ちゃんと休める人は、案外強い。
「少し休めばいいのに」
そう言われて、
素直に休める人ばかりではない。
本当は疲れているのに、
頑張りすぎる人ほど、
なぜか休むことに罪悪感を抱いてしまう。
真面目な人ほど、
自分を休ませるのが苦手だ。
「自分が抜けたら迷惑がかかる」
「ここで休んだら甘えになる」
「もう少しだけ頑張れば何とかなる」
そうやって、
いつも最後まで自分を後回しにしてしまう。
僕も昔は、
休むことがとても苦手だった。
体調が悪くても、
気持ちが沈んでいても、
「まだ動ける」
「これくらい大丈夫」
そうやって、
自分に言い聞かせながら働いていた。
今思えば、
あれは責任感というより、
休み方を知らなかっただけなのかもしれない。
頑張ることが当たり前になっている人は、
立ち止まることに罪悪感を持ってしまう。
何もしない時間に落ち着かない。
予定がないと不安になる。
休んでいるはずなのに、心が休まらない。
身体は止まっていても、
心だけが働き続けている。
だから、
本当の意味で休めていない。
若い頃は、
休まず働けることが強さだと思っていた。
誰より遅くまで残って、
誰より多く抱えて、
誰より先に結果を出す。
そんな生き方が、
かっこいいと思っていた。
でも年齢を重ねて分かった。
本当に強い人は、
ちゃんと休める人なのだと思う。
無理をする前に気づける人。
壊れる前に止まれる人。
助けを求められる人。
その方が、
ずっと難しい。
僕は体調を崩してから、
ようやく休むことの意味を知った。
休むことは、
怠けることじゃない。
休むことは、
また生きるための準備なのだと思う。
何もしない時間が、
心を整えてくれることもある。
遠回りに見える時間が、
自分を守ってくれることもある。
昔の僕は、
それが分からなかった。
止まったら負けると思っていた。
でも本当は逆だった。
止まれない方が、
ずっと危うかった。
頑張りすぎる人は、
誰かには優しいのに、
自分には驚くほど厳しい。
人には
「無理しないで」
と言えるのに、
自分には
「もう少し頑張れ」
と言ってしまう。
でも一番労わってあげないといけないのは、
案外、自分なのかもしれない。
休むことは、逃げではない。
休むことは、
諦めでもない。
休むことは、
これからも生きていくために必要なことだ。
だからもし今、
少し疲れたな
しんどいな
何もしたくないな
そう思っているなら、
それは怠けではなく、
心が出しているサインかもしれない。
ちゃんと休める人は、
案外強い。
自分の限界を知っている人。
自分の心を守れる人。
無理を続けない人。
それは、
弱さではなく、
静かな強さなのだと思う。
時々は、
頑張ることより先に、
自分を休ませてあげてほしい。
自分を大切にできる人だけが、
長く、やさしく生きていけるのだと思う。
