ごー♡うえすと 14
「あれっ、そう言えばカズト君が消えた夜っていうか、朝方?店に誰だっけ?ほら、あの飛び降りたゴーゴーと同棲してた女!あれが乗り込んで来て大変だったってマサキ君が言ってたよ」
「ああ、ユウスケ?たしかに暴れてたかもォ~」
「そうそうその女!たしかコウキ君仲良かったよね?」
「宗のことでユウスケはカズトを逆恨みしていたから…」
「そうなのよォーマジで焦ったわヨ。ユウスケもかなりお酒入ってるみたいでサー、顔つきも変わっちゃってるし、ホント下手したら刑事事件になってたわよ」
「えー、それ酒じゃないよね?」
「おだまり!圭太。アンタも同じ穴の狢でしょ!」
「ハイハイハイ」
「ゴラァー、ハイは一回でいいのよ!」
「ユウスケは宗が飛び降りた原因がカズトにあると思っているんだ。それで宗がカズトに最後に送ったラインを見たがっていて……」
「キャー、怖いわァ!ダイイングメッセージかしら?」
「それ読んでもカズトは顔色一変えなかった……」
「だよねーアハハハ、まったくカズト君らしいよ。その場面簡単に想像できちゃうもん!真夏の冷蔵庫みたいな~」
「あらヤダッ!下手に魅力全開だと知らないうちに敵を増やしちゃうわけ?こればっかは駄々洩れしちょうからネ~アタシもマジで気をつけないといけないわァ!美しさはガス漏れみたいに制御できないんだからァ~みんながアタシの美しさをやっかんでんの何となく気づいてる部分でもあるしィ~」
「あー、そこママは大丈夫だと思うよ」
「なによ圭太!それ、そっくりそのままアンタにお返しするわヨ」
「そうね。アミカも~アンチのコメントとかってまったく気にならないかな。だって~それも愛情の裏返しだと思うんだよね。アミカのことが好きで好きで好きで興味があるからこそ、あんなイジワルなこと呟くわけでしょう?あれって絶対愛情の裏返しよ。アミカのことが好きすぎて反転してるだけなの!」
「……さすがアミちゃん!真理~みんなメモっといて。ここ大事よ!特に圭太アンタよ」
「……はーい」
「だって、しょうがないと思うの。そんな風に愛されるために、愛を与えるために生まれてしまったアミカのせいなんだから」
「……」
「……」
「……」
「ダショ~、アンチコメントで逝っちゃう子とかってーアミちゃんに相談してたらね~もしかしたら今頃元気モリモリだったかもしれないわよネ~」
「そうなの!アミカが存在することで、アミカの存在を知ったことで、アミカを意識することで、みんなそろって幸せになって欲しいの」
「アミカがいるだけで世界はちょっと色づくの。灰色の街に一枚だけピンクのフィルターをかけるみたいにさ」
「この生きづらい世界を、好きになって欲しい。アミカを信じて欲しいの」
「ーーアミカを心の底から信頼して欲しい!」
「そしてーー世界中の人を幸せにすることがアミカの使命だと思うの!」
「やだァ~アミカって何かの教祖みたいネ!壺とか売らないでよ!」
「……」
「……」
「マジまぼろし~って、ゴラァー!アミカ!アンタチョッと飲み過ぎよ!お前ェーいい加減にしな!いつかシバクぞ!」
「チョッと!もうネットニュースを見てビックリしちゃったわョ~!まさかの展開よネ。腰抜かすかと思っちゃったァ。アタシって腰痛持ちだからそれこそ驚くのも命がけよ」
「ナリ子さん、それプラスでバンバンオシッコもちびり易いからねー」
「そうなのよ!糖尿の数値が酷くてサーさすがに少し漏らしたわよ。って、何を言わせるのヨ!アタシのイメージがあんでしょう」
「まったく失礼しちゃうわ!つ~か、今もチョッと漏らしてるけどネ。リアルで」
「それにしても、顔の皮、剝がなくてもいいわよネ!いったい何を考えたらそんな風に振れんのかしら?」
「うーん、わかる気もするな」
「ヤダッ、何がわかるの?怖いこと言わないでェー」
「そうそう、わかるって言えば~あのオジサマ、やっぱりカズトのホントのお父様だったわネ」
「ああ、テレビのインタビュー受けていたの僕も✕で見た。顔ボカシてもバレバレだよね。アハハ、しっかり背中丸まってるし」
「あんたそれ言っちゃう。それにしてもまさかの猟奇的展開に二丁目も震撼!みたいな感じよネ」
「マスコミ~誰もアタシにインタビュー来ないのよォ。盛って盛って盛りまくって話してやろうと用意していたのに来ないのォ。お客のテレビ関係者にママはギリ放送コードに引っかかるって言われてェ~マジで別の殺傷事件が起きそうだったワ」
「そうそう、ここだけの話だけどォ、くんずほぐれつでー壮絶な修羅場だったみたいじゃない?」
「ヤッパ、みんなカズト君に憧れていたんだなー」
「そうよ!もう古来からお姫様のハートを射止めるために王子たちは戦うものなのよ!ヤダッ、チョッとロマンティック浮かれモードよォ~」
「アハハハハハ、殺しあってんだけどー」
「マジもんの愛は命がけよ!命をかけて戦うのよ!って、誰かアタシを取り合ったりしないかしら?」
「ないない!お金貰っても誰もやらない!」
「本当に失礼しちゃう!分かってるわよ!チョッと言ってみたかったのよ」
「それにしても、おおごとにならないで良く綺麗にまとめたよね」
「それがさ~、ほとんどの当事者がお薬関係だし、場所が場所だからアッチ関係が動いてくれて~こんな手打ちになったわけよ」
「フ~ん、ヤッパ、ナリ子さん動いたんだ?」
「ああ~、アタシじゃないわ!双子のお兄さんよ!別人格の~」
「でも、まさかこんな幕引きはアタシの管轄を超えた案件よ。つ~か、二丁目のお偉いさんのババアどもが怒って大変だったんだからァ」
「アハハハ、おつかれっス」
「それにしてもサーあの子とっとと逃げちゃって、まだ見つからないみたいネ?もうかれこれ二ヶ月は経つかしらァ?」
「アハハ、そうそう逃げ足ハヤッ、!なんか~タイの田舎の方、何だっけ?チェンマイ?確かそんな名前のーーその辺に居るんじゃないかって噂だよ」
「コワッ、二丁目ネットワークも侮れないわネ!ワールドワイドに情報が飛び交ってんのナ?ヤッパ、出会い系の普及のせいネ」
「なんかさーバンコクのイベントに行ったゴーゴーの一人がわざわざ会ったみたいだよ。連絡とって」
「やだ怖い。物好きネ~。そんなの聞いたらカズトの顔をしたあの子がチェンマイの空の下を楽しそうに思いっきり笑いながら走っているのを想像しちゃったわヨ」
「笑ってんだ?アハハハー、しかも走ってるしーーウケる!」
「そう、本気で笑ってんのヨ!そして全力で走ってんのォ~もちガンギマリでヨダレでも垂らしながらサ!」
「アハハッ、楽しそうだけどバカみたいだね」
「アタシたちそもそもバカなのよ!そんで止まったら死ぬのよ~マグロみたいにィ~」
「ーって、バカ過ぎておかまの相手なんてマジでやってらんね~もうムリムリムリムリ!アタシ店辞めんわ」
「アハハハハ、それもわかるー」
つづく~
