コーヒーのためだけに、キャビネットを開ける。
昼食後は、必ずコーヒーを飲む。
こだわりとか、マイルーティンとか、そういう前向きな理由があるわけではない。ただ単純に、お腹がいっぱいになると眠くなる。それだけのことです。
食後のあの感覚、わかるだろうか。胃のあたりがじんわりと重くなって、まぶたが少しずつ下がってくる。頭の中ではぼんやりと「午後もあるけど」と思っているのに、体はもう「今日は終わりでもいいよ」と言いはじめている。そのギャップを、コーヒーで無理やり埋めている。健康的かどうかは、深く考えないことにしている。
☕ 問題がある
職場のルールとして、机の上に飲み物を置いてはいけない。キャビネットにしまうこと、と決まっている。
最初にそれを聞いたとき、「あ、そうなんですね」と思った。机がすっきりする。整然とした職場。それはそれで、わかる。でもコーヒーはどうすればいいのか。
答えはシンプルで、キャビネットにしまえばいい。飲むときだけ取り出せばいい。頭ではわかっている。ごく簡単なことだとわかっている。
でも、なぜか昼食後に毎回、少しだけ気持ちがしぼむ。
☕ 毎日の流れ
食事を終える。眠い。コーヒーが飲みたい。立ち上がる。キャビネットのところまで歩く。ドアを開ける。コーヒーを取り出す。席に戻る。飲む。飲み終わる。また立つ。キャビネットまで戻しに行く。席に戻る。ようやく、午後がはじまる。
この一連が、毎日繰り返されている。
取り出すときの動作が、なんとも言えない。キャビネットのドアを引いて、コーヒーを手に取る。別に重くも遠くもない。でも「飲み物を取り出すためだけにキャビネットを開けている人間」を、毎日やっているという感覚がじわじわとある。
誰も見ていないと思う。周りはそれぞれ、食後の作業に戻っていく。でも自分の中で、小さなめんどくささが静かに積み上がっている。積み上がっているのに、やめていない。これがじわじわとおかしい。
☕ やめない
午後の眠気と、コーヒーなしで戦ってみる。それも一つの選択肢だ。試したことはない。試す気が特にないのは、飲みたいからだ。それだけです。
めんどくさいとは思っている。確実に思っている。それでも今日も取り出した。明日も取り出すと思う。意地とか意志とか、そういうものではなくて、ただ飲みたいので。
この一点で、すべてが動いている。
☕ ふと
コーヒーを取り出して席に戻る瞬間、なんとなく気持ちが切り替わる。眠気がどうのというより、「さて」みたいな感覚。あのめんどくさい手順のどこかに、午後のスイッチがひっそり紛れ込んでいるのかもしれない。
コーヒーのためだけにキャビネットを開ける人間が、ここにいる。
なんか違う気もするけど、まあ、飲めてるからいっか。
あとがき
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
眠いです。
眠いから飲む。でも眠い。
重い記事が続いたので、ちょっと息抜きですw
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