Last Light ─ 夜明け前の光について
音楽を作っていると、ときどき “誰かに向けて書いたわけじゃないのに、自分自身に返ってくる曲” がある。
「Last Light」 は、まさにそんな存在だ。
夜明け前のキッチン。
冷めたコーヒー。
眠れないまま、窓に映る自分と向き合う時間。
あの静けさの中で生まれたメロディが、
この曲の始まりだった。
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◆ 消えそうで消えない光のこと
人は誰だって、暗闇の中を歩く時間がある。
うまくいかなかった日
手放すしかなかった夢
正しさの隙間で少しずつすり減っていく心
そんな時期に、遠くのほうで
かすかに揺れ続ける光 に気づいた。
それは希望じゃなくて、祈りでもなくて、
名前のない “小さな灯り”。
この曲では、その小さな光のことを “Last Light” と呼んでいる。
消えそうなのに消えなくて、
弱いようで実はしぶとい。
どれだけ遠回りしても、必ずそこに残っている光。
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◆ 3拍子のワルツで描く「回り道の強さ」
作った当初はもっと強いビートにしようと思っていた。
でもコードを触っているうちに、
三拍子のワルツという選択が自然に落ちてきた。
ワルツには “揺れ” や “不安定さ” があって、
まるで人の心みたいに脆くて温かい。
この曲が運んでほしいのは “強さの押し付け” じゃなくて
“遠回りした自分を許す感覚”。
ワルツは、その揺れを包んでくれた。
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◆ 歌詞に込めたこと
失くしたものより抱えてきたもの
今の俺をここに立たせている
この部分は、書きながら自分に言われている気がした。
弱さを連れてきた日々も、
逃げてしまった瞬間も、
全部ひっくるめて“今の自分”を作ってる。
この曲は「強くなれよ」と背中を押す歌じゃない。
それよりもっと静かで、もっと優しい。
“ここに立ってるだけで十分じゃない?”
そう言ってくれるような歌だ。
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◆ おわりに ― 朝が息をし始める瞬間
曲の最後に書いた(YouTubeにはその部分は割愛)
朝が息をし始める
深い海
すべて沈めて…
と言う歌詞は、夜から朝へと切り替わる一番静かな情景をイメージした。
“忘れる” でも
“過去を無かったことにする” でもなく、
沈めて、静かに前へ進む。
その感覚こそ “Last Light” の本質だと思っている。
