2026 北海道旅 10日目 最終日 ~また帰ってくるために~
朝。
北湯沢のパーキングエリアで目を覚ます。
外は曇り。
今回の北海道旅を振り返ると、快晴だった日は一日しかなかった気がする。
雨の日も、霧の日も、その日の北海道だった。
車を降りると、近くに遊歩道があることに気付く。
少し歩いてみることにした。





流れていたのは長流川。
透明度の高い川を眺めながら、
「ここ、良さそうなトラウトがいそうだな。」
そんなことを考える。
北海道へ来ると、景色を見ても釣りのことを考えてしまう。
それも僕らしい。





今日は最終日。
フェリーは最終便だから時間はたっぷりある。
急ぐ必要なんてない、のんびり帰ろう。
まずは留寿都方面へ向かった。
走っていると、少しずつ空が明るくなってきた。
雲の切れ間から青空が見え始める。
羊蹄山も姿を現した。
完璧な姿ではない。
それでも見えた。
それだけで十分嬉しかった。


留寿都は外国人観光客で賑わっていたので、そのまま真狩へ向かう。
真狩へ近づくにつれて空はさらに晴れていく。
今回の旅で見たかった羊蹄山。
最後に少しだけ、その姿を見せてくれた。
まるで
「また来いよ。」
そう言われているようだった。




そして、この旅で一番大きな収穫がもう一つあった。
それはカメラだった。
今回、一眼を本当に使い倒した。朝も昼も夜も。風景も野鳥も星空も。
毎日何百枚も撮り続けた。
その中で、一つ答えが見つかった。
今まで僕は、
「ISOは低いほど画質がいい。」そう思い込んでいた。
だからISO100や200にこだわっていた。
でも、それではシャッタースピードが足りなくなり、旅では手ブレ写真を量産してしまう。
旅先で毎回拡大して確認なんてしない。
夜車で落ち着いて、「あ……ブレてる」そんな写真が何枚もあった。
今回、
ISOオート(100〜12800)
という設定にしてみた。
すると驚くほど歩留まりが良くなった。
多少ISOが上がっても、ブレていない写真の方が何倍も価値がある。
ようやく、自分なりの撮り方が見えてきた。
北海道を旅しただけじゃない。
カメラとも旅をした。そんな九日間だった。
せっかく晴れてきた。それなら最後にもう一度、積丹半島へ行こう。久しぶりの神威岬だ。
岩内を抜け、神恵内へ。
積丹ブルーが広がる海岸線を走る。
青い海。
青い空。
この九日間で一番と言っていいくらい天気がいい。
最終日にようやく北海道が笑ってくれた。
「北海道の女神からの贈り物。」
そんな言葉が頭に浮かんだ。




期待を胸に神威岬へ到着する。
……え??
激混みだった。車が何台も列を作っている。
一気に気持ちが萎えた。
なんでこんなに人がいるんだろう。
そう考えて、すぐに理由が分かった。
夏休みに入って最初の日曜日。
そりゃ混むわけだ。
少し前までは、「帰るの嫌だな」そんなことを思っていた。
でも、この景色を見て考えが変わった。
今回、このタイミングで帰ることになって良かった。僕が好きな北海道は、この時期の北海道じゃない。
静かで、人が少なくて、
風の音だけが聞こえる北海道なんだ。
そのまま黒松内の道の駅へ向かう。
ここも満車。
人でいっぱいだった。
ならば最後は大沼へ寄ろう。
広いし、きっと大丈夫だろう。
そう思って向かった。
甘かった。
花火大会だった。
こちらも大混雑。
笑ってしまう。
今日は、どこへ行っても人ばかりだ。
まあ、こんな時もある。逆に言えば、 「秋に来い。」そう北海道に言われているような気がした。
予定より五時間も早いが、そのまま函館フェリーターミナルへ向かった。
車を止めて、近くのラッキーピエロに行く。

ラッキーエッグとポテトを買った。うまい。うん、今回の旅も良かった。




旅の初日。
北海道へ着いて最初に車中泊した場所。
そして今日。
最後も同じ場所へ戻ってきた。
始まりの場所で終わる。
なんだか、それがこの旅らしい気がした。
車を停める。
北海道へ来るたびに思う。帰りたくない。でも今回は少し違った。
帰る。
そして、また来る。そう思えた。
僕が初めて北海道へバイクで渡ったのは、たしか9月2日だった。
あれから何年経っても、北海道は僕の中で特別な場所のままだ。
だから決めた。
今年の秋、また来よう。
絶対に。
旅は終わる。でも、終わりじゃない。次の北海道へ続くための一区切りなんだ。
また会おう。
ありがとう、北海道。

完
ここまで、見てくださった方へ感謝いたします。 次回秋編の続報をご期待ください。
また、この旅は動画も撮っていましたので、作成次第、YouTubeにアップロードしますのでその時は記事に告知でもしようと思います。
