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同じ場所にいるのに、景色が変わった日


最近、仲が良かった人間関係が崩れてしまう出来事が重なり、
ちょっと落ち込んでいます。
でも、その痛みの中で気づいたこともありました。


自分の気持ちの変化を感じる中で、
これまで当たり前だった人間関係に、
ふとした違いを感じるようになりました。
心の中で「何かがある?」と立ち止まることが、
最近増えてきた気がします。


以前の記事にも書きましたが、
幼少期の特殊な環境の影響もあり、
私は微妙な空気感や人の機微を敏感に察知しやすい、
心の癖を持っています。
その分、時として過剰に反応してしまい、
苦しくなることも少なくありませんでした。


自分を内省する中で、
そうした心の癖があることを知り、
少しずつ「いなす」ことも覚えてきました。
そのおかげで生き方が以前より、
少し楽になってきたように感じています。


そうした変化が、自分の中で起きたことで、
人との関わり方や、周りを見る視点にも、
違和感を覚える場面が増えてきているのかもしれません。


自分の周波数が変わった。


そんな感覚を今、感じています。


私は人との距離感を、
どこか周波数のようなもので捉えているところがあって、
ラジオを聴くときの感覚に少し似ている気がします。


ダイヤルをゆっくり回しながら、
居心地がよく、いちばんクリアに聴こえる位置を探す。
ほんのわずかな違いで、
心地よく響くこともあれば、
逆に雑音が増えてしまうこともある。


ところが最近、
その雑音が気になるようになってきました。
以前なら気にならなかったはずの音が、
どこか引っかかるように感じて、
クリアに聴こえなくなってきたのです。


それはもしかしたら、
誰かが変わったというよりも、
私自身が今の自分にとって心地いい位置を、
無意識のうちに探し始めているからなのかもしれません。


相手との関係の中で、
以前のように自然に整っていた感覚が、
少しずつ噛み合わなくなってきた。
そんな心のずれを私は今、
感じているのだと思います。


もう一つ変わったこと。

それは、
少し自分のことを認められるようになったことでした。
自分を好きになったというのも変な言い方ですが、そんな感じです。


「自分はこれでいいんだ」

そう思える土台が、
ようやくできてきた気がします。


自分の存在を認め、自分に優しくなる。
わがままになることでもなく、
欠点も含めて、今の自分を受け入れること。


そうしていると、
人との距離に無理をしなくなり、
繋がりそのものが、少し楽になってきたように思う。


自分を受け入れられるようになってから、
人との違いにも、
少し力を抜いて触れられるようになりました。


自分を好きになった、というより、
自分にそっと敬意を向けられるようになった。


そんな感じがしています。


そうしていると、
自分を大切にしてくれる人の存在にも、
少しずつ気づけるようになってきました。


その敬意は、
きっと周りにも伝わって、
私を尊重してくれる人が集まってきてくれる気がする。


そんな事を最近思うようになって、
その頃から会話の中で、どこか引っかかる言葉が
増えてきた気がします。


例えば、以前なら気に留めずに流せていた「何気ない誰かの皮肉」や、
「場を盛り上げるための謙遜」のような言葉。


その場では笑って受け流したけれど、
帰り道でふと、その言葉が胸の奥に残っていることに気づいた。
以前なら、こんなふうに引っかからなかったはずなのに。


今の私にはそれが、
少しだけ肌に触れると違和感となって、
そっと横に置いておきたくなるような、
そんな感覚がありました。


それはただ「合わなくなった」のか。
それとも「共有できなくなった」のか。


そう思う自分が、少しだけ寂しかった。


同じ景色を見ているつもりだったのに、
いつのまにか、
立っている場所が少しだけずれていたのかもしれない。


「変わらずにいられたらよかったのに」と、
ほんの一瞬思ってしまう。


でも、
もしかしたら……


誰かが変わったのではなく、
私自身が、
以前と違う景色を見るようになっただけなんだと思う。



無理に分かり合おうとしなくてもいい関係と、
少し距離を置いた方が整う関係がある。


そんなことを、今は静かに思っています。



誰かが悪いわけでもない。
ただ、自分の変化で、
見える世界が変わってきただけなのかも。


不思議なことに、
そうした違和感を手放していくと、
自然と、同じ価値観を持つ人が現れはじめているのを感じています。


無理に説明しなくても伝わる感覚。
沈黙さえ心地いい関係。


これからの自分は、
誰と、どんな世界を共有していくのだろう。


人が去ることは、終わりじゃない。
次の自分に合った関係性へ進む合図なのかもしれない。


新しい自分に合った周波数へと、
ゆっくりダイヤルを回している最中なのだと思います。


同じ場所にいても、
見える景色は変わる。


それは少し寂しくて、
でも、どこかあたたかい。


それでも、まだ戸惑いもあるし、
少しだけ怖さも残っている。


今の私はその変化を無理に止めずに、
ただ静かに受け取ってみようとしている。


それぞれの場所で、
それぞれの景色が変わっていくように。



 



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