきでした
【本来問うべきだった質問】
2025年度上半期の税収実績はどうですか?
財政赤字の実績見込みはいくらですか?
予算の執行ペースは適切ですか?
執行が遅れている分野はありますか?
△ ②は重要だが、議論の仕方が浅かった
財政の健全性は確かに重要です。でも「2025年度単年を諦めるのか、維持するのか」という二択の詰め方では、本質的な議論になりません。
本来なら「中期的な財政運営をどう考えるか」「どの分野の予算をどう調整するか」という政策の中身まで踏み込むべきでした。
ケース3:今井雅人議員「ノーベル平和賞」質問
どんな質問だったか
今井雅人議員(立憲民主党)は、「トランプ前大統領をノーベル平和賞に推薦したんですか?」と首相に確認しようとしました。
何が問題だったのか
❌ 答えられない質問を聞いている
ノーベル賞の推薦者は、国際的な慣例として50年間は絶対に公開されません。これはノーベル財団が決めているルールです。
つまり、政府は「答えたくても答えられない」質問なんです。
❌ 予算執行と全く関係ない
外交の機密情報に関する話題であり、予算がどう使われているかとは何の関係もありません。
この時間を使って、例えば
外交予算は適切に執行されていますか?
大使館の運営費に過不足はありませんか?
国際貢献の予算は効果的に使われていますか?
といった、予算執行の確認をすべきでした。
ケース4:おおつき紅葉議員「米価」質問
どんな質問だったか
おおつき紅葉議員(立憲民主党)は、「お米の輸入が急増している。総理は農家が再生産できる米価を明言すべきだ」と迫りました。
何が問題だったのか
△ 農業は重要だが、質問の仕方に問題があった
「輸入が○倍に急増」という数字の出典や統計の系列が示されず、その場で検証できませんでした。
また、米価の具体的な金額は、市場や在庫の状況、制度設計など複雑な要素が絡むため、首相が単独で明言できるものではありません。
もし予算執行監視の文脈なら
【本来問うべきだった質問】
米価下落対策の予算は、ちゃんと執行されていますか?
備蓄米の在庫状況と回転率はどうですか?
農家への補償制度の予算は、適切に使われていますか?
こうした具体的な予算執行の確認が必要でした。
その他の質問も似たような傾向
午後の部でも、川内博史議員が過去の政治スキャンダル(森友問題など)を追及したり、今井議員が再び登壇したりしましたが、予算執行の具体的な検証はほとんどありませんでした。
3. 予算執行監視とは?──本来この日問うべきだった質問

では、「予算の実施状況に関する件」という議題にふさわしい質問とは、どんなものでしょうか?
具体例を見ていきましょう。
社会保障費について
約37兆円(2025年度予算の約3分の1)
問うべき質問
Q1: 2025年度上半期の社会保障費の執行率は何%ですか?
Q2: 年度内の執行見込みは、当初予算内に収まりますか?
Q3: 医療費や介護費の伸びは、想定通りですか?
Q4: 補正予算が必要な分野はありますか?
なぜ重要か
高齢化で社会保障費は毎年増え続けています。予算が足りなくなったら、年金や医療に影響が出るかもしれません。だから、執行状況の確認が必須なんです。
少子化対策について
約3.6兆円(子ども・子育て予算)
問うべき質問
Q1: 少子化対策予算の執行率は何%ですか?
Q2: 各施策(保育園、児童手当など)の利用実績はどうですか?
Q3: 予算を使った効果は、検証されていますか?
Q4: 執行率が低い事業があれば、その理由は何ですか?
なぜ重要か
少子化は日本の最重要課題です。でも、予算を確保しても、実際に使われなければ意味がありません。執行状況の確認が不可欠です。
基金について
約50兆円(各省庁の基金合計・推計)
問うべき質問
Q1: 各省庁の基金に、使い残しは積み上がっていませんか?
Q2: 累計でいくらの基金残高がありますか?
Q3: 使い残しが多い基金は、国庫に返納すべきではないですか?
Q4: 基金の運用実績は適切ですか?
なぜ重要か
基金とは、複数年度にわたって使える予算の「貯金箱」のようなものです。でも、使わないまま積み上がっている基金も多いと指摘されています。これは税金の無駄遣いかもしれません。
税収について
約75兆円(2025年度の見込み)
問うべき質問
Q1: 2025年度上半期の税収実績はいくらですか?
Q2: 年度内の税収見込みは、当初見込み通りですか?
Q3: 税収が減るリスクはありますか?
Q4: 財政赤字の実績見込みはいくらですか?
なぜ重要か
税収が予定より少なければ、予算が足りなくなるかもしれません。逆に多ければ、追加の政策ができるかもしれません。こまめなチェックが必要です。
こうした質問こそが、「予算の実施状況に関する件」という議題にふさわしいのです。
でも、11月10日の予算委員会では、こうした質問はほとんどありませんでした。
なぜでしょうか?
4. 海外の予算委員会との比較──日本はどこが違う?

日本の予算委員会は、世界的に見てちょっと変わっています。
他の国と比べてみましょう。
アメリカ議会の予算執行監視
会計検査院(GAO)との連携
アメリカ議会には、GAO(Government Accountability Office)という独立した会計検査機関があります。
仕組み
GAOが各省庁の予算執行を詳しく調査
報告書を作成して議会に提出
議会がその報告書をもとに質疑
問題があれば、即座に改善を要求
特徴
データに基づいた客観的な質疑
感情論ではなく、数字で検証
執行率の低い事業は厳しく追及
イギリスの財務委員会
詳細な執行監視
イギリスの財務委員会は、予算の執行状況を非常に細かくチェックします。
仕組み
各省庁が四半期ごとに執行実績を報告
委員会が予算項目ごとに精査
政府に対して、数値の根拠を徹底的に説明させる
専門家を呼んで証言を聞く
報告書を作成して公表
特徴
定期的・継続的な監視
予算項目ごとの詳細なチェック
透明性が高い
日本の予算委員会
執行監視が弱い
残念ながら、日本の予算委員会には、アメリカやイギリスのような仕組みがありません。
問題点
❌ 定期的な執行報告の制度がない
❌ 会計検査院の報告が十分に活用されていない
❌ 質疑が「政権追及」や「週刊誌ネタ」に流れやすい
❌ データに基づく検証が少ない
結果
「奈良のシカ」や「ノーベル賞推薦」のような、予算と関係ない話題が横行してしまうのです。
5. なぜ予算と関係ない質問が横行するのか──5つの構造的理由

「なぜ予算委員会で、予算の話をしないんだろう?」
この疑問には、実は構造的な理由があります。
理由①:全閣僚出席という「特権」
予算委員会の特別ルール
予算委員会では、原則として全閣僚が出席します。これは他の委員会にはない特別なルールです。
なぜこうなっているか
予算はすべての省庁に関わるから、答弁できるように全大臣が揃う必要がある──というのが建前です。
でも、これが問題を生む
野党にとっては「どんなテーマでも質問できる貴重な機会」
結果、予算と関係ないテーマも質問される
質問通告を受けていない大臣も、7〜8時間座り続ける非効率
国民民主党の玉木雄一郎代表は「質問が一問も当たらない大臣を、長時間拘束する慣行は見直すべき」と提案しています。
理由②:「国政全般」という拡大解釈
予算委員会の所管は「予算」のはずだが...
国会の規則では、予算委員会の所管は「予算」の一語だけです。
でも実際には、「予算は国政全般に関わるから、何でも質問していい」という拡大解釈がまかり通っています。
結果
「奈良のシカ」も「予算と関連する」と解釈される
「ノーベル賞推薦」も「外交予算と関連する」と解釈される
本来の予算執行監視が二の次に
理由③:テレビ中継という「見せ場」
注目を集めたい誘惑
予算委員会の質疑は、テレビ中継される数少ない国会審議の一つです。
議員の心理
「国民の注目を集めるチャンス」
「地道な予算チェックより、派手な追及の方が目立つ」
「SNSでバズる質問をしたい」
結果
地道な執行監視(執行率、基金の使い残しなど)は「地味」で避けられる
センセーショナルな話題(シカ、ノーベル賞など)が選ばれる
でも視聴者は「今話すべきことなのか?」と疑問を抱く
理由④:ルール運用の甘さ
日本だけが甘い
実は、先進国の議会では「所管外の質問」は厳しく制限されています。
諸外国
イギリス:議長が即座に「この質問は予算に関係しない」と指摘し、別の場で扱うよう指示
アメリカ:委員会の所管外の質問は正式に却下される
フランス:予算委員会は予算の話に特化
日本
❌「慣例」という名の下に何でも許される
❌ 議長や委員長が制止しない
❌「やったもん勝ち」の状態
理由⑤:与党事前審査という慣行
国会が「儀式」になっている?
自民党は、政府が予算案や法案を国会に提出する前に、党内で了承を得る「事前審査制」をとっています。
これが何を意味するか
国会に出される時点で、与党内では合意済み
野党がいくら質問しても、修正される余地は少ない
結果、野党の質問は「儀式」と化しやすい
予算執行監視でも同じ構造
学習院大学の野中尚人教授は「与党事前審査が国会形骸化の要因」と指摘しています。
こうした構造的な問題が重なって、予算委員会で予算の話をしない──という異常事態が生まれているのです。
6. 私たち有権者にできること──国会を変える3つのアクション

「じゃあ、私たちには何ができるの?」
そう思いますよね。実は、有権者の行動が国会を変える最も強力な力なんです。
アクション①:国会中継を見て、自分の目で確認する
まずは知ることから
国会中継は、衆議院・参議院のウェブサイトやYouTubeで無料で見られます。
チェックポイント
☑ 予算委員会で「予算の話」をしているか?
☑ 執行率や基金など、具体的な数字を使って議論しているか?
☑ それとも、感情的な追及や週刊誌ネタになっているか?
録画も見られるので、気になる委員会があれば後からでもチェックできます。
アクション②:地元議員に意見を伝える
あなたの声は届く
地元選出の国会議員には、メール、SNS、後援会などを通じて意見を伝えることができます。
伝えるべきメッセージ
「予算委員会では、予算の執行状況をしっかりチェックしてください」
「週刊誌ネタではなく、税金の使われ方を監視してください」
「執行率や基金の使い残しなど、具体的な数字で検証してください」
特に、次の選挙で投票先を迷っている、という姿勢を示すと、議員は真剣に耳を傾けます。
アクション③:選挙で「本当に必要な政治家」を選ぶ
最も強力な意思表示
最終的に国会を変えるのは、選挙での投票です。
良い政治家の見分け方
✅ こんな政治家を選ぼう
具体的な数字と根拠がある質問をする
予算や政策の中身を精査している
過去の発言と現在の主張に一貫性がある
実績がある(法案成立数、予算獲得額など)
地道でも重要な仕事をしている
❌ こんな政治家は要注意
週刊誌ネタばかり追及する
感情的なレッテル貼りが多い
「バズる」ことを優先している
過去の発言と矛盾が多い
派手なパフォーマンスばかりで実績が少ない
判断材料の探し方
議事録検索(国会の公式サイト)で、過去の質問内容を確認
地元での活動実績を調べる
複数の情報源(新聞、テレビ、ネット)で評価を比較
あなたの一票が、国会を変える力になります。
7. まとめ:予算委員会は誰のためにある?
この記事で分かったこと
❶ 予算委員会の本来の役割
予算案の審査(1〜3月)
予算執行の監視(年度途中)← 11月10日はこっち
国民の税金を守る最後の砦
❷ 11月10日に実際に起きたこと
「奈良のシカ」に15分
答弁不能なノーベル賞質問
立法府の問題を行政府に質問
予算執行の具体的検証はほぼなし
❸ 本来問うべきだったこと
執行率、基金の使い残し、税収実績、補正予算の必要性
社会保障、防衛、少子化対策などの予算は適切に使われているか
❹ 海外との違い
アメリカ、イギリスは執行監視を厳格に実施
日本は「週刊誌ネタ」に流れやすい構造
❺ なぜこうなっているか(5つの理由)
① 全閣僚出席という特権
② 「国政全般」という拡大解釈
③ テレビ中継という見せ場
④ ルール運用の甘さ
⑤ 与党事前審査による形骸化
❻ 私たちにできること
国会中継を見る
地元議員に意見を伝える
選挙で「予算を守る議員」を選ぶ
予算委員会は、あなたの税金を守る場所
約115兆円──これは私たち国民が納めた税金です。
その使われ方を監視する予算委員会が、「奈良のシカ」や「ノーベル賞推薦」の追及に時間を使う。これは明らかにおかしいですよね。
予算委員会は、政治家が目立つための「舞台」ではありません。
国民の税金が適切に使われているかをチェックする、重要な「監視装置」なのです。
地味でも重要な仕事を評価しよう
SNSでバズる派手な質問と、地道な予算執行監視。
どちらが本当に国民のためになるか、答えは明らかです。
私たち有権者が「地味でも重要な仕事」を評価し、選挙で意思を示すことが、国会を変える唯一の方法です。
次の選挙では、ぜひこの記事を思い出してください。
そして、「予算をしっかり守る政治家」を選びましょう。
国会は、国民のものです。私たち一人ひとりが声を上げることで、予算委員会は本来の姿を取り戻せるはずです。

政治・制度用語
常任委員会
国会に常設されている委員会。予算、財務、外交、厚生労働など分野ごとに17の委員会がある。
臨時国会
通常国会(1月召集)以外に、必要に応じて開かれる国会。会期は通常より短い。
通常国会
毎年1月に召集される定例の国会。会期は150日間で、主に予算案の審議を行う。
質問通告
国会議員が質問する際、事前に質問内容を政府側に知らせること。答弁準備のために行われる。
執行率
予算のうち実際に使われた割合。例:100億円の予算のうち80億円使えば執行率80%。
基金
複数年度にわたって使える予算の仕組み。単年度で使い切る必要がない「予算の貯金箱」。
プライマリーバランス(PB)
国の財政の健全性を示す指標。税収と歳出(借金の返済を除く)のバランス。黒字なら健全。
会計検査院
国の予算が適切に使われているかを監視する独立機関。内閣から独立している。
決算委員会
予算が実際にどう使われたかを事後的にチェックする委員会。予算委員会とは別組織。
予算関連用語
補正予算
年度途中で当初予算では足りなくなった場合に追加する予算。災害対応などで編成される。
歳出
国が支出するお金。社会保障費、防衛費、教育費など。
歳入
国が得るお金。税収、国債発行など。
国債
国が発行する借金。将来世代が返済することになる。
財政赤字
歳入より歳出が多い状態。借金(国債)で補う必要がある。
国会運営用語
与党事前審査
政府が法案や予算案を国会に出す前に、与党内で事前に了承を得る仕組み。
所信表明演説
新しい内閣が発足したときに、首相が政策方針を国会で説明する演説。
本会議
全議員が出席する会議。委員会での審議を経た後、最終的な採決を行う。
議事録
国会での発言を全て記録した公式文書。国立国会図書館のウェブサイトで閲覧可能。
参考資料
11/10 午前
11/10 午後
