#3つのお題に空想のひらめきを 「穴」
第38回 3つのお題
お題①:「月に帰れなかったかぐや姫」
お題②:「七つ目の井戸」
お題③:「風を集めるおばあ」
竹取の翁が光る竹の中に見つけたのは、わずか7センチの赤子だった。その子は、たった3か月で美しく輝く女性に成長した。それが、かぐや姫だ。
「私は月から来ました。時が来たら、月に帰らなくてはいけません」
しかし、その美しさが評判を呼び、嫁に欲しいと各地から貴公子が押し寄せた。かぐや姫は、無理難題の願いを叶えてくれたらと応じたが、誰もその願いを叶えることは出来なかった。ついには帝からも所望されたが断って、月からの使者とともに月に帰る日がやって来た。見送る翁と媼。
「今までありがとうございました。このご恩は決して忘れません」
ところが、使者たちが慌てだす。
「姫。反重力装置が壊れてしまいました」
「ええ~!」
びっくりしたかぐや姫。月に帰れなかったかぐや姫を囲っていたシールドも壊れ、現われたのは爬虫類の顔をした世にも醜い人型生物。
「見たな~!」
翁と媼は、囚われの身となった。
「こうなったからには、地底で暮らすしかない。穴を掘れ」
使者たちは穴を掘るがコンコンと水があふれて井戸になる。七つ目の井戸か?と思われた穴が、ようやく地底につながる通り道となった。
「二人を開放してやるがよい。さらばじゃ!」
かぐや姫は地底人となり、あっという間に年をとり、穴から地底に酸素を送るために風を集めるおばあとなって、今も地底で暮らしているらしいが、その穴がどこにあるのか、もはや誰も知らないという。
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