はぐき先生のオススメグッズ①🟠口の感覚を育てるスポンジブラシ
「歯みがきを嫌がって、毎日ひと苦労……」
「口の中を触ろうとすると、えずいてしまう」
「離乳食をスプーンで近づけるだけで、顔を背けてしまう」
そんなお悩みを抱える保護者の方や支援者の方は、多いのではないでしょうか。
実はこれ、口の感覚が、まだ十分に育っていないサインかもしれません。
🌱 口の感覚には"育ちの順番"があります
子どもの口の発達には、段階があります。
最初のフェーズは、「口の入り口の感覚が育つ」こと。唇や歯ぐきが「触られても大丈夫」と感じられるようになる段階です。ここがまだ未熟だと、スプーンを口に近づけるだけで嫌がったり、えずいたりすることがあります。
この段階を乗り越えてはじめて、次のフェーズ——口の中をもっと奥まで使う練習——へと進めるようになります。
順番を飛ばして食事の練習を進めようとしても、なかなかうまくいかないのは、このフェーズがまだ整っていないからかもしれません。この「育ちのフェーズ」については、また別の記事でくわしくまとめる予定です。
🪥 スポンジブラシが最初の一歩に向いている理由
そこでおすすめしたいのが、口腔ケアスポンジ(スポンジブラシ)を使ったアプローチです。
歯ブラシは毛先の刺激が強く、感覚が敏感なお子さんには少しハードルが高いことがあります。スポンジブラシはやわらかく、刺激がマイルド。「口に触れられること」自体に少しずつ慣れてもらうための、最初の道具として使いやすいアイテムです。

✋ 基本の使い方
① スポンジを水で軽く湿らせる
※ 飲み込みに心配があるお子さんは、水をしっかり切ってから使いましょう
② まず唇の外側から、そっと触れる
③ 慣れてきたら唇の内側・歯ぐきへ
少しずつステップを重ねながら進みましょう
④ それもクリアできたら、舌の表面や舌の裏側へ
舌は感覚が敏感になりやすく、緊張が入りやすい場所です。舌の上や奥歯のあたりはえずきやすいので、無理をせず少しずつ慣らしていきましょう
💡 焦って次のステップへ進もうとするより、今いる段階でしっかり慣らすことが、結果的に次につながる近道です。
🥄 スポンジブラシに慣れたら、次のステップへ
口の入り口がほぐれてきたら、次はスプーンで同じように触れてみましょう。スプーンの感触にも慣れてきたら、そこに少量の食事を乗せて口に運んでみる——という順序で進めていきます。
こうすることで、「口に触れられる感覚」が「食べる練習」へと自然につながっていきます。
「口が食べ物を受け入れる準備ができているか」を確認しながら一歩ずつ進めることで、結果的に食事の練習がスムーズになることも多くあります。

🛒 はぐき先生のオススメはこれ
市販のスポンジブラシであれば多くが使えますが、私が現場でよく使っているのはこちらです。
プラスチック軸で持ちやすく、スポンジ部分がやわらかいタイプです。また、先端のスポンジが小さめなので、乳児期から使いやすいサイズです。
🌼 口の感覚は、ひとつひとつ積み重ねていくもの
「なかなか食べてくれない」「歯みがきを嫌がる」——そのお悩みの裏には、口の感覚がまだ育ちの途中にあるというサインが隠れていることがあります。
いきなり食事や歯みがきを頑張るより、まず口の入り口からそっと慣らしていく。そのゆっくりとした一歩が、お子さんの口の世界を少しずつ広げていきます。
うまくいかない日があって当然です。一緒にゆっくり進んでいきましょう。
✏️ このnoteについて
ここでご紹介している内容は、私が現場でよくお伝えしていることをベースにしています。お子さんの状態はそれぞれ異なり、同じ方法がすべての子に当てはまるわけではありません。「うちの子の場合はどうすれば?」と感じたときは、直接みてもらえる専門家への相談がいちばんです。その子の状態に合った対応を、一緒に考えてもらえると思います。
