売れない本にも良い本はある。<15>
今の時代は、流行りの本ばかり売れて、流行らない本は全然売れない、という二極化現象が起きているような気がします。そこで一つ、売れない本を宣伝して、皆様に買っていただこうというのがこの企画。
伊藤先生の僚友:山口俊治先生
私事ですが、これは今となっては大昔の、学生時代の話。受験勉強のために、伊藤先生の『英頻』を買って、第一章の「呼応」から、せっせとやり始めたのです。確かそれは、高3の一学期だったはず(汗)。とはいえ、今とは違って、参考書ルートなども確立されておらず、元々勉強もほとんどしていないのですから(苦笑)、やり方も分からず、ただ写経のごとくノートに写すだけ。
しかし、長文と違って、英文法はただ写せばいいというものではありません。だから、ちっとも頭に入らない。それはそうでしょう。何一つわかっていないのだから。どうにかしなければいけない、と思って買ったのが、山口先生の実況中継シリーズでした。
ところが、こちらはうって変わって、すらすら読める。理解しながら読んでいける。で、『実況中継』を読んでから『英頻』を見直すと、嘘のようによく分かる。写経済みのノートに、自分なりのまとめを加えていく、これが実にいい勉強になった。いつしか、自分だけの英文法ノートが出来上がっていった。誇張ではなく実話です。今でもこのノートは捨てずに持っています。愛着があって捨てられないんですね。
それから歳月が流れ、山口先生の『英語構文全解説』が出たときに、山口先生と伊藤先生は僚友であったことを知った。なるほどあれは相性が良かったわけだと、膝を叩いたというわけ。
また、『英文解釈教室』と、この『総合英文読解ゼミ』の相性も抜群で、同じ例文が、ちょくちょく散見される。
全く、本との出会いというのも何かの縁なのだろう。たまたま買った参考書が、僚友同士のものだったなんて、誰が知ろう。文法書なんて買ったためしはなかったのに、偶然としか言いようがない。合縁奇縁とはよく言ったものである。お二人の関係が書かれているこちらも、興味のある方はぜひ。
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