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ウエスト幅246mmの細いボード

初めて全日本選手権で優勝した時に乗っていたボード。
それが、BC STREAM S 155でした。
当時は最高の相棒。
何も疑わずに乗っていました。
でも、今スペックを見ると驚きます。
ウエスト幅246mm。
今の感覚で考えると、かなり細いボードです。


当時は、それが普通だと思っていました。
「もっと角付けしたい。」
「もっと立てたい。」
そう思っても、あるところから先へ行けない感覚がありました。
ヒールサイドです。

ある程度までは気持ち良く倒れていく。
でも、その先へ行こうとすると、
「抜けそう。」
そんな感覚が出てきます。
だから、無意識に止めてしまう。
もっと立てたいのに、立てられない。
そんな経験をしていました。


一方、トーサイドは何とかなります。
スネでブーツを押しながら、比較的安心して角付けできます。

でもヒールサイドは違います。
しかもボードが細いと、その限界はさらに早く訪れます。
体の問題だと思っていたことが、実は道具の問題だった。
今振り返ると、そう感じます。

当時の私は、
「もっと技術があればできる。」
そう考えていました。
もちろん技術は必要です。
でも、技術だけでは超えられない壁もあります。
ボードの幅。
ブーツサイズ。
スタンス。
センターリング。
フォワードリーン。
こういった道具の条件によって、滑りやすさは大きく変わります。


今は、セッティングの研究を続けています。
すると分かることがあります。
道具が変わるだけで、体の使い方まで変わるということです。
今まで頑張っていた動きが、ほとんど必要なくなることもあります。

逆に、セッティングが合っていないと、どれだけ良い技術を持っていても苦労します。
だから私は、
道具は技術の一部。
そう考えています。


もし、あの頃の自分に会えるなら、伝えたいことがあります。
「もっとワイドなボードも試してみな。」
「セッティングを研究してみな。」
「体だけを変えようとしなくていい。」
そう伝えたいです。
きっと、もっと早く気付けたことがたくさんあったと思います。


もちろん、246mmがだめと言いたいわけではありません。
実際、そのボードで全日本チャンピオンになれました。

ただ、もっとやりたい事に合った道具を知っていたら、もっと自由に滑れた。
そう思うんです。


スノーボードは、体だけで滑るスポーツではありません。
ボードがあり、ブーツがあり、バインディングがあります。
その三つが体とつながって、初めて一つの滑りになります。
だから、上手くなりたいなら技術だけを研究するのではなく、道具も研究してみてください。

もしかすると、今悩んでいることは、体ではなく道具が教えてくれているサインかもしれません。

言語化の鬼 青木玲でした。

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