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【#創作大賞2026】#4 更年期ファンタジー 聖ホルモーニア・クエスト ~お母さん、今日も転生したの?~

▶第1話から読む


こんにちは😀
異世界転生中のアザミです。



50歳にして、なぜか異世界で「勇者」をやることになってしまいました。


今流行り(!)だという【異世界転生】が、わたしの身にも起きてしまったのです!


このnoteは、その異世界転生の記録です。

娘から、

「どうせならnoteに書けば?」

と、(なぜかニヤニヤしながら)言われたので、noteで【異世界転生・日記】を始めました。


今回は、その投稿4回目。


2回目の日記投稿で、初めて異世界転生したときのことを書いたけど、「異世界の設定がよくわからない」と娘からクレームが出ちゃって💦


そんなこと言われても、私だって初めてのことで、何がなんだかわからないんだから、仕方ないわよねえ。


でも、noteに日記書くなら、ちゃんとしておくべきよね。


娘から、

「次にあっちの世界へ行ったら、ちゃんと書き留めてきなさい」


と、メモ帳を渡されました。


娘の使いかけのメモ帳。


主婦として、再利用しなくっちゃね!


というわけで、今回は右手におたま、左手にメモ帳を携え、いざ「聖域」の調査へ出発です。


今回は、歯磨きしてる途中で、異世界に行っちゃいました……☆


第2話の①:アザミ、異世界のことを理解するためにメモを取る



気がつくと、そこはまたあの、草っ原の異世界だった。

この世界は草っ原しかないのかしら?


見回してみれば、そうでもなく、遠くに建物が見える。

そして、足元には、娘が大学受験の時に使っていたメモ帳。


よかった。


娘から

「いつ異世界に行くかわからないんだから、常備してるべき!」

とキツく言われたから(でもなぜかニヤニヤしてたわ)、


寝る時も起きてる時も、ポケットにメモ帳とボールペンを忍ばせておくことにしていたの。


わたしは、足元のメモ帳を拾い上げる。


そこへ──


「おみゃーさん! 何ボサッとしとるんだて!」

背後から、鼓膜を突き破らんばかりの怒鳴り声がした。


出た!!

あの「おみゃーばあさん」だ。


今日も、白髪をお団子スタイルでまとめ、口の端から唾液の飛沫を飛ばしている。


「おみゃーさんっ、何しとるだね!」


私はおみゃーばあさんを遮り、

「ちょっと、おばあさん。あ、いえ、お名前をお伺いしても……?」


飛沫を避けるようにのけぞりながら、震える手でペンを構えた。


今日こそは、この世界の正体を暴いてやる。


娘との約束なのだ。


「ワシは賢者のヨシエ、聖域(せいいき)の守護者じゃ!」

(けんじゃ、ヨ・シ・エ……。)


私は必死にメモ帳に書きなぐる。


しかし、私のペンは、彼女が放った「ある言葉」でピタリと止まってしまった。


いま、このばあさん、なんて言った?


わたしは震える声で、ばあさん──ヨシエに聞き直した。


「……いま、『せいいき』っておっしゃいました?」



「そうだわ!

ここは聖ホルモーニア!

聖域(せいいき)エストロゲン』が、
魔王『エストロゲン・ロス』のせいで枯渇して困っとるんだわ!」


せいいき……。


性域(せいいき)?



私の脳裏に、先週の婦人科の診察室がフラッシュバックした。


カーテン越しに聞いた「性ホルモン」という、あのなんとも言えない気まずい響き。



……いやらしい。このばあさん、いやらしいわ!


私は頬が赤くなるのを感じた。


何よ「性域(せいいき)」って!


そんなデリケートな場所の名前を、こんな青空の下で、飛沫を飛ばしながら大声で叫ぶなんて!


もしかして、この世界そのものが、とんでもなく「不潔で、いやらしい場所」なんじゃないかしら……?


異世界っていやらしい世界のことなの?!


「何をもたもたしとる! 早うその『聖域(せいいき)』のために、おたまを振らんか!」


ヨシエの言葉に、わたしは耐えきれなくなった。

「ちょっと! もうやめてちょうだい! 性域とか、おたまとか、あなたヤラシ過ぎるわ!!」


70歳は過ぎているように見えるのに、臆すことなくそんな破廉恥な言葉を連呼するなんて、耐えられない!


……でも、娘に怒られるからメモしておかなくちゃ。


(性域……エ・ス・ト・ロゲン……)


「おみゃーさん!! なぁに言っとりゃーすだ!! たーけたこと言っとらんで、はよ聖域(せいいき)をなんとかしやぁ!!」


何を言っているのか、さっぱりわからないが、ヨシエのマシンガンのような唾液がわたしのメモに飛ぶ。



「ちょっ…汚っ!!」


ヨシエの唾液のせいで、せっかく書いた「エストロゲン」の文字がじわじわと滲んでいく。


「……あ、ああ……!!」


見れば、メモ帳には無惨にも「エ……ロ……」という文字だけが浮かび上がっている。


「エ……ロ……」が「性域」で枯渇している。



……これ、もし娘に見られたら、今度こそ親子の縁を切られる。


次からは油性のペンを持ってこよう。


わたしはヨシエの唾液対策を考えながら、ぼんやりと唾液で滲んだメモを眺めた。


結局、何一つ解決しないまま、わたしのメモ帳はただの「湿ったエロ性域」と化してしまった。


勇者の道は、どうしてこうも、主婦の常識を置き去りにしていくのだろう。


厳しい。


あまりに厳しすぎる。


ため息をついて、顔を上げようとした瞬間、わたしの肩を重く鈍い痛みが襲った。


「グエッッ!」


肩の重さが増し、息が詰まる。



肩が重いなんてレベルじゃない。まるで、巨大な岩石が肩にめり込んでいるみたいな……


「おみゃーさん!!!」


ヨシエの悲鳴のような叫びと、唾液の塊がわたしを襲う。


何? 何が起きてるの?!


(つづく)


アザミ@異世界転生中
50歳パート主婦。ただいま異世界転生中😀


アザミっ娘@大学生:11分前
すごいところで終わらせるねww
てかさ、エロとか性とかって……お母さん、ヤバくなく?
更年期ってそんな感じになるの?

 アザミ@異世界転生中:9分前
 しょうがないじゃない。
 アンタたちの夜ご飯作らなきゃいけない時間だし。
 更年期がそんな感じって、どういう意味?

noteコメント欄

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