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AI時代のキャリアは、「自分を経営する」ことから始まる

AIによって、仕事のやり方は大きく変わり始めています。

メールを書く。
資料をつくる。
議事録をまとめる。
情報を整理する。

これまで人間が時間をかけていた仕事の多くを、AIが手伝ってくれるようになりました。

でも私は、AI時代のキャリアについて考えるとき、

「AIで仕事を速くする」だけでは、もったいない

と思っています。

AIによって変えられるのは、仕事の速度だけではない。

キャリアのつくり方そのものを、変えられるのではないか。

最近、そんなことを考えています。

まず、「自分AI」を育てる

私なら、いきなりAIに実務を頼むところからは始めません。

まず、自分自身について徹底的に壁打ちします。

3年後、5年後、何をしていたいのか。

どんなビジネスパーソンになりたいのか。

何を強みにし、どんな仕事を任されたいのか。

これまで何を経験し、何が得意で、何が苦手なのか。

私自身、AIと壁打ちするときは、単発の質問だけで終わらせないようにしています。

自分の役割、目標、考え方、過去の判断やフィードバックをできるだけ渡し、

「私だったらどう考えるか」まで理解してもらうこと

を意識しています。

もちろん、AIへの入力は一度で完成するものではありません。

仕事をしながら、

「この判断は自分らしい」

「これは少し違う」

と修正していく。

すると、あることに気づきます。

AIを育てる作業そのものが、自分自身を深く言語化する作業になっていく。

AIに自分を教える。

自分とは何者なのかを言語化する。

自分のキャリア像が明確になる。

その情報によって、AIがさらに自分を理解する。

この循環によって、単なる汎用AIではなく、自分のキャリア、価値観、判断基準を理解し、「未来の自分」という方向から助言をくれる、

参謀としての「自分AI」

が育っていきます。

「AI秘書・AI部下」をつくり、自分は経営者になる

次に、日々の実務を担当する「AI秘書」や「AI部下」をつくります。

朝になったら、今日達成したいことや優先順位を整理してもらう。

会議が終われば、議事録や次のアクションをまとめてもらう。

資料のたたき台をつくってもらう。

メールをレビューしてもらう。

このとき、人間である自分の役割も変わります。

すべてを自分で処理する担当者ではなく、

AIと自分の仕事を管理する「経営者」になる。

どこへ向かうのかを決める。

何をAIに任せるのかを決める。

何を自分でやるのかを決める。

限られた時間を、どこに投資するのかを決める。

そして、最終的なアウトプットには自分が責任を持つ。

AI部下がつくったものを、そのまま会社へ出すわけではありません。

経営者である自分が品質に責任を持ち、

相手の期待値を超えるところまで磨いてから返す。

会社から任された仕事を、自分とAIで構成された小さなチームで経営していく。

そんな感覚です。

改善をテンプレート化し、組織に残す

ここでもう一つ、大切だと思っていることがあります。

会社には、

報告書。

営業資料。

会議。

業務フロー。

情報共有。

さまざまなテンプレートがあります。

もちろん、まず既存の仕組みを理解することは大切です。

でもAI時代は、そこからもう一歩進んでもいい。

「このテンプレート自体を、もっと良くできないか」

と考える。

AIを使って報告方法を改善する。

重複している業務をなくす。

新しいプロンプトをつくる。

ワークフローを変える。

そして、

うまくいった方法は、新しいテンプレートとして組織に残す。

自分だけが速く仕事をできるようになって終わるのではありません。

自分が見つけた改善を、組織の仕組みに変えていく。

ここまでやって初めて、個人のAI活用がチームの生産性へつながります。

私は、これからの職務経歴では、

「何を担当していましたか」

だけではなく、

「その仕事を、どう変えましたか?」

という問いが、ますます重要になると思っています。

「仕事をこなした実績」から、
「仕事のやり方を変えた実績」へ。

自分がつくった仕組みによって、チームの仕事がどう変わったのか。

組織に残した改善そのものが、

自分自身の「キャリア資産」

になっていきます。

そして、こうした改善や成果は、自分の中だけに留めず、上司やチームにもきちんと共有する。

AIによって報告をつくる工数が下がるのであれば、むしろ以前より高い質で、

何を考えたのか。

何を変えたのか。

どんな成果を残したのか。

を伝えられます。

AI時代には、キャリア形成を半年や一年に一度考えるのではなく、

毎日の仕事の中で育て、可視化していく。

私はそこに、大きな可能性を感じています。

生まれた時間を、自分自身へ再投資する

ただ、ここからが一番大切です。

AIによって、2時間かかっていた仕事が1時間になった。

そこで浮いた1時間に、また別の仕事を詰め込む。

それも一つの使い方です。

でも、それだけなら、

仕事の生産性が上がっただけです。

私は、その時間を自分自身へ再投資したい。

人と会う。

新しい場所へ行く。

新しい体験をする。

考える。

学ぶ。

身体を整える。

資産を育てる。

私は、人生を、

思考、健康、体験、人間関係、キャリア、資産。

という6つの資産から捉えています。

こうした異なる資産を掛け合わせながら育てていくことを、「クロス複利」と呼んでいます。

AIによって仕事の時間を圧縮する。

そこで生まれた時間を、人生の別の資産へ投資する。

新しい体験が、思考を育てる。

人との出会いが、仕事につながる。

健康が、長く挑戦できる時間をつくる。

学びが、アウトプットの質を上げる。

資産が、未来の選択肢を増やす。

そして、その経験や知識がまた自分AIに蓄積され、仕事の質をさらに上げていく。

AIが時間を生み、
人間が経験を積み、
その経験がまたAIと仕事を育てる。

この循環が回り始めると、AIは単なる効率化ツールではなくなります。

人生全体の複利を加速させる存在になる。

私は、そこにAI時代のキャリア形成の可能性があると思っています。

AIには仕事を。人間には人生を。

これからのキャリアで大切なのは、

「AIを使える人になること」

だけではありません。

AI時代のキャリア形成とは、

自分を一つのチームとして経営し、
AIに任せる仕事と、自分自身が時間をかけるべき仕事を分け、
そこで生まれた時間と改善を、自分と組織へ再投資していくこと。

これからのキャリアで差がつくのは、

AIをどれだけ使ったかではなく、

AIと自分をどう役割分担し、そこで生まれた価値をどこへ再投資したか。

なのかもしれません。

AIには仕事を。

人間には人生を。

そして、自分自身はその両方を経営する。

それが、私が考える
AI時代の「これからのキャリア」です。

あなたは、AIで生まれた時間と価値を、どこへ再投資しますか?

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