2026/03/29
続き
このたびつげ義春がお亡くなりになってから1つ気づいたのは、AI生成画像でドヤる人が皆無だということでした【ドヤれぬ者とはおれカネゴン】
それはもっともなことで、つげ義春の絵はAIで生成しても面白くも何ともならないからだと思います
たぶんやってみた人はたくさんいるのでしょうが、どうにもこうにもコレジャナイものしか出てこなくてすごすご引き返すしかなかったのでしょう
AIに限らず、すぐ生成できるものはすぐ飽きる、これは宇宙が熱死するまで変わらぬ真理でしょう
なおたった1つ、偶然の産物だと思うけど、以下のAI生成画像は奇跡のようにそれっぽいものを引き当てているのでございます
つげ義春の漫画の事を考えていたら、
— 飛茶瓶洞主@江古田フライングティーポット (@tobichabindou) March 27, 2026
帰りの夜道が、つげ義春の世界みたいに見えてきた。 pic.twitter.com/WW5HwJXvno
つげ義春が漫画人生において獲得した最大の特徴は「何度でも繰り返し見たくなる」ことにあるとカネゴン思います
彼の漫画を見たものは、ほぼ例外なく繰り返し繰り返し読みたくなり、そして半数近い人々がその絵を模写してみたくなり、またその半数近い人々はそれをもじったりパロディにしたくなるのでございます
そしてカネゴンは、つげ義春に限らず「なぜこれほど何度でも繰り返し見たくなるのか」が気になって仕方がないのです
もちろんつげ義春といえども、最初からそのような技を身につけていたわけではないのは明らかです
そして技といいつつも、これは絵を描く技術の問題ではないのです
あえていうなら「好かれる技術」
絵がどれほど緻密で手抜かりがなくて完成度が高くても、好かれなければおしまいです
一度読んで「ああ面白かった」で済まされ、二度と思い出してもらえなければ先行きは細る一方です
かといって愛想を振りまけば好かれるとも限りません
マイルス・デイビスがニコリともしないのにカワユク見えることからもわかるように、愛想と売れ行きは線形関係にないのです
つげ義春は便所部屋で苦悶したり人妻とのただれた逢瀬を反芻したりしながら、何とかして自分の漫画を「好かれる」ものにすべく、途方もない作業とフィードバックを繰り返してきたのでしょう
では何が「好かれる」のかといっても、それを測定する指標は、自分自身の中にしかありません
他人が示す指標など一切当てにできません
つげ義春は、せめて自分の好きなもの、好きだと思ったものを次々と漫画に投入してフィードバックを反映し続けるしかなかったのだろうと、そしてそれ以外のテクニカルなものを顧みる心の余裕などなかったのだろうとカネゴン思うことにしております
つげ義春を敬遠する人も逆に評価する人もしばしば娯楽マンガの対極にあるような孤高の芸術家や文学者(マンガ家なのに)として語るのが昔から不満だった。私にとっては最大のエンタテインメントのマンガ家だったから。作品はそう読んでもらうために色んなかつ緻密な技術的創意工夫が施されていた。
— TORI MIKI/とり・みき (@videobird) March 27, 2026
ところで、つげ義春について文学やら古典心理学やらを絡めてあーだこーだ語っている人が近年だいぶ減って嬉しい限りです
文芸コンプレックスや不正確な心理学にまみれた言説はカネゴンにとってすべてノイズにしかならないので、その種のものには一切近づかないようにしております
前に図書館で偶然見つけた #アサヒカメラ 1965年7月号。
— chaff (@chaff1985) March 6, 2025
撮影は巨匠 #木村伊兵衛 氏。 pic.twitter.com/cjeqDIr6LU
「ねじ式」の担当者だったとかいう高野慎三(権藤晋)が例のスパナ男を松本清張だと思いこんでいたという話を見て、文芸評論家はその程度のレベルであって欲しいと願うカネゴンは喝采を叫びました
ねじ式 元となった写真 https://t.co/72zCLZdQF8
— ひかる 工学趣味・科学趣味 換気中(コミュ障) (@hiruandon89) January 1, 2025
>高野慎三が松本清張説を疑っていたスパナ男のコマ。
木村伊兵衛『知里高央』(「新・人間」より、『アサヒカメラ』1965年7月号)
逆に、漫画家さんたちが語るつげ義春は一つ残らず面白いと言っても言い過ぎではありません
つげ先生の中に住み着く東京ぼん太。
— 唐沢なをき (@nawokikarasawa) January 5, 2021
1966〜1987 pic.twitter.com/IcGoF87crk
つげ義春作品のパロディがめちゃくちゃたくさん生じたのは、やはり作品が当時の漫画家たちに衝撃を与えたからですね。
— 小谷太郎 (@tarokotani) March 28, 2026
つげ義春、1976「夜が掴む」
吾妻ひでお、1978「やけくそ天使2」 https://t.co/6aWH0KbdXT pic.twitter.com/AeBxovaf2J
私の中では吾妻ひでおさんとつげ義春さんはかなり近いところにいるマンガ家です。境界はグラデーション的。これに限らず「◎◎とは違う」とあまり線引きでマンガを分断したくない。
— TORI MIKI/とり・みき (@videobird) March 27, 2026
カネゴンは専門家の話はどんな分野であっても大好きなのだけど、漫画家が語る他の人の漫画はカネゴンにとってまさに専門家の話のど真ん中です
つげ義春 水木プロ在籍時の 水木しげる 作品をみると、つげ作品でみられるタッチの人物画を確認する事が出来る。鬼太郎の主要キャラの作画もあるし、悪魔くん、千年王国、サンデー版 河童の三平 などでも筆をふるっている。比較すると水木線は歪なのに対し、つげ線は滑らかな線である
— 福井宏明【ケセラセラなギター弾き】 (@37eWBvYBKB4hMhZ) March 27, 2026
※作画比較表参照 https://t.co/zLSB0FwHaB pic.twitter.com/XJW1TpqFcM
水木しげる先生のアシストだった時期のつげ義春先生がペンを入れた(と思われる)少女たち。大海獣、白山坊、鏡合戦、水の精。ページごとに複数のアシスタントが担当していた様でコマによって作業者が違うがつげ先生が手掛けたコマの少女の可愛さは一途さや恥じらいの表情が異常なほどに魅力的だった pic.twitter.com/oqM2O13oVp
— 裏庭映画保存会 (@uraniwamoviecom) March 27, 2026
つげパロで好きなのは「サルまん」の目ペンのべんさん。つげ先生が広告漫画を描いてたらこんなんだったんかな(んなわけない) pic.twitter.com/HCn11qfe3A
— みたらしディンゴ (@maboroshi_dandy) March 28, 2026
そういえば、かつて「ねじ式」が浅野忠信主演で映画になってました
監督は石井輝男なのですが、つい「石井隆」「石井聰亙」と取り違えそうになってしまうカネゴンでした
全員映画監督でしかもカルト寄りの作風なので紛らわしいことおびただしい【前方一致のおれカネゴン】
この映画については、リリー・フランキーが自著の映画評で「長年のおびただしい疑問の数々の答え合わせをしているような気分になった」と評したのが最強で、つげ義春よりも映画よりも、この一文が圧勝でした
— 浅野忠信 ASANO TADANOBU (@asano_tadanobu) March 27, 2026
つげ義春原作・石井輝男監督『ゲンセンカン主人』(1993)エピローグ。 pic.twitter.com/qQv2pcI9oJ
— 下村 健 (@Shimo_x2) March 27, 2026
ほんとうにそうとしか言いようのない映画なのです
動くつげ義春はほぼ珍獣並みのレアさ加減でございます
つげ義春先生と私。
— come on mineko(妖怪未猫) (@mageemineko50) March 30, 2026
ソニーのハンディカム(8ミリ)で撮ったので、元の映像はもっと綺麗なんだけど。
再生機器を揃えれば、デジタル化もできるんだろうけど。
でももう、この映像だけで充分。
私が65年生きてきた中で、一番幸せだった時。 pic.twitter.com/DDdMz8bXYW
まさかのちょろけん
東考社ホームランコミックス、つげ義春「噂の武士」を店頭に。貸本濡れ特価。 pic.twitter.com/BCGbIhRM1V
— 徳川龍之介 (@binbinstory) April 1, 2026
ただしタイトルチューンの「噂の武士」にはちょろけんは影も形も登場しません
海外の反響
Some followers said to me that this art doesn't look Tezuka-like.
— ehoba (@htGOIW) March 30, 2026
The core of Tsuge Yoshiharu's art is Tezuka, but his interest was shifting toward rental manga.
His debut manga was inspired by Yokoyama Mitsuteru's Otonashi no Ken and Nagashima Shinji's Nazo no Shirokamen. https://t.co/PATXa8qR79 pic.twitter.com/OIP7a4Q6jT
Yoshiharu Tsuge, « Désir sous la pluie (Œuvres 1981-1985) », traduction Léopold Dahan, @ed_cornelius pic.twitter.com/3yNnZW1PPt
— Thomas Ragon (@ThomasRagon) May 7, 2023
After that, Tsuge released some short manga in mainstream magazines.
— ehoba (@htGOIW) March 27, 2026
At the same time with the very early gekiga movement, he started to make dark and nihilist thrillers in rental manga. pic.twitter.com/Ec9IcXK4sn
Check out the new U.S. trailer for Sho Miyake's TWO SEASONS, TWO STRANGERS (2025) c/o @Several_Futures!
— Japan Society Film (@js_film_nyc) March 16, 2026
Miyake, who visited us this past October, will premiere his Yoshiharu Tsuge adaptation at @NDNF next month. pic.twitter.com/6AQ8rTs4j6
츠게 요시하루 만화가 한국에 정식 출판된 게 오직 이것 뿐이라니
— 炎 (@w010594) December 30, 2025
이거 9월에 북북 페스티벌에서 고민하다가 결국 안샀는데 왜냐면 알라딘 리뷰 말대로 국내에서 제대로 읽어 본/볼 수 있는 만화가 거의 없었어서... 그래도 존재한다는 것에 감사하며 단편집 정발 정권지르기 1일차 pic.twitter.com/tqb9QYGAwU
