“綺麗なデータ”に恋をして―CAIOがGVA TECHで挑む「AIで法務に新しい価値を」
はじめに~採用広報より~
GVA TECHでは、リーガルテックの未来を支えるべく、AIの可能性を日々探求しています。その中核を担うのが、AI領域の戦略と開発をリードする「CAIO(Chief AI Officer)」というポジションです。
今回は、GVA TECHのAIチームを牽引するCAIOの岩城さんにインタビューを行いました!CAIOというまだ馴染みのない役割のリアルや、AI開発の裏側、そして一緒に働きたい人物像まで――これからAI×リーガルテックに携わりたいと考える皆さんにとって、ヒントとなるエピソードが満載です。
GVA TECHの開発部に少しでも興味を持っていただけたら幸いです。
▶CAIOという仕事について
― 現在の役割とミッションについて教えてください。
はい。AIでリーガルテックサービスの利便性を高めることをミッションに、AIに関連した機能開発における技術的な検証, 要件定義, 設計, 開発, 実装あるいは運用の工程の責任を担っています。
― CAIO (Chief AI Officer)というポジションについてどう捉えていますか?
2018年に入社した当時、日本国内でCAIOという肩書きを持つ人は非常に少なく、社内外でも認知度が低かった印象があります。海外では既にポジションとして存在していましたが、日本では珍しかったですね。
今でも「AI」という言葉があまりに汎用的であるがゆえに、CAIOがどんな役割を担っているのか伝わりにくいという課題があります。個人的には、「データに付加価値を与える活動の推進と統括を行う責任者」だと考えています。従来のITでは、データを入力・蓄積・検索するだけで終わっていた部分に対し、AIを使うことで新たな知見や気付きを導く――そのような役割がCAIOには求められていると実感しています。今後も社内外に新たな「気付き」を発信できる存在でありたいです。
▶GVA TECHとの出会い
― これまでのキャリアを簡単に教えてください。
大学~大学院時代までは光半導体の研究を行っていました。その後、紆余曲折を経てデータサイエンティストとして様々なAI関連の案件に従事してきました。
― AI領域に関心を持ったきっかけは?
大学在学中から、理論, 実験 → 数値計算(シミュレーション) → (???) に興味をもっていました。20年前は(???)の候補として機械学習(AI)が挙げられるとは想像もつきませんでしたが、実験結果(データ)を活かす手法は何かないか探究してきた末に気が付いたらAI領域に身を投じていました。
― GVA TECHに関わるようになったきっかけは?
前職でデータサイエンティストをしていた際に、当時の同僚に誘わてGVA TECHに副業として関わるようになったことがきっかけです。元々、自然言語処理に関する案件を経験していましたが、多くはSNS等の短い「つぶやき」や「絵文字」ばかりで分析に苦労していた記憶があります。一方、リーガルテックで契約書を対象とする場合、契約書が「綺麗で意味のある自然文」で記載されていることに感動し、自然言語処理のAIをやるならここだと思ったことが決め手となりました。
▶現在の役割と業務内容
― CAIOとしての主な業務内容を教えてください。
開発要望を受けてから、技術検証やプロトタイピングを行い、要件を固めて実際の機能リリースへとつなげていくことが主な業務です。最終的にリリースまで導く役割を担っています。
― 注力しているプロジェクトについて教えてください。
全てです(笑)。リリース時期は異なりますが、複数のプロジェクトを常に抱えており、特に最近は生成AIを活用した案件が中心です。生成AIは進化のスピードが非常に速いため、毎日のように新しい技術や手法を試行錯誤しています。
― 生成AIの活用だけでなく、従来の機械学習も使われていると伺いました。
はい、まさにその通りです。生成AIは非常に強力ですが、すべての課題に対して万能というわけではありません。タスクの規模や性質によっては、古典的な機械学習の方が合理的で効果的なことも多いです。技術選定は目的ベースで行っており、最適な手法を柔軟に選び取っています。
▶技術に関して
― GVA TECHのAI活用の方向性についてどうお考えですか?
昨今のAI開発・活用では、生成AIの「順問題(模倣)」に対する解決能力の高さが注目されています。今後もある程度はこの傾向が続き、AIでAIを開発するような取り組みも加速するかもしれません。一方、入出力関係におけるブラックボックス化を避けるため、「逆問題」―すなわち「なぜそうなったのか」という根拠説明―への対応が今後は要求されるようになると考えています。AIが「順問題」としてどれだけ入出力の模倣を極めたとしても、なぜその出力に至ったか、「逆問題」としての根拠に言及できるとは限りません。ゆえに、短期的にはAIの「順問題」解決能力の進歩を高速に実用上の利便性へ転化する開発に注力しつつ、長期的には「逆問題」解決への取組へ意識する必要がある認識です。
― 法律領域でAIを扱う上で感じる難しさは?
契約書という秘匿性の高い情報を取り扱うにあたり、公開されている情報と比べ配慮すべき点は多いです。最も難しいのは、プロダクト開発のためにお客様の契約書に記載された具体的な中身を人目で確認できない点に尽きます。一般的なAI開発では、実際の生データを学習, 検証, テストデータに使用し、時には具体的なデータ内容を人目で観察しながら精度改善に努めます。しかし我々にはそれができないため、本番利用想定に近いデータを用意したり、足りない部分を想像で補完しながら開発を行っています
― プロンプト設計やLLM活用において、意識していることはありますか?
再現性の担保や退行(劣化)の抑制を意識しています。基本的にLLMは後発のモデルほど出力内容やコストに優れる傾向にありますが、プロンプトを固定してより優れたモデルを採用するだけで良いというわけではないです。1世代前のモデルで最良だったプロンプトが、次世代のモデルではうまく機能しないこともあり、モデル更新の際は事前の入念なプロンプト検証によって出力の再現性担保あるいは退行抑制に努めています。

▶組織と文化について
― AIチームの構成や雰囲気について教えてください
社員と業務委託が半々の比率で構成されており、AIモデルの開発だけでなく、インフラやAPIも含めた全体設計・実装を担うフルスタックな体制です。バックグラウンドや得意分野が異なる多様なメンバーが集まっており、技術的な議論にも多くの時間を費やしています。時には雑談で盛り上がることもありますが、非常にメリハリのある、信頼できるチームです。
― どのような人物と一緒に働きたいですか?
スキル面では、「AIに関係するプロダクト開発において、ここは自信がある」と言える強みを持つ方。マインド面では、新しい技術への探究心と柔軟性を持ち、議論を楽しめる方と一緒に働きたいですね。
▶最後に
― GVA TECHのAIチームとして、これから何を目指しますか?
これまでも、これからも、「AIを通じてデータに付加価値を生む」活動を貪欲に継続していきます。社会に役立つ技術とプロダクトを生み出すため、挑戦を続けます。
― 未来の仲間へのメッセージをお願いします!
一緒に切磋琢磨しながら、AIやリーガルテックの発展に貢献していきましょう。好奇心と情熱を持った方とお会いできるのを楽しみにしています。
― ありがとうございました!
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