AIドラマ制作の裏側|Ep9:ゴリ課長が取引先の心を飴で掴んだ件(制作備忘録)
Ep9はE2(課長ギャップ)エンジンの回。視聴者はゴリ課長が優しいと知っている、取引先は見た目で怖がる、というアイロニー構造。Ep4の「甘党キャラ」設定を回収する伏線回収回でもあります。
今回のストーリー
初対面の取引先担当者がゴリ課長の見た目にガチガチに固まる。そのとき課長がポケットからそっと飴を差し出す。「どうぞ。」の一言。取引先の表情がみるみる和らいでいく。
Ep4でカフェのパフェを真剣な顔で食べていた「甘党キャラ」が、ここで回収される。Ep4を見ていた視聴者にはご褒美になる設計。
カット構成
・カット1(8秒):取引先の怯え顔ドアップ→ゴリ課長が登場
・カット2(8秒):課長が飴を差し出す→「どうぞ」→取引先の表情が和らぐ
・カット3(8秒):余韻(任意)
やったこと
・取引先の担当者はOTS背中要員として処理。顔を映さず後ろ姿のみにすることで、キャラクター参照画像なし・3キャラ制限クリアを同時に達成。
・発話キャラクターと画面キャラクターを完全一致させる設計。「どうぞ」はゴリ課長が映っている瞬間のみ。
・飴を差し出す動作を「gentle, slow, delicate motion」という副詞で細かく指定。
やらかしたこと
① 飴がそのまま宙に浮いて消える
「飴を差し出す」だけでは飴の扱いが不安定になる。「右手の平に飴を乗せ、相手に向かって手を伸ばす」と手の動きを細かく指定して改善。
② 取引先の「固まった」表情がただの無表情になる
怖がる表情の指定が曖昧だと無表情になる。「驚いて少し後退り、警戒しているが悪意はない表情」と感情の方向性を明示して解決。
③ 「どうぞ」のセリフに笑顔が付いてしまう
ゴリ課長が笑顔で飴を渡すと「ただの優しい人」になってしまい、ギャップが消える。「composed, no smile, matter-of-fact」で淡々とした表情を維持。
学び
・OTS背中要員は「名前なし・顔なし・参照画像なし」でキャラクターとして成立する。キャラ制限を回避しながら「相手がいる」という演出を作る万能テクニック。
・小道具の「渡す」動作は、渡し始め→渡す途中→受け取りの3段階を念頭に置いてプロンプトを書くと自然になる。
・伏線回収は「前の話を知っている視聴者へのご褒美」になる。Ep4の甘党キャラをEp9で回収することで継続視聴が促される。
次回Ep10は天道部長が自宅では奥さんに完全服従するという裏の顔が明かされる回。シリーズ初の閲覧50,000超えリーチ40,000超えを達成。
