漫画家アシスタント物語 第7章 〈2〉 どん底で棚からボタ餅?
《 写真上:2007年6月、千代田区神保町の街並み。写真奥の方に集英社が 》
< この7章〈2〉は、文庫本約17ページ分 >
初めての方は、「漫画家アシスタント物語 第1章」(無料)がお薦めです。
または、「マガジン:第1章、第2章」(無料)でも読みやすいです、はい!
その6
集英社の近くにある小さな喫茶店で、担当のK編集員氏は表情も変えずに「 暗黒劇画劇場 」を読み終えます。
「 暗黒劇画劇場 」は各4ページの7作品( 計28ページ )。完全に連載を意識した作品で、最初の2作品のみ仕上げて、他は下書きのまま見てもらっていたのです。
「 雑踏市 」で迫力を、「 またしたのジョー 」では「 下ネタ 」を‥‥
『 きっと面白がってくれる! 』
そう信じていたのですが‥‥ 7作品全てが‥‥ 「 沈黙 」と「 無表情 」の中で‥‥‥‥ あっけなく沈没していくのです
「 第4作目、鉄人アトム 」「 第5作目、鉄腕28号 」「 第6作目、巨チンの星」「 第7作目、惨!ザエさん 」‥‥‥‥ どの作品にも‥‥ 反応がまるでない‥‥‥‥
私はジットリと汗ばみながらも‥‥ 気味の悪い寒気を感じていたのです‥‥
K編集員は、隣に座る女性編集員( ※参照 )に最後のページを渡し、彼女がそれを読み終わった時に話しかけます‥‥‥‥
「 どうかな‥‥ 君はどう思う? 」
新人編集員がベテラン編集員に試される瞬間です‥‥
「 ‥‥‥‥はい 最初は‥‥ 何だろうこれ‥‥って感じで‥‥ どうかなぁ~って思ったんですけど‥‥ 」
私は、この「 ですけど 」と、キッパリ言った彼女の顔が「 菩薩如来 」の様に見えはじめる‥‥‥‥
「 まとめて読むと‥‥ 結構、面白いな~って‥‥! 」
私は、菩薩様に合掌する思いで彼女を見上げます‥‥‥‥
『 ど~よ、K編集員! 』
私は嬉しさの中で身を乗り出す様にしてK編集員の顔を窺います‥‥
しかし‥‥
「 ダメだよ、これ 」
『 素人は困るぜ‥‥ 』といった感じで、私の原稿を手に取りながら‥‥ 難しい表情でK編集員は話し始めます‥‥
その話の内容は著作権に関する事で‥‥ まず承諾されるわけがない( 掲載不可 )という事でした。
そして、作品のネームに関して‥‥ キャラクターが立ってないとか、ページ不足だとか‥‥ 細かい事柄を一つか二つアドバイスをして‥‥
『 どうだい、こうやって批評するんだぜ 』
‥‥ってな感じで、初めて満足した様に笑顔を女性編集員へ向けるのです。彼女は私から視線をはずして小さく一声‥‥
「 はい‥‥ 」
‥‥と。
それから‥‥‥‥ 敢然と‥‥ 顔を上げると‥‥
「 でも‥‥ これ‥‥ やっぱり、面白いですよ! 」
‥‥ってな事、言ってくれるわけもなく‥‥‥‥
私は白けた雰囲気の中で冷たくなったコーヒーを静かにすするのです‥‥‥‥
『 何、描きゃいいっつ~~んだよ‥‥ 』
さて、ここで‥‥
予定を変更して、特別企画を加えたいと思います‥‥
没作品「暗黒劇画劇場」の公開について‥‥
2009年にgooブログに「第7章」を公開した時には、まったく想定さえしていなかったのですが‥‥‥‥
今回、このnoteブログで‥‥
問題の( 完全にいかれた )「 暗黒劇画劇場 」を公開したいと思います。 この作品は急に掲載がアウトになる可能性があり、躊躇したのですが‥‥ どうせ没原稿‥‥ と覚悟を決めて( 初めてヤングジャンプへ持ち込んでから30年ぶり )公開したいと思います。
あくまでも、実験的な作品であり、漫画研究、社会学・民俗学、メディア研究等、日々学問に励む皆様への参考資料として開示いたします。
日本の文化芸術の大黒柱‥‥ 名優、勝新太郎さん。 ちばてつや先生。 梶原一騎先生。 手塚治虫先生。 横山光輝先生。 川崎のぼる先生。 長谷川町子先生。 各先生方へ尊敬と、感謝と、恐怖の念を込めて‥‥
(こっそり見てね! でも、リンクが諸事情で削除されてたらゴメンネ )
いやな予感がする方は、その理知的な感性を汚される前に、「 暗黒劇画~」なんて、さっさと無視して以下の「 有料100円 」記事へお進み頂くのがよろしいかと思います。
「その7」より‥‥
デビューから迷走続く6年‥‥小池を憐れんだ先生の提案は‥‥!?

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