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【詩】花弁と鱗

花びらを額に受けて
見上げた桜の樹に
蛇が這っている
静かに悠々と

わたしは歩く
艶めく鱗に目を奪われて

花が咲いている
蛇が通り過ぎる
見ているのかいないのか
芯まで紅く染まりきって
散っていく

隣に蕾が
懸命にほどけようと
内側をみていて
散る花びらを気にも留めない

空には白く雲があって
ただあって
どこにいこうかも 
迷っていない

わたしだけが
老いそのものとしての
時間のなかに浮いている