ちびたの本棚 読書記録「メインテーマは殺人」アンソニー・ホロヴィッツ
作家のホロヴィッツと元刑事のホーソーンがコンビを組んで事件を解決するミステリー。舞台は現代のイギリスだ。
ホロヴィッツとホーソーン、二人の性格が正反対というのはバディものの常である。また、観察力に長けているホーソーンがシャーロック風に推理するのもシャーロキアンにはたまらない。
自分のプライベートについては秘密主義を貫くホーソーンだが、チラリと見せる人間味のある表情がなんとも言えない。ホロヴィッツをただの記録係として扱い、相手を気遣う素振りは一切ない。けれども彼なりにホロヴィッツに気を使っているのかな?と思わせるシーンが時折あり、ホーソーンの人間らしい不器用な部分を上手く表現している。
最初はギクシャクしていた二人の関係は、行動を共にするにつれ変わっていく。歩み寄っては衝突し、また歩み寄るということを繰り返す。まさに三歩進んで二歩下がる。
殺人事件の謎だけでなくホーソーンという人物の謎も楽しめる。
アガサ・クリスティのような上質のミステリーであり、またシャーロックとワトソンのような友情の物語でもある。
