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218.【お家で育む「生・性・命」の対話】初めての包括的性教育【第5回】「男らしく」「女らしく」を超えて。お家で育むジェンダーフリーと「その子らしさ」


子どもが成長して保育園や幼稚園、小学校などの社会に出ると、 「男の子なのに可愛いものが好きなのは変かな?」 「女の子だから、もっとおしとやかにしなきゃいけないの?」 といった、「男らしさ」「女らしさ」という目に見えない枠組み(ジェンダーバイアス)に直面し、戸惑う瞬間がやってきます。
親の側も、悪気はなくても「男の子なんだからシャキッとしなさい!」「女の子なんだからもっと丁寧に扱いなさい」と、つい無意識に古い価値観の言葉を投げかけてしまい、あとからハッとすることはありませんか?
男の子も女の子も、それぞれの命が持っている「その子だけの素晴らしい輝き」を分娩室で一番に目撃してきた助産師として、そして3人の子どもたちがそれぞれの個性を爆発させて育っていく姿を見守っている母として、今いちばん大切にしたいメッセージをお届けします。
子どもの「らしさ」や世間の枠組みにハラハラしたら、まずお母さん自身の心をこの問いかけで整えてみましょう。

そっか、世間の『普通』と違っていると、この子が将来苦労しないか心配になっちゃうよね。
いま目の前にいるわが子の輝きは『男・女という2つの箱』に無理やり押し込むべきものかな?
それとも、『世界にたった一つの素晴らしい個性』かな?」

こう一呼吸置いてみると、「男だから」「女だから」という色メガネが外れ、子どもが一人の独立した人間として、自分の「好き」をまっすぐに愛せるための安心の土台を作ることができます。
お家でできる、ジェンダーの枠を心地よく広げる「3つのフラット」をはじめましょう。

その子らしさを100点満点にする3つのフラット

「色・おもちゃ・服」に男も女も関係ない!子どもの「好き」を全肯定する

男の子がピンクを選んでも、リカちゃん人形で遊びたがっても、女の子がヒーローものに熱中しても、車のおもちゃばかり集めても、一切のジャッジ(批判)をせずに「それ、とっても素敵だね!お母さんもその色大好き!」と100点満点のハナマルをあげてください。
大人側の「え、男の子なのに?」という一瞬の曇り顔や戸惑いの声は、子どもの自己受容の芽を簡単に摘んでしまいます。
家庭を「どんな自分でも、好きなものを好きと言っていい場所」にしておくことが、最大の心の安全地帯になります。

「感情の表現」に性別のルールを作らない

「男の子なんだから泣かないの!強くありなさい」という言葉は、男の子から「悲しい、苦しい」という大切な感情を表現する権利を奪ってしまいます。
逆に「女の子なんだから怒っちゃダメ」という言葉は、女の子の「嫌だ、おかしい」と主張する力を抑え込んでしまいます。
涙も怒りもすべての感情はその子の大切なエネルギー。
「悔しかったね」「怒りたくなっちゃうよね」と、性別に関係なく一人の人間として感情の境界線をリスペクトして受け止めてあげましょう。

メディアの「らしさ」を、フラットな対話のチャンスに変える

アニメや絵本、テレビのCMなどで「お母さんだけがエプロンをして料理をしている」「男の子だけが外で冒険している」といった描写を見たとき、お説教ではなく「ねえねえ、これってお父さんがお料理してもかっこいいよね」「女の子の冒険家も強くて素敵だと思わない?」と、フラットに疑問の種をまいてみましょう。
世間の当たり前を鵜呑みにせず、「私はどう思うかな?」と自分で考える力を育てることこそが、多様なこれからの時代を生き抜く強い軸になります。

あなたへ

生まれたばかりの赤ちゃんを抱き上げたとき、そこに「男らしさ」や「女らしさ」なんてものは1ミリも存在していませんでした。
ただそこにあるのは、精一杯生きようとする「その子らしさ」という尊い命のエネルギーだけです。
だから、周りの基準や「こうあるべき」に合わせて、小さくまとまらなくて大丈夫。
「あなたがあなたらしく笑っていることが、お母さんの100点満点!」 
ぜひ、お子さんが「これ好き!」と持ってきたものに対して、性別の枠をすべて取っ払って、一緒に「最高だね!」と全力で面白がってみてくださいね。
親のそのフラットな笑顔が、子どもの可能性をどこまでも広げていきますよ。

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