2026 北海道旅 7日目~帰ってくる場所と新しく知る場所~
朝7時。目が覚めた瞬間、少し驚いた。
寒い。
今回の北海道旅で、寝ていて寒さを感じたのは初めてだった。
車の外へ出る。
昨日とは違い、辺りは濃い霧に包まれている。


せっかくサロマ湖のそばで目覚めたけれど、この霧じゃ散歩しても景色はほとんど見えない。
とりあえず車を走らせ、サロマ湖の道の駅へ向かう。
……まだ開いていなかった。
時間もまだ早い。
じゃ、計呂地へ行こう。
ここには昔、お世話になったライダーハウスがある。
旧国鉄・湧網線の計呂地駅を保存した計呂地交通公園。
SLや客車が今も残され、その客車がライダーハウスとして旅人を迎えている。
昔と変わらない景色。
変わらず残っていてくれたことが、なんだか嬉しかった。
旅人は入れ替わる。
でも迎えてくれる場所が変わらず残っている。
それだけで安心する。












すぐ近くには「ARVO24」という24時間営業の無人コンビニができていた。


思わず入ってみる。
おにぎり、ザンギ、牛乳、お弁当、パン、お菓子・・・・
想像以上に品揃えが豊富だった。
昔はこの辺りで買い出しをする場所がほとんどなく、徒歩旅やチャリ旅だと食料の確保が結構大変だった記憶がある。
でも今は違う。
こういう店ができたことで、計呂地を訪れる旅人はずいぶん助かるようになったんじゃないかなと思う。
ここは牧場も経営しているようで、自販機には牛乳も並んでいた。
一本飲んでみる。
……めちゃくちゃ美味い。
濃厚なのに後味はすっきりしている。
飲みたい人はQRコードを撮ったのでそこからアクセスしてみてください。





買って帰ろうか少し悩んだけれど、通販もしているようだったので、今回は我慢して帰ってから注文することにした。
そして、近くにマルサ斎藤商店なるお店があった。
完全に今まで気づかなかった。入ってみる

うん、店内は生け簀もあり面白い。
そして、僕が目を惹かれたのは・・・・・

ホッカイシマエビ! しかも今朝茹でたばかりだそうで、お値段は小さいので4500円、特大で7000円だった。
これは今日、夜飯にいいじゃない?っていうことで特大の方を買うことに。
お店の人に、鮮度がすぐ落ちるので、発送の方がいいですよって言われたが、パジェロにシマノの85cmの魚が入る大きさのハイエンドクーラーボックスを積んでいるし、セイコマで板氷を常に入れてるので問題はない。
即決した。(真夏でも車に積みっぱなしで4日氷が溶けないお勧めのクーラーボックス。値段は7万くらいだったはず)
他にもお土産を買った。
こっちは発送してもらった。


そして毎年必ず寄る、あの店へ。
北勝水産



ここへ来たら必ず食べるものがある。
ホタテバーガーだ。
今回はビッグサイズとタコザンギを注文した。




朝ご飯には少し贅沢かもしれない。でも旅先なら、それくらいがちょうどいい。
大きなホタテが惜しげもなく入っている。
一口かじると、甘みと旨みが一気に広がる。


やっぱり美味しい。
「また来年も食べに来よう。」
毎年そう思いながら帰って、結局また来てしまう。
朝だったこともあって人は少なく、静かな店内でゆっくり味わうことができた。
次に向かったのはキムアネップ岬。





ここは秋になるとサンゴソウが真っ赤に染まり、美しい景色になることで知られている。
でも今は一面の緑。




「秋にまた来たいな。」
そんなことを思いながら歩く。
派手な観光地ではない。
でも、この静かな雰囲気が僕は好きだった。
すると電柱の上に、大きな鳥が止まっている。
オジロワシだろうか。
慌ててカメラを構える。
しかし、これは、トンビ??


トンビか。まあ全然可愛いからよしとしよう。オジロワシか、オオワシを見たかったが・・・・
ワッカ原生花園へ
今日は昨日とは反対側。
栄浦側からワッカ原生花園をじっくり歩くことにした。


まずはワッカネイチャーセンターで自転車を借りる。
ワッカ原生花園は細長い砂州の上に広がる、日本最大級の海岸性原生花園だ。
全長は約20km。
徒歩では半日以上かかるほど広い。
ここへ来るなら、自転車がおすすめだと思う。数年前徒歩で全部行ったが、一日かかってしまった。
走り始めてすぐだった。
数頭のエゾシカが出迎えてくれた。

黄色。
紫。
白。
色とりどりの花が咲き乱れている。
どこを見ても花。どこを見ても自然。
目が忙しい。




「ワッカ」という名前はアイヌ語で「水」
海とサロマ湖という塩水に挟まれた砂州なのに、地下からは真水が湧き出している。
その不思議な場所を目指して、自転車を漕ぎ続けた。
やがて「花の名水・ワッカの水」へ到着する。





周囲はトドマツに囲まれ、少し怖いくらい静かだった。
自転車を降りる。
少し疲れていたので、湧き水を飲んでみる。
冷たい。
いや、冷たすぎる。
そして、めちゃくちゃ美味い。
生き返るような美味しさだった。 「ペットボトルを持ってくれば良かった。」
本気でそう思った。
その直後だった。
大きなトドマツの上から、一羽の大きな鳥が音もなく降りてきた。
オジロワシだった。
近い。
近すぎる。
「撮りたい。」
ずっとそう思っていた鳥が、目の前にいる。
でも驚きが勝ってしまった。
カメラを構えることすら忘れていた。
数秒後、ゆっくりと空へ飛び立っていく。
写真は撮れなかった。でも、不思議と後悔はなかった。
あんな至近距離でオジロワシを見る機会なんて、そうそうあるものじゃない。
あの数秒は、写真よりも記憶に残る出来事だった。
その後、自転車をさらに走らせ、反対側にある旧サロマ湖口へ向かう。










そこには一つの石碑が建っていた。
この場所は、かつてサロマ湖がオホーツク海へ流れ出ていた本来の湖口だったという。
昔は冬になると砂で塞がってしまうため、人々は毎年「潮切り」と呼ばれる作業で湖と海をつなげていたそうだ。
今では役目を終え、静かな砂州になっている。
何気なく見ていた景色にも、人々の暮らしや歴史が積み重なっていることを知ると、少しだけ景色の見え方が変わった。
ネイチャーセンターへ戻る。体はすっかり火照っていた。
ソフトクリームを買う。




甘くて、冷たくて、本当に美味しい。
体が喜んでいるのが分かる。
センターの中からサロマ湖とワッカ原生花園を眺めながら食べる。
お客さんは誰もいない。
贅沢だった。野鳥もたくさん見られたし、ここはまた絶対に来たい。
能取岬へ。
ワッカ原生花園を後にして、そのまま国道238号を東へ走る。
能取湖に沿うように続く道。天気は相変わらず曇り空だった。
それでも気持ちがいい。

能取岬へ到着。





僕は灯台も好きだけれど、それ以上に好きなのは、ここへ来る途中の道だ。
道道76号を美岬トンネルへ向かって走る。
その途中から眺める能取岬は、本当に美しい。
草原の向こうへ突き出した断崖。
「ああ、北海道だな。」そう思える景色だ。
次の目的地へ向かう。
網走を抜け、濤沸湖へ。




ここは祖父とよく遊びに来た湖だ。
当時は大きなアメマスが釣れて、子どもながら夢中になっていたことを覚えている。
ビジターセンターへ入ると、管理人さんが声を掛けてくれた。
「紹介ビデオがありますよ。見ていきませんか?」
せっかくだから見ることにした。


これが本当に良かった。
濤沸湖はラムサール条約にも登録されている、日本有数の野鳥の楽園だった。
200種類以上の野鳥が確認され、秋から冬には約6万羽もの水鳥が集まる年もあるという。
僕が思っていた以上に、生態系の豊かな湖だった。
湖畔へ出てみる。




今日はサギやウくらいしか見当たらない。
でも、この静かな景色も悪くない。
今度は秋か冬に来てみたい。
何万羽もの鳥たちで埋め尽くされる景色を見てみたいと思った。
そのまま濤沸湖沿いの道を通って斜里へ向かう。
一面に広がる麦畑。
じゃがいも畑。



どこまでも続く農村風景。
北海道らしい景色の中を気持ちよく走っていると、道路脇に一枚の看板が立っていた。
「この付近でヒグマが目撃されました。」
さすが北海道だ。
思わず苦笑いしてしまった。
夕方、斜里へ到着する。

斜里は母の故郷だ。
祖父母が暮らしていた町。
今では家はなくなり、お墓だけが残っている。
でも幼い頃、この町が大好きで何度も遊びに来た。
実は今回の旅の大きな目的の一つが、この斜里だった。明日は一日かけて、この町を歩いてみようと思う。
時間があったので知床博物館へ向かった。


ここも何度も訪れている場所だ。
入館料は300円。
それでいて展示内容は本当に充実している。
知床やオホーツクに生息する動物たちの標本が数多く並び、自然が好きな人なら何時間でも楽しめる。
北海道でも、ここまで見応えのある博物館はなかなかないと思う。


















そして、ここの博物館はぜひ、館内だけではなく博物館裏の公園も行ってみてほしい。
今回の目的であり、くれば毎年いく場所へ


僕の家は両親どちらも津軽藩の武士の家系で、母方は青森から斜里へ来たルーツはこれのようだ。
なので、青森と斜里は、密接に関わっており、祭りも斜里はねぶた祭りなほど斜里は青森県にルーツがある人が多い。
後から知ったが、僕の大好きな羽幌町も青森県と富山県の入植者で街ができたらしく、二年前助けられた時を考えると運命って怖いな・・・って思った。
見学を終え、今日の宿へ向かう。



斜里グリーン温泉。ここへ来ると、必ず泊まる。
もうルーティンみたいなものだ。
素泊まり5,000円。
朝食付きで5,700円。
迷わず朝食付きにした。
この温泉はモール泉。
僕の中では豊富温泉に次いで好きな温泉だ。






日帰り入浴も500円で利用できる。
そして晩御飯は部屋で食べる。
メニューは・・・
セイコマ弁当、湧別のホタテ刺身、計呂地の斎藤商店で買った特大ホッカイシマエビ。


うめえ・・・・全部うまい。
ホタテは陸奥湾も負けてないけど、ホッカイシマエビはうますぎた。
高かったけど、全然高くない。食ったらわかるやつだこれ。



はあ。。お腹いっぱい!
歯磨きしてそろそろ寝ようかな。
久しぶりの、ふかふかの布団。
もうすでに眠い。
今日はぐっすり眠れそう。
今日も本当にいい日だったなあ。
続く・・・・
