試されるサンタ【こころのままに、とりとめもなく(9)】
「サンタさん、プレゼントどこに置くかね?」
新居ではじめて迎えるクリスマスに、一人部屋を手に入れた息子が朝からはしゃぐ。
側から見れば微笑ましいこの光景には、問題点がある。
息子は13歳、中学1年生なんだ。
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ただただ楽しいだけだったクリスマスも、親になった途端、楽しいだけではなくなる。
そうです、サンタさん問題です。
プレゼントのリクエスト調査から、用意、深夜のセッティングまでも大変。
でも、いつか直面する、「サンタさんは本当にいるの?」という子どもからの質問にハラハラしている親御さんも多いのではないでしょうか。
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わが家には、子どもが二人います。
第一子の娘は、小学4年生のころ、同級生から「サンタさんは親だ。うちのお母さんが言っていた」と聞かされた。
娘は、サンタさんであろうが、親であろうが、プレゼントがもらえるならどちらでもいいと、そこで冷めてしまった。
自分は知っていると自慢げに話した同級生が恨めしい。ひとの夢を壊すんじゃないよ。
しかし、これが教訓となり、第二子である息子から、サンタさんの存在について聞かれたときの答えが固まった。
『クリスマスはキリスト教のお祭り。うちはキリスト教徒ではないから、サンタさんは来ない。でも、周りのみんながサンタさんからプレゼントをもらうのに、うちだけないのは可哀想だから、親が用意していた』と。
これなら、キリスト教徒には本当にサンタさんが来ているかもしれない可能性を残せる。さらに、『宗教を聞くのは日本ではタブー。だから他の子には言ったり聞いたりしちゃダメだよ』が使える。
我ながらナイスアイデアと自画自賛をし続けて早6年。いまだ、息子からサンタさんの存在について聞かれたことはない。
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「サンタさん、何時ごろに来るか知ってる?早く寝ないと来ないんでしょ?」
夜になっても息子の質問は続く。
13歳の息子が、サンタさんの存在を信じているとは、正直思わない。
多分、知っていて、知らないふりをしているというか、信じたままでいたいんだと思う。知っていると言った途端、プレゼントがなくなるかもと心配しているのかもしれない。
そして、いつまでも信じさせていてほしいと親に期待しているだと思う。それだから、サンタさんの話をあえてしているのだと。
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冒頭に言った問題点は、13歳になった息子がいまだにサンタさんを信じているようだ。精神的に幼いんじゃないか、ということではありません。
「信じ続けていたいから、サンタさんを演じ続けてね」と、こちらに委ねられているという点です。
期待に応えられるよう、今夜もせっせと英語で手紙を書くよ。
君も早く、そして、部屋の外でも寝ているとわかるような寝息をたてるか、いびきをかいて寝ていてね。
Merry Christmas
