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Z世代が国を変えた!ネパールのデモから考える -MEMBERS HOUR-

Glass Rockでは、新しい企画「MEMBERS HOUR」がスタートしました。
MEMBERS HOURは、会員の皆さんが自分の“やりたい”ことを自由に表現できる対話の時間です。「情報交換をしたい」「悩みを聞いて欲しい」「こんな企画をやってみたい」など、テーマ・領域・ジャンルの垣根を越えて交流できる場を目指しています。

10月7日のMEMBERS HOURは、学生会員の前出真希さん主催で「ネパールのデモ Z世代が国を変える瞬間に遭遇した経験」をテーマに開催。大学1年生から、社会人まで幅広い世代の6名が集まり、対話と意見交換を繰り広げました。

MEMBERS HOURのボードに掲出された前出さんのイベント紹介

現地で目の当たりにした「国の転換点」

前半では、前出さんがネパールで実際に体験した出来事、そして、そこから感じたことをシェアしました。
前出さんは「Nepal Food Forum」へ参加するためにネパールを訪れましたが、現地で思いがけない「国の転換点」に立ち会うことになります。

滞在中のネパールでの緊迫した出来事

  • 9/4:政府が主要なSNSの禁止を発表。

  • 9/7:前出さんが日本を出発。

  • 9/8:前出さんがネパールへ到着。若者世代によるデモが始まっていたが空港ではデモのことは知らず、現地のフォーラム主催者の事務所で初めて聞く。連絡手段確保のためにトランシーバーを渡され、予定されていたフォーラムは延期となる。

  • 9/9:SNS規制が解除され首相が辞任。しかしホテルでは、外からのサイレンや銃声・爆発音が何度も聞こえ、空には黒い煙が立ち上っているのが見える。“ニュースの中の出来事”ではなく、まさに“現実の出来事”として体験した瞬間。

  • 9/10:銃声などは収まってきたものの、依然として状況は不明瞭。夕方に空港が再開。

  • 9/11:外やホテル内の雰囲気が徐々に落ち着き始める。

  • 9/12:暫定首相として初の女性が選出され、徒歩での外出が許可。

  • 9/13:外出が全面的に許可され、市内観光やフォーラム関係者と交流。

  • 9/14:帰国。

現地で見た「国が変わる瞬間」

まさに、前出さんはネパールで起きた暴動の1週間を、現地で目の当たりにしました。その体験を通じて、率直な感想を語ってくれました。

  • わずか1週間で首相が辞任し、暫定首相が決まるというスピード感に驚いた。

  • 死者が出るほどの悲しい出来事であったが、命の危険を冒してでも声を上げる若者たちのパワーに圧倒された。

  • SNSの禁止をきっかけに、政府への不満や怒りが一気に爆発したように見えた一方で、「全体がどこか計画されていたようにも感じた」という現地の声には驚いた。

  • 汚職や裏金、政治家への不信感、格差社会への不満など、そうしたくすぶる思いが積み重なっていたのではないか。それでも、「若者たちが本当に自分たちの力で政府を動かした」という現実は衝撃的だった。

  • ネガティブな感情はポジティブな感情よりも爆発しやすく、強い力を持っている。そのエネルギーをポジティブに変換できないのか?

街中の様子を投影しながら語る前出さん(画面奥)

多様な視点で議論する

後半は、前出さんの体験談や感想をもとに、参加者の間で多様な意見が交わされました。
それぞれの経験や立場から見た「社会の変化」「デモ」「多様性」への考えが語られ、議論は多角的に展開しました。

  • 自分が大学生の頃には、まだ学生運動の名残があった。ヘルメットを被って学内でデモをして授業が中止になることもあった。ただ、感情というより理論で動いていた印象。“洗脳”に近いものだったのかもしれない。

  • ネット上だけで完結できる時代に、“リアルに集まって活動する”エネルギーに驚いた。実際に顔を合わせて意見を交わす場の大切さを改めて感じた。ネットだけで完結できる時代に、“リアルに集まって活動する”というエネルギーに圧倒された。

  • 日本でもデモは行われている。9月に那覇市の国際通りで行われたパレスチナ支援の抗議デモに参加した。ただ、日本では事前に警察への届け出が必要で、当日も警察が見守る中でのデモ。そのため、訴える側と聞く側の間に“垣根”のようなものを感じ、訴えが本当に届いているのか、少し不思議な気持ちになった。

  • 日本などの先進国では、かつてはテレビや新聞といったマスメディアを通して情報を得ていたが、現在はネットによる“パーソナルな情報環境”に移行している。一方ネパールでは、もともとマスメディアが乏しい中で、
    一気にネット中心の情報環境に移ったため、“情報”に対する認識そのものが私たちとは違うかもしれない。

  • 文化や国民性の影響も大きいのではないか。ヨーロッパは国境が地続きで移民も多く人種的にも多様。一方、日本は島国で“多様性が低い”とよく言われるが、実は“自ら均一化しようとしている”面もあるのではないか。

  • 米国に6年ほど住んでいたが、アメリカ人はとにかく意見を言う。まず発散させてから、「ではどうするか?」と収束に向かう。日本は最初から収束を意識して議論する。実は“発散すること”こそが大切なのかもしれない。

  • 日本人は自己肯定感が低いと言われている。以前、学術論文を調べていて“自己肯定感が低いと違いを嫌い均一的になるが、高いと違いを受け入れ多様化が進む”という仮説を立てたことがある。

  • “共感から生まれる共創”“相違から生まれる共創”という考え方がある。
    違いを恐れず、相違から何かを生み出すことこそ、これからの社会に必要なのかもしれない。

予定していた終了時刻の20時30分を過ぎても、次々と発言が続き、気がつけば時計の針は21時を回っていました。
議論の続きは、いつかまたMEMBERS HOURで——。
そんな思いを胸に、最後はおなじみのとらポーズで記念撮影をして締めくくりました。

記念撮影のとらポーズ

Glass Rock 熊田ふみ子

#ネパール #デモ #沖縄 #多様性 #自己肯定感 #発散収束