ロゼットの姿勢で待ち侘びる
太陽フレアが観測されたらしい。
地球規模の磁気嵐がどうとか言っていたけれど、そんなことより寒い。太陽が顔を出さないから、余計に寒い。いっそフレアの欠片でも飛んできて、僕のつむじあたりに直撃してくれないだろうか。一瞬で蒸発するかもしれないが、その瞬間の温かさは魅力的だ。
そういえば、ロッテリアが「ゼッテリア」になるらしい。
僕の住む島にロッテリアはない。だから生活には1ミリも関係がない。なのに、妙にザワザワする。「ロ」が「ゼ」になるだけで、どうしてこうも戦闘力が上がりそうな響きになるのか。絶望の「ゼ」なのか、絶対の「ゼ」なのか。
そんなことなど、どうでもいい…。
戦闘力といえば、プーチン大統領が氷風呂に入ったというニュースを見た。
一方で、ウクライナのゼレンスキー大統領は見るたびに肥えている気がする。政治的な背景をすべて取っ払い、この一点、この肉体的な一点だけを切り取って凝視すると、氷風呂の男がやけにプロフェッショナルに見えてくるから不思議だ。
太陽フレアと、ゼッテリアと、大統領の贅肉。
どのニュースも僕の日常にはカスりもしないのに、寒さと小雨に震えながらバイクで走る僕の脳内を占拠している。
信号待ちで、ふと歩道を見た。
半袖短パンの少年が、悠然と歩いていた。
彼だけ夏だった。
僕が震えているこの冷気は、幻覚なのだろうか。それとも彼だけが時空を歪めているのか。今日一番の衝撃は、ゼッテリアよりもこの少年だ。
帰宅してベランダを見ると、長命草がペタンと地面に伏していた。
枯れたのかと思ってAIに聞いてみたら、「ロゼット」という形態らしい。冬の寒風をやり過ごすため、葉を放射状に広げ、地表に張り付くことで冷気を避けているのだという。
なんと賢明な姿勢だろう。
立とうとするから、風が当たるのだ。
抗おうとするから、寒さが身に染みるのだ。
だから僕も今日は、床にペタンと張り付いて過ごそうと思う 笑。
何も成し遂げず、ただ地面の温もりを感じて、過ぎ去るのを待つ。
これは怠惰ではない。
ロゼットだ。
読んで頂きありがとうございます!
いいなと思ったら応援しよう!
読んで頂きありがとうございます!!
