見出し画像

お弁当生活が楽しくなるおすすめ本8選

新生活がはじまる春、あるいは節約や健康を意識しはじめたタイミングで、「お弁当を作ろう」と決意する方は多いのではないでしょうか。

けれど、いざ始めてみると「毎朝何を作ればいいかわからない」「おかずがマンネリ化してきた」「そもそも時間がない」といった壁にぶつかりがちです。最初のやる気が長続きせず、三日坊主で終わってしまった経験がある方もいらっしゃるかもしれません。

そんなときに頼りになるのが、お弁当づくりの先輩たちが知恵と工夫を詰め込んだ一冊の本です。レシピだけでなく、段取りの考え方、お弁当箱の選び方、詰め方のコツ、さらにはお弁当を通じて見えてくる暮らしの豊かさまで——本を開けば、お弁当づくりがぐっと身近で楽しいものになるはずです。

この記事では、お弁当初心者から長年作り続けているベテランの方まで、幅広く楽しめるおすすめの本を8冊ご紹介します。実用的なレシピ本から、読み物として心が温まるエッセイまで、さまざまなタイプを選びました。あなたのお弁当生活にぴったりの一冊を、ぜひ見つけてみてください。



『藤井弁当 お弁当はワンパターンでいい!』藤井恵(学研プラス)

お弁当づくりを20年以上続けてきた料理研究家・藤井恵さんがたどりついた結論は、「お弁当はワンパターンでいい」というシンプルなものでした。本書の核となるアイデアは、卵焼き器ひとつでおかず3品を順番に作るという方法です。まず卵焼きを作り、次に野菜のおかず、最後にメインのおかずを同じフライパンで仕上げる。この「ワンパターン」な手順を身につけるだけで、毎朝のお弁当づくりが驚くほどスムーズになります。

レシピ自体はどれも家庭的で飽きのこない味つけばかりで、特別な食材や調味料は必要ありません。「卵焼きのバリエーション」「野菜おかずのバリエーション」「メインおかずのバリエーション」がそれぞれ豊富に掲載されているので、3品の組み合わせを変えるだけで、何十通りものお弁当が完成します。マンネリを感じたらパーツを一つだけ入れ替えればいいので、献立に悩む時間が大幅に減るのも嬉しいポイントです。

累計発行部数30万部を超える大ヒットとなったのも納得の、お弁当生活の「最初の一冊」にふさわしい本です。「頑張りすぎない」「仕組み化する」という発想に救われる方はきっと多いでしょう。


『笠原将弘の 毎朝 父さん弁当』笠原将弘(KADOKAWA)

東京・恵比寿の人気和食店「賛否両論」の店主・笠原将弘さんが、3人のお子さんのために毎朝5時30分に起きてお弁当を作り続けた記録から生まれた一冊です。プロの料理人が作るお弁当というと敷居が高く感じるかもしれませんが、本書に登場するのは驚くほど家庭的で親しみやすいおかずばかりです。「唐揚げ」「卵焼き」「きんぴら」といった定番おかずを、プロならではのほんの少しのコツで格段においしく仕上げる方法が紹介されています。

本書のもうひとつの魅力は、笠原さんのお弁当づくりルーティンが詳しく綴られていることです。前夜の晩酌のつまみを作りながら翌日のお弁当の仕込みも同時進行するという独自のスタイルは、忙しい毎日の中でお弁当づくりを無理なく続けるためのヒントに満ちています。お子さんたちのリアルなリクエストやダメ出しも登場し、読み物としても楽しめます。

全国書店員が選ぶ「料理レシピ本大賞」のニュースなレシピ賞を受賞した実力派。和食ベースのお弁当を極めたい方に、特におすすめです。


『朝10分でできる スープ弁当』有賀薫(マガジンハウス)

3000日以上毎日スープを作り続けたスープ作家・有賀薫さんによる、スープジャーを使った画期的なお弁当本です。「お弁当=ごはん+おかず」という固定観念をやさしく覆してくれる一冊で、スープジャーに具材とスープを注ぐだけで、お昼までにじんわりと保温調理が進み、具材にしっかり火が通るという仕組みを活用しています。

朝の調理時間はわずか10分。野菜たっぷりのミネストローネ、鶏肉と根菜の和風スープ、豆とソーセージのカレースープなど、バリエーションも豊富です。スープという形態だからこそ、一品でたんぱく質も野菜もしっかり摂れるのが大きな利点で、栄養バランスが気になる方にもぴったりです。

レシピ本大賞の料理部門入賞作品でもあり、累計6万部を超えるベストセラーとなりました。従来のお弁当づくりに疲れた方や、冬場に温かいランチを食べたい方にとって、新しい選択肢を開いてくれる本です。スープジャーを持っていなかった方も、この本を読んだら思わず買いに行きたくなるかもしれません。


『ほぼ10分べんとう 266』市瀬悦子(主婦の友社)

書名の通り、ほぼすべてのお弁当が10分以内で完成するレシピを266パターンも収録した、圧倒的なボリュームの一冊です。料理研究家・市瀬悦子さんが「忙しい朝でも本当に作れるか」を徹底的に追求して生まれたレシピばかりで、工程が少なく、使う調理器具も最小限に抑えられています。

本書の特徴は、見開きで一つのお弁当が完結するレイアウトの見やすさにあります。メインおかず+サブおかずの組み合わせが一目でわかり、買い物リストを考える手間も省けます。肉・魚・卵・豆腐など、メイン食材別にレシピが分類されているので、冷蔵庫にある食材から逆引きできるのも実用的です。

「これ1冊あれば10年使える」と謳われているだけあって、和洋中エスニックまで味つけのバリエーションが幅広く、長く使い続けても飽きが来ません。お弁当初心者はもちろん、毎朝の献立に行き詰まったベテランの方にとっても、頼もしい「お弁当の辞書」のような存在になってくれるでしょう。


『もう悩まない!弁当は定番おかずのくり返しでいい』井原裕子(学研プラス)

「明日のお弁当、何を入れよう……」。毎晩その悩みに頭を抱えている方にこそ読んでいただきたい一冊です。料理研究家の井原裕子さんが提案するのは、「みんなが大好きな定番おかずを週に1回入れても、誰も文句は言わない」という、肩の力が抜けるアプローチです。

唐揚げ、ハンバーグ、鮭の塩焼き、きんぴらごぼう、卵焼き——こうした馴染みのあるおかずを軸に据えつつ、味つけや副材料を少しだけ変えることでマンネリ感を防ぐテクニックが紹介されています。「くり返し」を前向きに捉え直す発想の転換は、日々のお弁当づくりに追われている方にとって大きな心の支えになるはずです。

レシピの手順はどれも簡潔で、朝の限られた時間でも無理なく再現できるものばかりです。特別なスキルや道具は不要で、スーパーで手に入る身近な食材だけで完結するのも嬉しいポイント。「がんばらないけど、ちゃんとおいしい」を実現してくれる、実用性に徹したお弁当本です。


『曲げわっぱと常備菜で、おいしさぎっしり、おべんとう。』シラサカアサコ(主婦の友社)

Instagram で美しいお弁当写真が話題となったシラサカアサコさんによる、曲げわっぱ弁当のレシピ&フォトブックです。天然木の曲げわっぱ弁当箱に色とりどりの常備菜を詰めた写真の美しさは、眺めているだけでお弁当を作りたくなる魔法のようです。

本書では、週末にまとめて作っておける常備菜のレシピと、それらをどう組み合わせて曲げわっぱに詰めるかという実践的なノウハウが丁寧に解説されています。赤・黄・緑・茶・白の「5色」を意識した詰め方のコツは、見た目にも美しく栄養バランスも整うという一石二鳥の知恵です。曲げわっぱの木肌が余分な水分を吸ってくれるため、時間が経ってもごはんがふっくらおいしいという利点もあり、お弁当箱選びの参考にもなります。

「映えるお弁当を作りたい」「丁寧な暮らしに憧れる」という方にぴったりの一冊です。常備菜のレパートリーが増えるので、お弁当だけでなく毎日の食卓も豊かになります。


『おべんとうの時間』阿部了・阿部直美(木楽舎)

ANA機内誌『翼の王国』の人気連載を書籍化した、お弁当にまつわる写真とエッセイの本です。写真家の阿部了さんと、文章を担当する妻の阿部直美さんが日本全国を旅し、さまざまな職業や立場の人々が食べている「お弁当」を取材しています。

漁師さんの豪快な弁当、山で働く林業家の弁当、学校の先生が生徒に内緒で食べる弁当——ページをめくるたびに現れるのは、一人ひとりの人生が凝縮されたお弁当の姿です。大写しで撮影されたお弁当の写真は圧倒的な存在感があり、添えられたエッセイには、そのお弁当を作った人・食べる人の暮らしや想いが温かく綴られています。

レシピ本ではありませんが、「お弁当とは何か」「なぜ人はお弁当を作り、食べるのか」という根源的な問いに静かに向き合わせてくれる一冊です。読み終えたあとは、明日のお弁当をもう少し丁寧に作ってみようという気持ちがそっと湧いてくるはずです。シリーズは第4巻まで刊行されていますので、気に入った方はぜひ続巻もどうぞ。


『暮らしの図鑑 お弁当』野上優佳子(翔泳社)

30年以上にわたってお弁当を作り続けてきた「弁当家」野上優佳子さんによる、お弁当の世界を丸ごと一冊に詰め込んだ図鑑のような本です。2026年3月刊行の新しい一冊で、レシピだけにとどまらず、お弁当の歴史や文化、お弁当箱の種類と選び方、世界のお弁当事情まで、幅広いテーマを網羅しています。

「懐かし&ハイカラ弁当24」と題されたレシピパートでは、昔ながらの幕の内弁当から洋風のサンドイッチ弁当まで、眺めているだけでワクワクするお弁当が並びます。さらに「もっと作りやすく、楽しくなるアイデア」として、おかずの詰め方、彩りの考え方、朝の時間を短縮するための段取り術など、実践的な知恵がふんだんに盛り込まれています。

野上さんの「がんばらないけれど手を抜かない」というお弁当哲学は、長くお弁当を作り続けたい方にとって大きな指針となるでしょう。お弁当づくりのスキルアップはもちろん、「お弁当について考えること自体を楽しむ」という新しい視点をくれる一冊です。


おわりに

今回は「お弁当生活が楽しくなるおすすめ本8選」と題して、レシピ本からエッセイまで多彩な8冊をご紹介しました。

お弁当づくりは、毎日のことだからこそ「完璧を目指さない」ことが長く続けるコツです。卵焼き器ひとつで3品作る方法を知るもよし、スープジャーという新しい選択肢を試すもよし、曲げわっぱの美しさに憧れて始めるもよし。入口はどこからでも構いません。

今回ご紹介した本が、皆さんのお弁当生活をほんの少し楽しく、ほんの少しラクにするきっかけになれば嬉しいです。気になった一冊を手に取って、まずは明日のお弁当から始めてみませんか。


この記事が気に入ったら「スキ」を押していただけると励みになります。皆さんのおすすめのお弁当本があれば、ぜひコメントで教えてください。


関連記事

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集