家庭科教員がホイップケーキやさんになってみた
元家庭科教師がケーキやさんに挑戦!
これまでたくさんの調理実習をおこなってきた。
和洋中のさまざまなメニューを教える以上、自分がとうぜんその料理が作れないとならない。プライベートな食生活ならぜったいにカゴに入れないであろう食材を購入し、自宅で予習がてら作ってみる。
完成後は味が濃い、量が少ないもっと食べたい(?)、かたい、やわらかい、油がキツイ、さまざまな感想をもらいつつ「これは高校生が作るの!」となぞの一喝で試作会は(強制)終了する。

そんななか、高校生の家族たちがこぞって楽しそうにやっている知育菓子に目が向く。
(なんで高校生にもなってこんな子どもぽいものがやりたいのだろう?)
けど無意味に否定するのもかわいそうだし、ただただ見守りつつあったのだがそこでフト思う。
(そういやこのお菓子をまともに作ったことないなワタシ)
一念発起。スーパーに買い物に行った際にこっそりとカゴに2つのお菓子をひそませてみる。
そう、元家庭科教員がおかしやさんに挑戦するのである。
エントリーNo.1 意外に手加減がムズカシイ、ねるねるねるね

手始めに小学生のころになかなか母親が買ってくれなかったこのお菓子への挑戦である。工程は粉と水を合わせるだけと簡単なのだが、手が止まった個所が2回あった。
STOP1:カラフルラムネを均等につけられない
おいおい、あんたそんなこともできないのかよ?とお思いの方。そうです。完成したねるねを付属の小さなスプーンですくってお隣のラムネゾーンにつけて食べるようだが、勢い余ってほとんどのラムネがひっついてしまった。
(下手すぎて画像を撮るのも公開するのもハバカラレタ)

STOP2:中年には食べきれない、ねるねの威力(炭酸ガスなめんなよ編)
一口試食してみる。もにゅもにゅっとしたねるねの触感とプツリと口ではじける小さなラムネたち。ただひとくちでよかった。
その後、食道から胃につぎつぎとねるねが落とし込まれながら気づく。
これって炭酸ガスがどんどん発生してない?
あわててパッケージの原材料名を確認する。まぎれもなく炭酸ガスを利用している原材料と子ども向けの説明書きがそう言っている。
(理系の諸君は簡単だね!)
炭酸水素ナトリウム+酸→二酸化炭素+水
NaHCO3+H+ → CO2+H2O+Na+
どんどん胃がブクブクと膨れ上がっていく感触、まるで胃のバリウム検査時に強制的に飲まされる発泡剤を想起させる。
(ぜったいにげっぷしないでくださいね~)(ムリっ!)

余談だが、この職員健康診断にバリウムを飲んだであろう男性教員の口の周りが白くクワンクワンになっているさまを見るとなぜかキュンとなった思い出がある。ふだん隙のないダンディーな公務ぶりからは思いもよらないギャップお茶目な姿は必見である。(健診はおマジメに!)
エントリーNo.2 絞りだしってこんなにムズかったっけ?ホイップケーキやさん

いよいよ真打登場である。
先ほどのねるねでだいぶと心が折れた状態でのスタートであるが、これを調査したくて購入したのだし、細かい説明書きを熟読して粛々とはじめていく。
やってみて気がついたが小さな感嘆を断続的に複数回あげた個所はこんなところである。
感嘆1:ご利用は計画的に(テーブルは片付けてからはじめよう編)
お子さまのいるお宅は慣れっこでしょうが意外に細かいウエハースなどのちりごみが飛び散ったり、ネバネバしたお菓子がテーブルにへばりつく。
そのつど、「ありゃ~」とか「ちょっと待ってよ?」とかひとりで盛大に発声しながら作る羽目に。
ご利用前にはきちんと手順を熟読しましょう。中年の目にはキツイ小さな文字で案外大切な注意文が書かれています。

感嘆2:あれほど注意してきた机上整理を怠るな
細かく無駄のないパーツ配置やパッケージの編成。もはや使わない部位などない構成になっていて開発者の高い工夫と能力に感嘆しっぱなしだった。
そんななか作業工程に水を使う用にセット内に切り離して利用するちいさな計量カップ(11cc)が組み込まれている。しかしこの計量が盲点だったのだが小さい容器の方が軽くてこぼしやすかったりする。そしてパーツも大人の手にはやや小さい作りに。つい気軽に食卓上でお菓子作りをはじめるとあとが少々たいへん。PCやスマホなどの精密機器が気軽に置いてあったりするからである。きちんと机上整理をしてから作業開始がのぞましいと感じる。(ネバネバの手でスマホ撮影。拭き掃除が少々面倒だった)
そこで立ち止まって思う。
あれほど調理実習の前には、「机上整理をしなさい。無関係なものは実習室に持ち込まないこと。調理中もきびきびと動き、片付けも並行してすすめなさい」と言ってきたのに。
自分の汚れた手と、飛び散った水滴とウエハースの破片をボーっと見ながら急にうなだれる筆者。

気を取り直して、先生!
続々と仕上がってくる材料たちをあとは盛り付けるだけだよ!さあ元気を出して頑張ってかわいいデコレーションをしましょう。
ラスト感嘆:へ??絞り出し袋の扱いってこんなにムズかった?
もはや完成品をアップするのはやめようかと思った出来。
ソフトクリームなんて巻きが下手すぎて隣に垂れてしまっている。
そして、タルトは写真のようにかわいく絞り出そうとするも、台座がすべって均等に出せない。そしてもっとも言いたいのはイチゴ味とバニラ味がきれいにセパレートして絞り出せないぃぃ(キー)である。
ぜんぶいちご味のピンク色に見えるし。食べすすめるとバニラ味が顔をのぞかせますがそれだと映えない~。(大人げない。)

さいごに。
本商品へは心からの敬意とこれからもたくさんの商品を世に提供していただきたい。(全種類制覇をめざします)
これは子ども単体での製作はかなり難易度が高く、かといって大人が手を出すにもちっちゃい文字にちっちゃいパーツ。少々の精神力が必要そうだなと感じた。お菓子自体の味は子どもたちが大喜びする分かりやすい味付けであった。(意外と中年のおなかには溜まりました)
けど高校生たちでも楽しそうに作っている。
最近はニットにはまったり、小さなモノづくりが勉強の息抜きになるとのこと。(アイドルたちの影響も少なからずあるようです)
手先を動かし、かつ自分の生活が豊かになる工夫ができるのならぜひ活用してもらえればと思う。(実際にキッチンに立って料理をしたがる子もいます。善行でしょう。)
たまには日常に非日常を!
長文レポートにお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
筆者の初夏旅はまだまだ続きます。

