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スピントリックは「下を見る」

スピントリックってどこ見てますか?
多くの人は、
「回る方向を見る。」
「遠くを見る。」
「着地点を見る。」
そんなイメージを持っているかもしれません。

でも僕は、
スピントリックでは下を見ることが大切だと考えています。


なぜ下を見るのでしょうか。
理由はシンプルです。
回転は、対象物がないとコントロールしにくいから。

例えば空。
空を見ても、自分がどれだけ回っているのかは分かりません。
遠くの景色も同じです。
景色は遠すぎて、回転量を細かく判断することが難しくなります。
すると、
「まだ回っている。」
「もう180°を超えた。」
そんな感覚が曖昧になってしまいます。


一方で、足元を見るとどうでしょう。
ボードがあります。
雪面があります。
進行方向があります。
自分と一緒に動いている対象物がすぐ近くにあるので、
今、ボードがどこを向いているのか。
これがとても分かりやすくなります。
だから回転量を確認しながら滑ることができます。


例えば360°。
あと少し。
もう十分。
その判断がしやすくなるので、
自分で回転をコントロールできるようになります。

回ることよりも、
どこで止めるか。
この感覚が育っていきます。


実は、滑りながらのスピントリックで一番大切なのは、
回転することではありません。
回転を止めること。
ここが上手さにつながります。

回転が止まるから、次の動きへつながります。
ターンへ。
トリックへ。
すべてが自然につながっていきます。


逆に、
止められないまま回転するとどうなるでしょう。
ボードも流れる。
体も流れる。
着地してからも回り続けてしまう。
すると、次のターンが遅れたり、ラインが乱れたりしてしまいます。
技ができても、
滑りとのつながりはあまり良くありません。


スノーボードは、
一つの動きで終わるスポーツではありません。
滑りの中にトリックがあります。
だから、
技が終わった瞬間に、もう次の動きが始まっています。
そのためには、
回転を自分で終わらせることが大切です。

その感覚を身につけるためにも、
足元を見ることをおすすめします。
ボードの向き。
雪面。
進行方向。
この三つが見えるだけで、
回転のコントロールは驚くほどしやすくなります。


スピントリックは、
「どれだけ速く回るか。」も面白いですが、
「どこで止めるか。」ここが上達のポイントです。

そのためには、
空ではなく、
遠くでもなく、
足元を見る。

ボードの向きを確認しながら回転をコントロールすることで、技の完成度はもちろん、その後の滑りとのつながりまで大きく変わってきます。
スピントリックをもっと気持ちよく、もっと自由にしたいなら、一度「下を見る」という意識で練習してみてください。
回転をコントロールする感覚が、きっと今までとは違って感じられるはずです。

言語化の鬼  青木玲でした。


青木 玲|プロスノーボーダー
30年以上の滑走・指導経験をもとに、スノーボードの感覚や技術を理論として言語化しています。
全日本スノーボードテクニカル選手権優勝4回。その後、同大会の主任ジャッジを10年間務める。YouTube「青木玲のスノーボード大学」でも、スノーボード技術、セッティング、バランス、エッジデザインについて発信しています。

▶︎ YouTube|青木玲のスノーボード大学
https://www.youtube.com/@rei.snowboard

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