NEOGEOの思い出
SNKと私
実は新卒の頃、SNKに就職しようかと考えたことがある。
その後、別の会社に在籍中にSNKに転社しないかとスカウトを受けたこともある。
更に所属していた会社がSNKを買収したこともある。
更に元SNKの人達と共に働き、SNKの本社のある江坂に住んでいたこともある。
振り返るとなかなかにSNKと関わりがある。
怒シリーズ
SNKのゲームで真っ先に思い浮かぶのは、やはり『怒』シリーズだ。
荒削りではあるが、その分とにかく派手。爆発、銃撃、破壊
とにかく“勢い”で押してくるアクション性が魅力だった。
特に『怒』は、ランボー風のキャラクターをループレバーで操作する独特の感触が印象に残っている。ループレバーはプレーヤーの移動をしつつ、向きも変えられる優れモノ。
さらに戦車に乗り込めるという要素が加わることで、歩兵から戦車へパワーアップが一気にゲーム体験を広げてくれた。この辺は『メタルスラッグ』に引き継がれている。
後にキャラクターのラルフとクラークは「ザ・キング・オブ・ファイターズ」に”怒チーム”として参戦。
そして忘れられないのが武器のパワーアップ。
手榴弾や砲弾の威力が上がっていくと、ついには2Pプレイヤーまで巻き込むほどの破壊力になる。(それいいのかな?)
あの「味方ごと吹き飛ばす豪快さ」は、今思えばかなり大雑把だが、それがまた楽しかった。
NEOGEO発表の記憶
1990年代初頭、SNKからNEOGEOが発表された。
当時、在籍していた会社にSNKの開発者が来社し、ハードウェアと初期ラインナップ3本のプレゼンを行った。他の会社の開発者がハードを売り込みに来たのはその一回のみ。
そのときの第一印象は、正直こうだった。
「SNK、これ発売して大丈夫かな?」
スペックやコンセプトは面白い。
しかし、ソフトウェアにどこか危うさを感じたのを覚えている。
その後、追加のラインナップを見ても印象は大きく変わらず、
むしろ「ゲーム内容が少し貧弱では?」という感想が強くなった。
再び浮かんだのは同じ疑問だった。
「SNK、大丈夫かな?」
NEOGEO仮面に100メガショック
NEOGEOのお披露目が行われたアーケードのゲームショー。
そこで見た光景は、今でも忘れられない。
『100メガショック!』というキャッチフレーズと共に
NEOGEOブースに大量発生していた「NEOGEO仮面」。
あのインパクトはまさに“100メガショック”。
ブースの異様な熱量と、どこかシュールな光景が強烈に記憶に残っている。
その時のショーはジャレコの体感ゲーム『BIG RUN』も展示されていて。バブリーな雰囲気を覚えている。
そして、そのNEOGEO仮面からNEOGEOバッグを頂いた。
NEOGEOバッグ
このバッグ、実は単なるノベルティではない。
レンタルビデオショップなどでNEOGEO本体を借りた際に、持ち帰るための専用バッグだった。
実際にNEOGEOをレンタルしている店舗はほとんど見かけなかったが、
自分が確認できたのは雑色にあった一店のみだった。
家庭用NEOGEOという衝撃
そして家庭用NEOGEOの発売。
これもまた“100メガショック”だった。
まず本体価格が高額。
さらにカートリッジの価格もコンシューマ機並み。
秋葉原で見かけたとき、まず驚いたのはその箱の大きさだった。
しかも段ボールはカラー印刷すらされておらず、無地に「NEOGEO」とだけ印刷されている。
「そんな簡素なパッケージでいいんだ!」と思った。
妙に質実剛健というか、ある意味で潔いパッケージだった。
後輩とNEOGEO
職場の後輩が、この家庭用NEOGEOを購入していた。
しかも彼はそれだけではなく、FM TOWNSマーティやPC-FXも迷わず購入しているようなタイプ。
いわゆる“尖ったハードを迷わず買う人”だった。
実際にNEOGEOが動いているところを見ると、確かにアーケードそのもの。
価格に見合うだけの“夢”はそこにあった。
NEOGEO CDと迷い
その後、NEOGEO CDが登場し、価格はぐっと現実的になった。
「これなら手が出せるかもしれない」と、購入を検討した。
しかし、ゲームショーで実機を触ったとき、決定的な問題に気づく。
ロード時間の長さ。
あのテンポの悪さを体験してしまい、最終的には購入を見送ることになった。
NEOGEO mini
いろいろと理由をつけてNEOGEOを買わなかったが、
数年前にNEOGEO miniを購入した。
振り返って
NEOGEOは、商業的に見れば決して万人向けのハードではなかった。
しかし「アーケードをそのまま家庭に」という夢を、本気で実現しようとした存在だった。
そしてSNKのゲームには、荒削りながらも強烈な個性と熱量があった。
『怒』の爆発、味方を巻き込む火力、
NEOGEO仮面のインパクト、
無骨な段ボール箱、
そしてあの価格。
どれも今ではなかなか見られない、“時代の勢い”そのものだった。
だからこそ、NEOGEOは今でも記憶に残り続けているのだと思う。
