7割思考 第3章
第二章 まとめ
がんばり方を見直す勇気
がんばることは、悪いことではありません。努力を重ね、困難を乗り越えてきた経験が、今の自分を支えている。その自負があるからこそ、簡単にはあきらめたくない。誰かに弱さを見せるのも、ためらわれる。それが、ミドル世代に多く見られる心の姿勢です。
けれど、がんばり続けることには、限界があります。特に今の時代は、外からの期待も、内なるプレッシャーも、かつてよりずっと複雑で重い。気づかないうちに、心と体がすり減っていくのです。
それでも、踏ん張りたくなる。もっとできるはず、まだやれるはず。そう思いたくなるのが、この世代の誠実さの表れでもあります。
だからこそ、「がんばり方」を見直す勇気が必要です。努力をやめるのではなく、「どこまでが、自分にとって適切なのか」を再確認すること。それは、あきらめや投げ出しではありません。むしろ、自分自身を長く保ち、周囲との関係を健やかに保つための選択です。
疲れているときには、気力だけで立ち向かうのではなく、まず「疲れている」と認めること。頑張れない自分を責めるよりも、「今はこういう時期なのだ」と受け止めること。
そして、自分にこう問いかけてみてください。
「これ以上がんばる必要は、本当にあるだろうか?」
「今のこの状態を、長く続けられるものなのか?」
がんばる方向を変えることも、がんばり方を再確認することも、どちらも立派な調整力です。必要なのは、「自分にとって何が必要か」を見極める視点。その視点さえ持っていれば、がんばりすぎなくても、前に進むことはできます。
社会のペースに流され、自分の基準が見えにくくなるときこそ、立ち止まる時間を持ってほしいと思います。少しでも「苦しいな」と感じたときに、自分にやさしく問いを投げかけることができれば、それが自分を守る一歩になるはずです。
誰かの期待に応え続けることも、責任を果たすことも、大切なことです。けれど、それ以上に大切なのは、自分が倒れずに、続けていけること。
持続可能な「自分」であり続けることです。
完璧でなくていい。ときにはペースを落としてもいい。立ち止まる自分も、また自分です。
この章を読み終えた今、もし少しでも肩の力が抜けていたら、それはあなたが「見直す勇気」を手にした証拠かもしれません。その勇気が、これからの毎日を少しだけ軽くし、
あなた自身を長く支えてくれることを願っています。
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