秋、蚊にボコボコにやられている。
真夏のピークが去った。
堂々と『若者のすべて』を歌える季節がやってきたなぁ…と思っていたら、突然の秋。
そして、突然の蚊(大量)。
彼らは夏の間一体どこで何をして生き延びていたのだろうか。猛暑を乗り切った彼らは、とんでもなく強い。
真夏の間、口を開けば「暑い」とぼやき、クーラーをガンガンに効かせた部屋でダラダラし、低タンパク高カロリーばかり摂取していた人間とは、フィジカルが違う。
長男(5歳)の幼稚園のバス停までの行き帰りの往復、マンションの駐車場に車を停めて買い物袋と次男(2歳)を持って家に帰るまでのわずかな時間、夕方の公園…etc。
痒い。親子で蚊にボコボコにやられている。
彼らの攻撃は、Mr.Childrenが『とどまることを知らない』と歌ったように、勢いが強くおさまる気配が全くない。
真夏に全く出番がなく、満を持して登場した虫除けスプレーも太刀打ちできない。ほぼノーガード状態の人間。
さらに、この短期間で大量の虫除けスプレーを使用した為、スプレーの出が悪くカスカスになってしまった。
おそらく、『虫除けスプレーを今から買い足しても、大量に残ったまま来年の秋まで持ち越すだけだしなぁ』等と悩んでいる間に、カスカススプレーと秋が終わるだろう。
*
ある日、試合のゴングは突然鳴った。
プ〜〜〜〜〜ン🦟
買い物から自宅へ帰る途中の車内で、あの高音が耳元で聴こえた。
モスキートーンが聴き取れる私はまだ若いのかもしれない…と、ホッとしていたら、安心と同時に痒みが襲ってきた。知らぬ間にもう蚊に攻撃を受けている。
蚊(年齢不詳)と次男(2歳)を乗せた地獄のドライブが始まった。
猛暑を乗り越えた蚊 VS 堕落の夏を過ごした人間
絶対に負ける戦いが今、始まる。
信号待ちで、やっと人間のターンがやってきた。目の前を通る蚊を パチンッ! と思い切り両手で叩く。
プ〜〜〜〜ン🦟
華麗に逃げられた。勢いよく叩いた私の掌が、ただただジンジンしただけで終わった。
まずい…。このままでは、我が家の最年少であり最も蚊に吸われる次男がやられてしまう。
赤信号、バチンッ!、プ〜ン、ジンジン。
赤信号、バチンッ!、プ〜ン、ジンジン。
赤信号、バチンッ!、プ〜ン、ジンジン。
無意味な時間とFMラジオがひたすら車内に流れる帰り道、ついに蚊がノーダメージで優勢のまま自宅マンションの駐車場に着いてしまった。相手は攻撃力のみならず防御力も抜群だ。
諦めて次男をチャイルドシートから降ろそうとしたその時、次男の眉間に蚊が止まった。
バチンッ!!!!!
次男「ぎゃぁぁあああああ!!!!!」
駐車場でご近所中に響き渡る我が子の泣き声。
カンカンカンカンッ―――。
セコンドがリングにタオルを投げ入れる。
こちとら罪悪感で戦意喪失だ。
私の掌には、次男のものと思われる血とペタンコになった蚊が、ベッタリ貼り付いている。
(色々やってしまったなぁ…。)
泣きじゃくる次男と買い物袋を抱えながら帰宅して、「ごめんね、痛かったね、ビックリしたよね。」と、謝り倒して次男の眉間にベビームヒを塗りたくった。
次男にしてみりゃ、ある日突然いきなり母親に平手打ちされて、痛みと悲しみとショックでいっぱいだろう。その日の私は、ボコボコに腫れ上がった次男の眉間を見るたび、心臓がギュッとなった。
翌朝、次男の眉間の虫刺されはキレイに消えていた。若いって素晴らしいなと思った。
ちなみに、ムヒの肌を治すチカラをもってしても、30後半女性の虫刺され跡は翌日もしっかり残っていた。ベビームヒがあるのだから、是非ヘビームヒも㈱池田模範堂さんには作って欲しいなと思った。

