ちょっとセンチなのは春のせい【こころのままに、とりとめもなく(11)】
激しい気温の変化に、花粉など細かいもろもろが飛び交う。春は体調を崩しがち。
また、別れの季節でもある。直接的な別れがなくとも、卒業式や異動の話を聞くだけで、精神的にも不安定になる。
心身が不安定で、ムダに時間だけあると変な方向に考えが進みがちだ。
深夜にラブレターを書いているときのようなヘンな高揚感をともない、くさいセリフや想いにひとり気を良くしてしまう。
深夜にラブレターを書いたことはないけれど。
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県道沿いのポスト。周囲に建物はなく、未舗装の空き地が広がるなか、唐突にあらわれたポストに目を奪われた。

おそらく都市計画道路の施工にともない、周辺の住居は立ち退きや建て替えが進んだのだろう。しかし、ポストだけは元の位置のままポツンと取り残されていた。
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置き去りにされたポストに、最後まで立ち退きを拒み居すわり続けている頑固者や、近隣の輪に入れず引っ越しのタイミングが遅れてしまった人の姿をみる。
どちらにせよ、それは、いつぞやの私かもしれないし、いつかの私であるのかもしれない。
過去に固執したり、我を張ったり、世の流れに乗れず老害と言われる人になってはいないか。
若い頃だったら、ポツンと立ち続けるポストを凛としてカッコいいとみたかもしれない。当時は、人と違っている部分に優越感めいたものを感じたり、一匹狼をきどったりしたかった。しかし、いい年齢になったいまは、感じることも考えることも変わってきた。
違うことは悪くない。自分の意見を持つのも悪くない。でも、それでひとに迷惑をかけたり、ひとの気分を害したりはしたくない。
年齢だけではなく、親となり守るべき存在ができた。また、子が成長し、すべてをそばでみられいるのも考えが変わってきた一因だろう。
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ただ移設の時期を待っているだけのポストに、居座っている意識なんてないのはわかっている。
ポストからしたら勝手に迷惑なひとみたいにされて、それこそ迷惑な話だろう。ただでさえ、風当たりも強く、目立つだけでさみしい状況に置かれているというのに。
一部を、一瞬を切り取ると、本来の状況と異なって捉えられかねないのを感じとる。一枚の写真から想像する背景は、ひとそれぞれ、なんだろうなと。
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ふと目にしたポストからあれこれ考えたことを、つらつらと書いてしまった。
これは、きっと春のせい。
と、いうことにしておいてほしい。
